狛江市和泉本町で屋根の調査をおこないました。今まで一度も建物のメンテナンスを行っていないとの事で、屋根の塗装工事をご希望でした。築年年数が経過していてメンテナンスをおこなっていない屋根は、劣化の進行が進んでいて塗装工事が出来ない場合もありますので、屋根に上って傷みの状態を確認していきます。
スレート屋根の状態
屋根に葺かれているのは化粧スレートです。薄い屋根材で定期的に塗装工事でのメンテナンスが必要な屋根材です。塗装工事をおこなわないと表面の撥水性が落ちてしまい雨が降ると雨水を吸い込んでしまう様になり、反りや割れなどの原因に繋がってしまいます。そのようになると表面にはコケやカビなどが付着してしまうのですが、調査した屋根はそれほど汚れの付着は見られませんでした。
ニチハのパミール
今回塗装工事をご希望ですが、結論から言いますと塗装工事のご提案は出来ません。その理由は、屋根に葺かれているスレートがニチハのパミールだからです。ニチハのパミールはアスベストを含まないスレート屋根として販売されていましたが、製品の製造工程に欠陥があるために、年数が経過するとともに、薄い層が剥がれてしまう症状が起きる屋根材です。
塗装工事で効果が出せるのは塗装する面の表面だけですので、スレート自体が剥離してしまう事を止める事が出来ません。そのため、塗装工事自体をおこなう事は出来ますが、ご提案としてはお勧めできないのです。
谷板金部分で斜めにカットしたスレートはボロボロになっていました。切り口から雨水を吸い込みやすく劣化の進行も早くなります。今回の様なニチハのパミールが葺かれている屋根は、上からガルバリウム鋼板などの金属屋根やアスファルトシングル屋根を被せる屋根カバー工事か、パミールをすべて剥がして新しい屋根材にする葺き替え工事となります。
カバー工事が出来るかどうかは、パミールの劣化状況と下地(野地板)の傷み具合によって変わってきますので、小屋裏などから野地板に劣化が無いかを調べる必要があります。
狛江市和泉本町でおこなった屋根の調査は、ご希望の塗装工事ではご提案が出来ませんが、適切な工事のご提案をさせていだだき工事後も建物が長持ちできるようにしていきたいと思います。
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