茅野市金沢で傷んだ窯業系サイディングの上から、新しい壁材、金属サイディングを重ね張りするカバー工事が始まりました。9年ほど前に居ぬきで買われたお家で、外壁の傷みが気になり今回の工事をご決断いただきました。
まずは下地づくりです。今回採用したKMEW(ケーミュー)の金属サイディング【はる一番】の施工標準では木製の角材を下地にするとなっていますが、木材では腐食に心配があるので、弊社では樹脂製の角材を使用します。これを450mm間隔で垂直を見ながら壁に打ち付けていきます。サイディング本体はこの角材(胴縁)に取り付けていきます。
特に損傷の激しい個所の写真です。他にもサイディングボードの反りや、塗膜の剥がれ、シーリングの劣化など、塗装での補修が難しい状態でした。まだお若いご夫婦でこの先何年も住むお家なので、初期費用は掛かってしまいますが、この後ほとんどメンテナンスが必要ない金属サイディングの重ね張りをお勧めしたところ、将来のライフプランを含めた提案をしてくれたということで、ご契約いただきました。
壁工事をする前に、軒天など壁絡みで塗装するところを先に塗っていきます。
何もない既存の壁に、下地の樹脂胴縁をつけていきます。
樹脂胴縁を打ち付けているところです。既存の外壁材にも下地があるので、そこを狙ってビス止めしていきます。
ここで今回ご紹介したい水盛缶(みずもりかん)の登場です。バケツの底に穴が開いていて、そこにゴム製のホースが取り付けられていて、ホースの先にはプラスチック製の管がついています。水を入れたバケツをある程度高いところに固定して、ホースに水を通すと、バケツの水面とホースの砂金管の水面が同じ高さになります。そこに印を付けて行くと印同士も水平になるという道具です。金属サイディングを張っていく際に、水平に張らないと最後に斜めになってしまったり、隙間が空いてしまいます。最初に1mmずれると最後には数cmの差になることもあります。水平だしは出来上がりを左右する重要なファクターです。今ではほとんどの場合レーザーで水平を出していますが、まっすぐな面しか測れない、障害物があるとそこから先が測れないなど、少々使いにくい面があります。水盛缶はホースが届く限り障害物があっても、入隅、出隅などカクカク入り組んだところでも水平を測れます。今では非常にレアな道具となってしまいましたが、弊社の職人が好んで使っている道具です。
先に打った下地の樹脂胴縁に水盛缶のホースの先の管をあてて印を付けて行きます。墨を出すといいます。ホースは5mほどあるのでバケツを1回固定すれば、結構な距離を測って墨出しができます。古くからある建築道具ですが、昔の人の知恵は素晴らしいと思います。
墨を出したらいよいよ本体の取り付けです。これはまた次回のブログで報告いたします。
記事内に記載されている金額は2020年09月04日時点での費用となります。
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