下屋とは?
下屋とは?
下屋とは、母屋に差し掛けて造られた屋根のことす。2階建て以上の住宅で、下階の面積が上階よりも大きい場合に用いられます。最上階の屋根(大屋根)から見て下にある屋根なので下の屋根と書いて「下屋(げや)」と呼びます。別称として、「差し掛け屋根」や「さしかね屋根」と呼ばれることもあります。玄関ポーチや窓につけられた小さな屋根は「庇(ひさし)」や「霧除け(きりよけ)」と呼ばれます。
下屋の役割
下屋の大きな役割は、大屋根が保護できない1階部分の外壁を雨や日光から保護することです。また、下屋の下の空間は雨に濡れなくなりますので、物置や自転車置き場としてスペースを活用することもできるでしょう。
下屋のメリット・デメリット
下屋のメリット
下屋のメリットには、以下が挙げられます。外壁の劣化・雨漏り防止
前述した通り、大屋根が保護しきれない1階部分の外壁を雨や日光から保護し、お住まいの耐久性を向上することができます。
軒下スペースの活用
下屋根の下は、雨に濡れませんので、自転車置き場や物置としてスペースを活用することができます。
デザイン性の向上
下屋根を設けることで、お住まいのデザイン性を向上させることができます。一般的な切妻屋根はもちろん、片流れ屋根や招き屋根などと組み合わせられることも多く、外観を個性的に演出できます。
下屋のデメリット
もちろんメリットばかりではなく、デメリットも存在します。下屋を造るか検討されている場合は、メリットとデメリットを比較して後悔のないようにするとよいでしょう。雨漏りリスクが大きくなる
下屋は、住宅の中でも雨漏りの原因になりやすい箇所として挙げられます。大屋根と違い、外壁と接するように取り付けられているため、外壁の取り合い部分から雨水が侵入する可能性が高くなるのです。そのため、屋根の状態だけではなく、外壁の状態にも注意してメンテナンスを行っていく必要があります。また、メンテナンスの際は屋根と外壁の両方を正しくメンテナンスできる業者を選ぶと良いでしょう。
費用が高くなる
屋根が増える分、下屋のない総2階住宅よりも建築費用が高くなります。
下屋のメンテナンス
デメリットとして挙げましたが、下屋は雨漏りが起こりやすい部分です。もちろん屋根自体が劣化して雨漏りを起こすケースもありますが、多くは外壁との取り合い部分からの雨漏りです。取り合い部分から雨漏りが発生してしまう原因には以下のようなものがあります。・取り合い部分のシーリングの劣化
外壁と下屋の取り合い部分に施工されるシーリングの劣化により、雨水が侵入します。
・防水紙や水切り板金の立ち上げ不足
こちらは、施工不良に含まれますが、屋根材の下に敷設される防水紙や、外壁からの伝い雨などが内部に侵入しないよう設置される水切り板金の立ち上げ不足により雨水が侵入します。
下屋のメンテナンス
雨漏りしやすい下屋ですので、その分メンテナンスに注意する必要があります。大屋根と違い、2階の窓などから屋根の状態を確認することができるので、こまめにチェックすることが一番の雨漏り予防となります。屋根材の状態と合わせ、取り合い部分のシーリングが劣化していないか、外壁にクラックなどの劣化症状が現れていないかを確認しましょう。ただし、窓から身を乗り出したり、下屋に直接乗っての確認は、落下などの危険がありますので、行いましょう。窓から覗ける範囲で確認を行い、確認が難しい部分については専門業者へ依頼しましょう。点検を依頼する業者は、屋根と外壁の両方に精通している業者を選ぶと良いでしょう。前述した通り、下屋のメンテナンスは屋根だけでなく外壁のチェックを行う必要もあるため、「屋根しか工事しない」「外壁しか見れない」といった業者に依頼してしまうと、2度手間になってしまったり、不十分な点検となってしまうでしょう。
メンテナンス方法は、他の屋根と同じく、塗装・カバー工法・葺き替え等の工事があります。これらに加え、取り合い部分のシーリング補修や水切り板金交換等もあります。適切な点検が行える業者に依頼し、正しいメンテナンスを行いましょう。
まとめ
多くの住宅で採用されている下屋ですが、雨漏りしやすい箇所であるといったことはあまり知られていません。建築の際は、下屋のメリット・デメリットを十分に検討して設置するかどうかを判断しましょう。雨漏りを起こさないためには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。忘れてはならないのは、屋根だけではなく、外壁の状態もチェックする必要があるということです。業者に依頼する際は、屋根と外壁の両方についてただしく点検・メンテナンスできる業者を選ぶことがポイントです。
記事内に記載されている金額は2023年05月19日時点での費用となります。
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