先日の投稿に引き続き船橋市の住宅点検です。雨漏りを起こしている場合は屋根外壁塗装工事を行う前に必ず場所を特定しなければなりません。塗装をすれば直るだろう、屋根工事をすれば大丈夫!と安易に考えているとメンテナンス後に二次被害を引き起こしてしまう可能性が一気に高まります。そこで今回は、外壁の経年劣化と雨漏りを起こしている可能性のある部位、そして雨漏りを放置した場合の二次被害についてご紹介したいと思います。
ALC外壁材の目地補修と外壁塗装の必要性
ALC(パワーボード)で建てられた築28年のお住まいで、10年程前に外壁塗装をされたようです。30年近く経過していますが、経年劣化を感じさせないほどの重厚感は流石の軽量気泡コンクリートです。耐久性・耐火性・遮音性等、多数のメリットがあるALC(パワーボード)ですが、その性能を維持するためには外壁に雨水を吸い込ませないように、目地補修と塗膜保護が非常に重要となります。これはALC外壁に限った事ではありませんが、無数の気泡と細孔があることで毛細管現象により水が浸透しやすい傾向にあります。吸水をしやすい代わりに乾燥しやすいメリットがありますが、吸水・乾燥を繰り返すことでひび割れを起こしてしまいます。
塗装メンテナンスはおよそ10年前後で行っていく必要がありますが、立地や塗料のグレードに塗膜劣化までの年数は多少前後します。壁を触り白い粉が付く場合はチョーキング現象を起こしていますので、既に塗膜が保護出来るような状態ではありません。
パネルの継目にコーキング材で施工されている目地です。ALC外壁材は窯業系サイディングよりも厚みがある為、必然的に目地の施工箇所が増えます。コーキング材は紫外線・気温・雨水に晒され続けることでひび割れ・破断・剥がれを起こし、雨水が入り込む恐れがあります。
目地部分にヒビが入るという事は、表面の塗膜にもヒビを入れて剥がれを起こす為、目地の劣化は塗膜の劣化に直結してしまう事があります。
目地のひび割れが雨漏りを起こす恐れもある為、バルコニー等の防水が経年劣化していると思い補修を行ったところ、実は外壁が原因だったということも起こりえます。外壁から雨漏りを起こしていると、防水工事を行っても雨水が入り込み膨れを起こしてしまいます。せっかくの防水工事が無駄になってしまいます。
外壁塗装を行う前の準備とチェックしておきたい施工箇所
ALCの外壁塗装工事を行う際には物置等を移動させて全体を塗膜保護した方が良いでしょう。というのも、先ほども説明したとおりALCは毛細管現象で雨水を吸い込みやすい性質を持ちます。どこからかが雨水が入り込むと塗膜の膨れを起こしやすい為、移動できるものは極力移動させてメンテナンスを行いましょう。
樹脂製デッキではなく木製デッキを使用している場合は、雨水で傷むと木材の割れやささくれ等による怪我や白蟻を呼び込む原因になります。塗装工事を行う際にプランターなども移動させる必要がありますので、この際に塗膜保護を行いましょう。
デッキは外部ですので見てすぐに分かりますが、木造住宅で雨漏りを起こしても構造が濡れ耐久性・白蟻の危険性が高まります。ちなみに鉄骨造の場合も構造の錆、鉄部の膨張・収縮により外壁材が爆裂を起こしてしまいます。雨漏りはどのような造りであっても構造に支障をきたしてしまいますので、最優先に補修すべき事項です。見た目を綺麗にする前に、まず住宅の構造を守れるようにメンテナンスを検討していきましょう。
記事内に記載されている金額は2019年12月18日時点での費用となります。
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