こんにちは。街の外壁塗装やさん大阪平野店の有持です。
「外壁のつなぎ目、ひび割れてきたかも…」と気になっている方、いませんか?
同じお悩みのお客様、本当に多いんですよ。
松原市大堀 U様邸の劣化状態

松原市大堀のU様邸は、窯業系サイディング(セメントを主原料にした外壁ボードのこと)の2階建てです。
こちらをご覧ください。縦目地(サイディングパネルとパネルのつなぎ目)のシーリング材(外壁のつなぎ目に詰めてあるゴム状の防水材のこと)が、完全に劣化・破断した状態です。
本来はゴムのような弾力があるはずのシーリング材が、硬化して割れ、内部が露出してしまっています。
シーリング材は紫外線・熱・雨に繰り返しさらされることで、じわじわと弾力を失っていきます。
この状態を放置すると、雨水が外壁の内側にしみ込み、下地の木材を腐らせたり、室内へ雨漏りしたりするリスクがあります。
外から見た目には分からなくても、内部でダメージが進行してしまうのが怖いところなんです。
目地のシーリングが限界を迎えていた

別の箇所も確認してみましょう。縦目地のシーリング材が肉やせ(表面が縮んで薄くなること)を起こし、亀裂が入っている状態です。
シーリング材が薄くなって、内部のバックアップ材が見えているのが分かりますか?
シーリング材は新品のときは目地の奥まで充填されていますが、経年劣化で体積が縮んでいきます。
肉やせが進むと、目地の両端だけにわずかに残るような状態になり、防水の役割をほとんど果たせなくなってしまいます。
一般的にシーリング材の寿命は7〜10年ほどとされています。
築年数が経過したお家では、外壁塗装のタイミングで同時に打ち替えを行うことが多いです。
コーナーの劣化と外壁クラック

こちらはサイディングパネルのコーナー(角)部分です。
シーリング材を撤去したところ、パネルとパネルの間に大きな隙間が開いており、内部のバックアップ材(目地の奥に入れるスポンジ状の材料のこと)が露出した状態です。
コーナー部分は雨が当たりやすく、風圧もかかりやすい箇所です。
シーリングが切れていると、そこから雨水がパネルの裏側へ回り込んでしまいます。
角部分の処理は特に念入りに行う必要があります。
また、U様邸では縦目地のクラック(ひび割れのこと)も各所に確認されました。
クラックは外壁材の伸縮や地震の揺れによって生じることが多く、細いものでも放置すると徐々に広がっていきます。
今回は塗装工事の前工程として、シーリング打ち替えと同日にクラック補修も行いました。
なぜ洗浄前に下地処理をするのか
外壁塗装の工程は一般的に「高圧洗浄 → 下地処理(シーリング・クラック補修)→ 塗装」の順番で進めることが多いです。
ただし、U様邸では職人が現場を確認した上で、「先にシーリング打ち替えとクラック補修を済ませてから高圧洗浄を行う」という順番で進めることを判断しました。
その理由は、高圧洗浄の水圧にあります。
高圧洗浄は外壁の汚れや旧塗膜(古い塗料の膜のこと)を剥がすために、非常に強い水圧を使います。
シーリングが切れた状態やクラックがある状態のまま高圧洗浄を行うと、水圧によって水が外壁の内部に浸入してしまうリスクがあるのです。
まず傷んだ箇所をふさいでから、安全に洗浄する。
現場での判断が、仕上がりの品質と建物の安全を守ることにつながっています。
シーリング打ち替えの全工程
古いシーリングを撤去する

シーリング打ち替えでは、まず既存のシーリング材を専用のカッターで目地の両側に沿ってカットし、丁寧に剥がし取ります。
写真をご覧ください。目地から取り出した古いシーリングの破片が、足場の上にたくさん散らばっているのが分かりますか? これだけの量を一本一本の目地から手作業で撤去していくので、地道で時間のかかる作業なんです。
ですが、古いシーリング材を一切残さずに取り除くことで、新しいシーリング材がきちんと接着できる下地が整います。
シーリング工事には「打ち替え(古いシーリングを撤去して新しく充填)」と「増し打ち(既存の上から新しいものを重ねて充填)」の2つの方法があります。 どちらにするかは、現地調査でシーリングの劣化具合や下地の状態を確認した上で判断しています。 U様邸は破断や下地露出が見られたため、打ち替えで対応することになりました。
養生テープで丁寧に仕込む

撤去が終わったら、目地の両側に沿って青いマスキングテープを貼っていきます。
このマスキングテープ(養生テープのこと)は、シーリング材がサイディング面にはみ出さないようにするための仕切りです。
写真を見ると、縦目地の全ての箇所にまっすぐテープが貼られているのが分かります。
この養生の精度が、仕上がりのきれいさを左右します。
シーリング材を充填した後、テープを剥がしたときに端のラインが真っすぐであれば、見た目にも美しく仕上がります。
丁寧に養生をするのは「シーリング材をはみ出さないようにするため」だけでなく、「剥がしたときに美しいラインが残るようにするため」でもあるんですよ。
シーリング材を充填・仕上げる

養生が整ったら、いよいよシーリング材の充填です。
コーキングガン(シーリング材を押し出す専用の工具のこと)を使い、目地の奥まで均一にシーリング材を詰めていきます。 速すぎると気泡が入り、遅すぎると盛り上がりすぎてしまうため、一定のスピードで途切れなく充填する職人の経験と感覚が問われる作業です。
写真は建物のコーナー(角)部分の様子です。目地が交差するため充填量のコントロールが難しい箇所ですが、角の形に沿ってきちんと充填されているのが分かります。
充填後はヘラで表面を均し、気泡を抜きながら平らに整えます。この「ならし」の工程で、乾燥後の仕上がりと耐久性が決まります。
撤去した場所もきれいに打ち替え完了

冒頭でご紹介した、シーリング材を撤去した目地も、新しいシーリング材できれいに打ち替え完了です。
破片が散らばっていたあの場所が、真っ白なシーリング材ですっきりと埋め直された状態になりました。 古いシーリングを完全に撤去してから新しく充填しているので、サイディングパネルとしっかり接着し、防水性能もしっかり復元されています。
地道な手作業の積み重ねが、こうして形になる瞬間です。

窓まわりの施工後の状態です。
縦・横の目地に沿って、白いシーリング材がきれいに充填されています。
窓まわりは雨水が集まりやすく、特に水の侵入リスクが高い箇所です。
2面の窓周囲がすっきりと処理されているのが分かります。
窓のサッシ(窓枠のこと)と外壁の取り合い部分も、丁寧にシーリング処理を行いました。
ここを確実に処理しておくことで、サッシまわりからの雨漏りを防ぐことができます。
サイディングのクラック補修

シーリングの打ち替えと合わせて、サイディング自体のひび割れ(クラック)補修も行いました。
写真に写っているのは「スムースエポ」というエポキシ樹脂系の補修材です。これを専用のガンで、クラックの内部にしっかり注入していきます。
実はこの作業、高圧洗浄の前に行うのには理由があるんです。 クラックを放置したまま高圧洗浄をすると、強い水圧でひび割れの中に水が入り込み、外壁の内部や下地材まで水が浸入してしまいます。 先にクラックを塞いでおくことで、お家を傷めずに作業を進められるんですよ。
シーリング材とは違い、エポキシ樹脂は硬化後にしっかりと固まる性質があります。 動かない箇所(サイディング本体の割れ)には強力に接着するエポキシ樹脂、動きのある箇所(目地)には弾力のあるシーリング材、というように部位ごとに適切な材料を使い分けるのがプロの仕事なんです。

クラック補修が完了した外壁の様子です。
ひび割れの中にしっかりとエポキシ樹脂が注入され、表面もきれいに整えられています。 パネルとパネルのつなぎ目はシーリングで、サイディング本体のひび割れはエポキシ樹脂で。それぞれの箇所に適した材料で補修したことで、外壁の防水ラインが完全に復元されました。
塗装を施す前の土台がしっかりと整いましたね。
外壁・屋根の高圧洗浄

シーリング打ち替えとクラック補修が完了したあと、外壁・屋根の高圧洗浄を行いました。
職人が高圧洗浄機のノズルを外壁に向けて、一定の距離・角度を保ちながら丁寧に洗い流していきます。
高圧洗浄では、長年蓄積した汚れ・苔・カビのほか、古い塗膜(旧塗料の膜のこと)もしっかり除去します。
塗装の下地となる外壁がきれいに整っていないと、新しい塗料がうまく密着せず、剥がれや膨れの原因になります。
高圧洗浄は見た目を洗うだけでなく、塗装の耐久性を左右する非常に重要な工程なのです。

屋根の高圧洗浄の様子です。スレート屋根(薄い板状のセメント系屋根材のこと)の表面に、円盤型のロータリーノズルを当てて洗浄しています。
このロータリーノズルは、高速回転する水流が屋根面全体に均一に当たる仕組みになっています。
苔や藻(コケ・モ)が付着しやすいスレート屋根の表面を、隅々まで洗い流すことができます。
屋根は外壁以上に紫外線・雨・熱のダメージを直接受ける場所です。
塗装前にしっかりと洗浄することで、塗料の密着性が高まり、仕上がりの品質と耐久性が向上します。
次回の塗装工程に向けて、しっかりとした下地が整いました。
- シーリングの「打ち替え」と「増し打ち」はどう違うのですか?
- 「打ち替え」は、今ある古いシーリング材を全て撤去してから、新しいシーリング材を充填し直す方法です。「増し打ち」は、古いシーリング材の上からそのまま新しいシーリング材を重ねて充填する方法で、工期は短くなりますが、古い材料が劣化・硬化していると下地ごと剥がれやすく、耐久性が低くなるリスクがあります。どちらの方法を選ぶかは、現地調査でシーリングの劣化具合や下地の状態を確認した上で判断しています。状態に応じて最適な施工方法をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
本日の作業まとめと次回予告
本日は松原市大堀のU様邸にて、シーリング打ち替え・外壁クラック補修・外壁と屋根の高圧洗浄を行いました。
「高圧洗浄の前に下地処理を済ませる」という職人の現場判断のもと、外壁の防水ラインをしっかりと整えてから洗浄を行うことで、建物内部への水の浸入リスクを防ぎました。
目地の一本一本、クラックの一か所一か所に丁寧に向き合った一日でした。
次回はいよいよ外壁塗装の工程に入ります。
どのような色・塗料で仕上げていくのか、またブログでご紹介しますので楽しみにしていてください。
「うちも目地が気になってきた」「クラックがあるけど放置していいか分からない」とお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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