塗料のカタログや施工手順書を見ていると、ほとんどの塗料に「使用する前にはよくかき混ぜてください」、「ご使用の前には充分に攪拌してください」などの注意書きがあります。蓋を開けたばかりの塗料というのはなかなか見る機会ないと思いますがほとんどの場合、分離しています。模型作りが趣味の方は模型用の塗料が分離しているのをご覧になったことがあるのではないでしょうか。あれと同じ状態です。ご覧になったことがない方はサラダ用のドレッシングなどが分離している状態を思い出してください。
分離したままのドレッシングをそのままサラダにかけてもおいしくないですよね。塗料の場合も同じでまずいことが起こります。顔料と溶剤、樹脂などが分離していますから、そのまま塗ると色ムラが発生するだけでなく、場合によっては塗膜が綺麗に形成されず、寿命が短くなるケースも起こりえるのです。だから、攪拌機などを使ってよく混ぜます。実は塗料をよく混ぜる意味はもう一つあることをご存知ですか。
これは先日の
レオロジーと大いに関係がある話で、実は塗料というのはよく混ぜることによって粘度が下がるのです。この現象をチキソトロピーといい、塗料メーカーの研究者の間では「攪拌によって塗料のチキソ性を引き出す」なんて使い方をします。垂直の外壁に塗られた塗料が垂れたり、流れ出さずにその場に留まるのもチキソトロピーと関係があります。塗られた塗料はその後、力を加えられることがありませんので、粘度が高くなり、乾燥していなくてもその場に留まり続けることができるのです。チキソ性が高過ぎると塗る時に水のように流れ出してしまうし、低過ぎると塗り拡げづらくなり、作業性は下がります。現場で塗りやすいチキソ性を引き出すために各塗料メーカーは研究を続けています。これをレオロジーコントロールというのです。
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