稲敷市で塗装工事のご依頼があり、現場調査に伺いました。
今回の現場は、新築時の仕様書より屋根に『石綿(アスベスト)』が混入していることがわかりました。
石綿(アスベスト)は繊維状けい酸塩鉱物で、主に建造物の断熱や強化のために60年代から使用されてきました。
しかし、細かい繊維が肺に入り込むことでじん肺や悪性中皮腫などの健康被害の原因になるということで、2000年代までに使用が規制されるようになりました。
2004年以前のスレート屋根に混入されていることが多く、補修の際には配慮が必要です。
アスベストは危険!という印象がありますが、マンションやビルなどに使用された吹付けアスベストに比べて、スレート屋根に混入されたアスベストは飛散の心配が少なく、極度の劣化によって破損している場合以外はあまり心配しすぎることはありません。
石綿の混入しているスレート屋根はノンアスベスト材に比べても非常に耐久力が高く、今回の現場でも大きな破損などは見られませんでした。
アスベスト混入スレート屋根の補修には大きく分けて『屋根の葺き替え』『カバー工法での補修』『塗装』の3つの方法があります。
工期や費用などそれぞれメリットとデメリットがあるので、施主さまとしっかりと検討していきます。
今回は、塗装での補修を行うことになりました。
金属製の破風板です。
表面が劣化してサビが浮かんでいます。
軒天の様子です。
屋根によって直射日光が遮られるため、湿気がたまりやすく、カビや藻の発生が気になります。
サーモカメラで軒天を撮影しました。
温度の低い青色の場所が広がっています。
湿気や水が溜まっている場所は周囲より温度が低くなります。
このままにしておくと軒天や屋根の腐食につながってしまいます。
外壁の様子です。
窯業系サイディングが貼られていますが、表面が紫外線などで傷んでいます。
こちらもサーモカメラで撮影しました。
サッシ周りの温度が低く、外壁内部に結露が起きているのがわかりました。
外壁内部の湿気が外に出やすくするために、今回は溶剤系塗料は使わないようにしていく必要があります。
外壁サイディングの隙間を埋めるコーキング剤も劣化で硬化が進んでいます。
外壁の防水機能を担っているのでしっかり補修していきましょう。
記事内に記載されている金額は2020年08月06日時点での費用となります。
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