銅板屋根とは
銅板屋根とは、その名の通り「銅」製の板材を屋根材に使用した屋根です。古くは江戸時代から寺社仏閣を中心に普及していきました。火災による被害がとても多かった江戸時代、大切な経典や宝物を火災から守るため、幕府主導で銅板屋根に葺き替えられたことがきっかけになり、寺社仏閣の屋根は銅葺きが主流となりました。一部、裕福な商人や武家の住まいにも用いられ、民間にも浸透していったようです。現代では、洋風住宅が一般的になったこともあり、銅葺き屋根の住まいはめっきり姿を消してしまいました。今でも銅葺き屋根が残っているのは、やはり寺社仏閣が中心でしょう。
銅が用いられている有名な建造物には鎌倉の大仏などがあります。
銅板屋根の魅力
耐久性の高さ
銅板屋根は耐久性が高く、その耐用年数は60年以上とも言われます。また、塗装によるメンテナンスが不要であるため、メンテナンスコストもかかりません。
美しい外観
銅板屋根の魅力の一つには、その独特の風合いからくる美しい外観が挙げられるでしょう。銅板屋根は経年変化を楽しめる屋根材です。葺いたばかりの頃はピカピカと光沢を放つ美しい銅色ですが、経年とともに色味が変化してきます。銅の特性として表面に不働態被膜が形成されるのです。この経年変化は「緑青」と呼ばれ、その名の通り青みがかった緑色になります。この緑青、実は錆の一種なのですが、一般的な錆とは異なり、銅を腐食させるのではなく保護してくれる役割があります。
施工直後の光沢を放つ銅色も、経年によって変化する緑青色も、どちらも見た目に美しく、独特の風合いがあります。
こちらは、銅製の雨樋です。一枚目が施工直後、二枚目が緑青が起こった後の様子です。ここまで見た目が変化するのは面白いですよね。
銅板屋根の施工事例
現代では数が少なくなった銅板屋根。施工できる業者も比例して少なくなっていますが、街の外壁塗装やさんでは、銅板屋根のメンテナンスやリフォームを承っています。ここからは、千葉県千葉市若葉区で行った銅板屋根の部分葺き替え工事の様子をご紹介します。
点検の様子
こちらのお住まいでは、玄関の庇部分が銅板屋根になっていました。耐久性の高い銅板屋根ですが、もらい錆によって劣化し、穴が空いてしまっていました。錆びて劣化してしまった部分の葺き替え工事を行います。
葺き替えの様子
傷んでしまった屋根材を剥がし、新しい銅板を葺いていきます。菱葺きの屋根でしたので銅板を菱形にカットし、屋根の傾斜に合わせて加工しながら葺いていきます。
葺き替え完了!
雨漏りを起こさないよう丁寧に作業を進め、葺き替え工事が完了しました。1枚目の画像が施工直後の画像です。部分的な葺き替えなので、新しく葺いた部分だけ赤銅色で光沢を放っています。2枚目の画像が、施工から1年後に定期点検に伺った際の様子です。光沢を放っていた赤銅色の屋根が落ち着いた緑青色に変化していました。
記事内に記載されている金額は2023年06月12日時点での費用となります。
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