藤枝市にて、築20年のお住まいの外装リフォーム工事がスタートしました。
今回の工事内容は、屋根のコロニアルNEOをカバー工法でリフォームし、外壁はALC外壁の目地シーリング打替えと塗装工事を行います。
本日は、その中でも住宅の防水性能を維持するために欠かせない「ALC外壁の目地シーリング打替え工事」についてご紹介します。
外壁塗装というと「色をきれいにする工事」というイメージを持たれる方も多いですが、本当に重要なのは雨水の侵入を防ぎ、お住まいを長持ちさせることです。その役割を担っているのが目地シーリングです。
ALC外壁とは?軽くて丈夫な高性能外壁材
ALCとは、「軽量気泡コンクリート(Autoclaved Lightweight Concrete)」という外壁材です。
内部には細かな気泡が無数に入っているため、コンクリートでありながら軽量で、断熱性や耐火性に優れているのが特徴です。
住宅だけでなく、学校や病院、工場などの大型建築物にも数多く採用されています。
ALC外壁には次のようなメリットがあります。
・断熱性能が高く、夏は暑さを抑え、冬は室内の暖かさを逃がしにくい
・耐火性能が高く、火災に強い
・軽量なため建物への負担が少なく、地震時の揺れも軽減しやすい
・耐久性が高く、適切なメンテナンスを行えば長期間使用できる
このように非常に優れた外壁材ですが、実は「水」を吸いやすい性質も持っています。
そのため、塗装やシーリングによる防水性能を維持することが非常に重要になります。
なぜALC外壁には目地シーリングが必要なのか?
ALC外壁は一枚一枚のパネルを組み合わせて施工されています。
パネルとパネルの間には「目地」と呼ばれる隙間があり、この部分に充填されているゴム状の材料が「シーリング(コーキング)」です。
このシーリングには、
・雨水の侵入を防ぐ
・建物の揺れや伸縮を吸収する
・ALCパネル同士の衝突を防ぐ
という重要な役割があります。
もしシーリングが傷んでしまうと、その隙間から雨水が侵入し、ALC内部へ水が染み込んでしまいます。
ALCは水を吸収すると性能が低下しやすくなるため、目地シーリングは外壁を守る最前線とも言える存在なのです。
シーリングはなぜひび割れてしまうの?

築20年前後になると、多くのお住まいでシーリングの劣化が見られます。
その原因は主に紫外線や雨風による経年劣化です。
毎日強い日差しを浴びることでゴムの柔軟性が失われ、徐々に硬くなっていきます。
さらに気温の変化による膨張・収縮を何年も繰り返すことで、ひび割れや破断(裂けて切れてしまう状態)が発生します。
この状態を放置すると、そこから雨水が侵入し、
・雨漏り
・外壁内部の劣化
・塗膜の膨れや剥がれ
など、より大きな修繕工事につながる可能性があります。
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」と思われる方もいらっしゃいますが、シーリングのひび割れは建物からのメンテナンスサインです。
早めの対応が建物を長持ちさせるポイントになります。
目地シーリングのメンテナンスは打替え? 増し打ち?
シーリング工事には「増し打ち」と「打替え」の2種類があります。
ALC外壁では、既存の古いシーリングをすべて撤去して新しいシーリング材へ交換する「打替え工事」が基本となります。
古いシーリングの上から新しい材料を重ねて施工する増し打ちは十分な厚みが確保できず、本来の耐久性を発揮できません。
そのため、古いシーリング材を撤去してから施工する打替え工事がベストです。
もちろん今回も打替え工事を選択しました、打替え工事の流れをご紹介します。
1・ひび割れた古いシーリングを丁寧に撤去します


まずは劣化したシーリング材を一本一本丁寧に撤去します。
この工程を雑に行うと、新しいシーリングがしっかり密着せず、早期の剥離につながるため慎重な作業が必要です。
見えなくなる部分だからこそ、職人の技術が仕上がりを左右します。
2・プライマーを塗布して密着力を高めます

シーリングを充填する前に「プライマー」を塗布します。
プライマーとは接着剤のような役割を持つ下塗り材です。
この工程を省略すると、新しいシーリングが外壁にしっかり密着せず、数年で剥がれてしまう恐れがあります。
見えない工程ですが、耐久性を左右する非常に重要な作業です。
3・マスキングテープで美しい仕上がりに

シーリング材が周囲にはみ出さないよう、目地の両側にマスキングテープを貼ります。
この養生作業によって、仕上がりが真っ直ぐ美しくなり、見た目もきれいになります。
細かな作業ですが、職人の丁寧さが表れる工程でもあります。
新しいシーリング材を充填してヘラで押えて仕上げます


専用のシーリングガンを使って、新しい高耐久シーリング材を目地へ隙間なく充填していきます。
空気が入らないよう均一に充填することで、防水性能を十分に発揮できる状態になります。
最後に専用のヘラでシーリング材をしっかり押さえながら表面を整えます。
ヘラで押さえることで内部の空気を抜き、外壁との密着性を高めることができます。
美しい見た目だけでなく、防水性能を長期間維持するためにも欠かせない工程です。

期待耐用年数30年の高耐候性シーリング材SRシールH100を使用しました
ALC外壁はシーリングが建物の寿命を左右します
ALC外壁は非常に優れた外壁材ですが、その性能を長く維持するためには目地シーリングの定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に築10~15年を迎えた住宅では、目地シーリングの劣化が進んでいるケースが多く見られます。
「ひび割れがある」「隙間ができている」「触ると硬くなっている」といった症状が見られたら、塗装だけではなくシーリングの状態もしっかり確認することをおすすめします。
私たちは、ただ塗装をするだけではなく、お住まいをこれから先10年、20年と安心して暮らしていただくための工事を大切にしています。
記事内に記載されている金額は2026年07月08日時点での費用となります。
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