
「外壁の汚れが気になるんです」
「コーキングも傷んでいるように見えるのですが、大丈夫でしょうか?」
今回、焼津市にお住まいのお客様より、このようなお問い合わせをいただき、建物調査にお伺いしました。
築12年ということで、一般的には「そろそろ一度点検しておきたい時期」です。
ただ、実際の住宅メンテナンスは“築年数だけ”で判断できるものではありません。
今回のお住まいも、外壁塗装自体はまだ比較的健全な状態でしたが、調査を進めると、見た目では分かりにくい注意点がいくつも見つかりました。
そしてその中には、「普通の補修では、かえって再発リスクが高い」という少し特殊なケースもありました。
今回は、その調査内容をご紹介します。
外壁の汚れが気になる…その正体は“藻”でした

まずお客様が最も気にされていたのが、外壁の汚れです。
実際に建物を確認すると、日当たりの良い面は比較的きれいな状態を保っていました。
塗膜(塗装によってできる保護の膜)の劣化も軽微で、築12年としてはそこまで深刻な状態ではありません。
しかし、北側など日当たりの悪い面を見ると、状況はまったく違いました。
外壁一面に緑色っぽい汚れが広がっていたのです。
一見すると「外壁が汚れてしまっている」と感じますが、詳しく確認すると、その正体は“藻”の繁殖でした。
藻は、湿気が多く乾きにくい場所を好みます。
今回のお住まいでは、外壁材の表面デザインが大きく影響していると考えられました。
外壁が悪いのではなく、“形状”が藻を呼んでいました

今回の外壁は、立体感のある横目地模様が入ったデザイン性の高い外壁材でした。
見た目としては高級感があり素敵なのですが、この凹凸が深いことで、雨水がスムーズに流れ落ちにくくなっています。
つまり、
雨が降る → 凹凸に水が残る → 乾きにくい → 藻が繁殖する
という流れです。
つまり今回の藻の発生は、
外壁材そのものが傷んでいるからではなく、外壁の形状に起因している
ということです。
ここは非常に重要なポイントです。
なぜなら、もし原因を正しく理解せずに「外壁が汚れているから塗り替えましょう」とだけ考えてしまうと、本質的な解決にならないからです。
ただ塗り替えるだけでは、また同じことが起きる可能性があります
「じゃあ塗装すればきれいになりますよね?」
もちろん、一時的にはきれいになります。
ですが、今回のように外壁の形状が原因の場合、通常の塗り替えをしても、また藻が発生しやすい環境そのものは変わりません。
つまり、
せっかく塗り替えても、また同じように藻が発生する可能性が高い
ということです。
だからこそ私たちは、単純に「塗り替えましょう」とは考えません。
今回のようなケースでは、藻やカビが発生しにくい性能を持った塗料を選ぶことで、再発リスクを抑えるご提案をしたいと考えています。
せっかく工事をするなら、原因に合った対策をすることが大切です。
もっと気になったのはコーキングの状態でした

今回の調査で、実はもっと深刻だったのがコーキングです。
コーキングとは、外壁の継ぎ目に入っているゴム状の防水材のこと。
建物は気温変化や揺れによってわずかに動きます。
その動きに追従しながら、雨水の侵入を防ぐ非常に重要な部分です。
ところが今回、そのコーキングがかなり傷んでいました。
ひび割れだけでなく、内部のハットジョイナーが露出している箇所まで確認されました。
ハットジョイナーとは、外壁の継ぎ目の奥に入っている下地材のことです。
コーキングを適切な形・厚みで施工するための“土台”のような役割があります。
通常、この部材が見えてしまうことはありません。
見えていることで、コーキングの厚みの見当がついたのですが、
コーキングの厚みが十分確保されていない可能性が高いと思われます。
コーキングは消耗品なので、年数とともに劣化します。
ですが、築12年でここまで進行しているのは、かなり早い印象です。
原因として考えられるのが、ハットジョイナーのサイズ不適合です。
つまり、本来よりサイズが合っていない部材が使われていて、コーキングが十分な厚さで施工されていなかった可能性があります。
コーキングは薄すぎると、劣化、風化の速度が速くなります。
コーキングは“普通の補修”では解決しない可能性があります
通常であれば、古いコーキングを撤去して、新しく打ち替えるのが正攻法です。
ですが今回のケースでは、それだけでは根本解決にならない可能性があります。
なぜなら、下地であるハットジョイナーのサイズが原因なら、同じ条件で打ち替えても、また十分な厚みを確保できないからです。
つまり、普通に補修しても、また早期劣化する可能性が高いということです。
理想を言えば、ハットジョイナーを適切なサイズのものに交換するのがベストです。
ただ、そのためには外壁材を一度剥がす必要があります。
これはかなり大掛かりな工事になり、費用も工期も大きくなってしまいます。
現実的ではないケースも多いでしょう。
そこで今回私たちが検討しているのが、コーキング部分に専用カバーを取り付ける方法です。
これにより、問題のある継ぎ目部分を直接雨から守り、根本原因に対して現実的な対策を打つことができます。
“とりあえず塗る”ではなく、“原因を見る”ことが大切です
住宅メンテナンスで一番怖いのは、
症状だけ見て対処してしまうこと。
今回のように、
・藻の原因は塗膜ではなく外壁形状
・コーキング劣化の原因は経年劣化とは限らない
というケースもあります。
同じ「汚れ」「ひび割れ」に見えても、原因は家ごとに違います。
だからこそ、本当に大切なのは“何が原因か”を見極めることです。
お住まいで気になる症状があればお気軽にご相談ください
「うちの外壁も北側だけ汚れている」
「コーキングが割れてきている」
「築10年以上だけど、何をすればいいかわからない」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
無理に工事をすすめるのではなく、
本当に必要な対策を、わかりやすくご説明すること
を大切にしています。
焼津市で住宅塗装・建物メンテナンスのご相談なら、佐藤塗装へお気軽にお問い合わせください。
記事内に記載されている金額は2026年05月21日時点での費用となります。
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