【点検】
妻側からの登頂が出来なかったため、お庭をお借りして梯子を掛けさせて頂きました。点検の日は晴れ間ものぞく天気となりました。気になされている屋根から点検を行います。
以前に塗装されたのは10数年前との事です。軒先部分の塗膜は剥離が始まっています。屋根材のスレート下地が露わになってしまっているところも見られました。
一見してみるとコケ類は少なそうに見えますが北側の面を中心に、苔の繁殖があります。緑に囲まれた閑静な住宅地なのである程度は致し方ない部分かもしれません。
北面に一部下屋根があるのですが、塗膜の剥がれよりは苔の繁殖が目立っています。徐々に梯子を降りつつ外壁部分や付帯部分の点検に移ります。雨戸は一部星錆が浮いておりました。赤錆の様な物は出ておりません。
外壁部分の点検に移ります。南面は経年による色褪せは有りますが、きわめて劣化が進行している部分はなさそうに見えます。年数が経ってきたときに気にしなければいけないベランダ排水口近辺に塗膜の異変を確認いたしました。
塗膜が割れてしまっています。明らかに浸水の形跡かと思われますが、ベランダ排水口が関わっているというよりベランダ笠木周辺の浸水が考えられそうです。その他の部分では電気メーターの交換の際に剥がれてしまったような塗膜の剥がれを確認しております。もともとの下地が弾性塗料系だったようで塗膜にかなりの厚さがあってこのまま塗装を行うと目立ってしまいそうです。
比較的陽が当たりにくい北面でのチョーキング(白亜化)の様子を見てみましたが、塗装としては限界を迎えているようです。
一階部分ではうっすらとコケの発生も確認できました。モルタル外壁特有のクラックは一部にヘアクラック程度の物を確認する程度で大きな損傷は有りませんでした。 これら調査結果より、屋根は浸透シーラーにて補強後遮熱塗料で塗装。外壁は浸水の可能性のありそうなベランダ廻りを補修しながら高対候で防汚性の高い塗料を使用して塗装をおこなって行く工事を承ることとなりました。 【工事】
色のお打合せや、施工時期のお打合せを経ていよいよ着工となります。ご近所様柄の工事挨拶を済ませて足場着工に備えます。ご近所様にはこんあ可愛い方もいらっしゃって工事が和みそうですね。
足場架設が終了した後、洗浄作業を行いました。屋根のコケや汚れを洗い流していきます。年代的にアスベスト含有の屋根材と思われますが洗浄で割れることもなく汚れをしっかりと落とすことが出来ました。
付帯部、外壁と洗浄は移っていきます。もちろんガレージの床なども洗浄範囲になります。なかなか普段はキレイにしにくいところですのでこんな機会にサッパリとしてしまいましょう。
洗浄後は一日空けさせていただいて塗装工事本格始動です。塗装工事はどこかを集中的にやることもあれば、乾燥のインターバルの間にほかの部分を塗ったりと無駄な動きが出ないようにはしております。まずは屋根工事の工程をご説明いたします。屋根材のスレート部分がむき出しになっていたので浸透シーラーで一度下塗りを行いました。
シーラー塗布後、今や化粧スレート屋根の塗り替え時必須アイテムのタスペーサーを挿入していきます。塗料による屋根材の縁固着を防ぎ雨漏りのリスクを少なくする意味があります。
棟板金の釘浮も下地の貫板が大丈夫であればうち戻しをおこなって行きます。
更にシール材にて釘廻りを固めて釘浮を防ぐようにしています。新築の住宅でもごくまれにみることがありますね。
屋根に関する下地処理が終了した所で、遮熱シーラーを塗装します。この工事では屋根の下塗りを二回行っていることになります。 サーモアイシーラーはニッペの遮熱塗料サーモアイシリーズ専用の遮熱シーラーです。ブログや施工事例にも数多く出演しているのですっかりおなじみかと思われます。色は白となっています。
屋根全体に遮熱シーラーを塗布した状態です。一度屋根は雪をかぶったかのように真っ白になります。
仕上げ塗料はニッペの屋根用遮熱塗料サーモアイSiです。色はクールダークグレー色です。中塗り、上塗りと二回塗ります。
屋根の仕上がりの様子です。サーモアイは高日射反射型塗料と呼ばれるように太陽の光線を反射することで熱の発生を抑える仕組みです。ですのでツヤは命です。
続いて外壁の工程を見ていきましょう。外壁の点検の際に発見した塗膜の剥離です。笠木には他の箇所には見られない錆が出ています。この笠木の継ぎ目、手摺の付け根などから雨水が浸水した可能性が高そうです。
笠木の下も基本的にはモルタルで覆われているはずですので、浸水はモルタル表面と塗膜の間に入りこんでしまったのかと考えられます。
旧塗膜の剥離していた箇所の補修を行っています。下地に密着性を高めるシーラーという下塗り材を塗ります。それだけでは塗膜の厚みが出ないので他の部分と平滑になるまでモルタルを塗ります。
ベランダ廻りも剥離した塗膜を完全に剥がしてモルタルを塗っていきます。
既存の面とほぼ一緒になりました。そこからもうひと手間かけます。外壁はモルタルにリシン吹付仕上げとなっておりましたのでこのままでは模様の差が出てしまいます。そこで同じようにリシンを吹き付けて模様を同じようにしてあげます。同じようにというのは全く同じにはならないためです。それでも見た目はまずわからない程度にはなります。
吹付にはこのような器具を用いて行います。少し離して行います。吹付の終わった壁面ですがどうでしょう?今まで段差が有ったようには見えませんよね。
こちらも同様に吹付をおこないました。
外壁塗装はこのように状態によって下処理作業が変わってまいります。やはりせっかく塗装を行うのでキレイに仕上げたいですよね。幕板の上部や出隅のつなぎ目にはシール処理を行っていきます。
外壁の下処理作業が終了した後、下塗りと言われる作業に入ります。下塗りはモルタル面に適合する下塗り材を使用します。ニッペのパーフェクトフィラーを使用して下塗りを行いました。
軒天上にも破風板にも外壁同様の仕上げがされていますので、屋根と樋など以外は全てこのパーフェクトフィラーを下塗りしていくことになります。
下塗りが終了した後は、仕上げ塗料による塗装になります。使用する塗料は水性パーフェクトトップです。色は標準色のND218番、薄いグリーン色です。通常はツヤ有ですが、今回は落ち着いた雰囲気がテーマですので艶消しとしています。中塗りの様子です。
中塗り後の上塗りです。リシンは細かいボツボツとした感じの表面の為、塗料が奥まで入りにくかったりしますが、そこは見逃さずにしっかり塗りこんでフィラーの白が残っているようなことが無いように角度を変えて確認をしながら塗装を行っています。外壁の塗装はこのようなイメージで仕上がっていきます。
付帯部分と言われる箇所の塗装ですが、雨戸や霧除け屋根、出窓の屋根は多くは鉄製です。雨戸の枠はアルミが多いですね。鉄部分はご存じの通り錆が発生します。錆や旧塗膜をケレンしながら、下塗りには錆止め塗料を塗装します。
雨戸と物置の屋根の咲いた塗り作業の様子です。
付帯部分の仕上げ塗装は弱溶剤系のパーフェクトトップで仕上げていきます。白に近いN90番という色を使って破風板、雨樋、出窓の屋根、霧除け屋根を仕上げていきます。写真のファインパーフェクトトップはこげ茶色の缶です。木部によく使用する色です。
破風板でも雨樋との隙間には細い刷毛をつかって塗装を行います。樋自体は小さいローラーを使って塗装します。キレイになっていくのがよくわかりますね。
竪樋の塗装の様子です。一度塗りで仕上がる事はまずないため、最低限二度塗りを行っています。下地が見えてしまっている状態が塗れていない状態です。
霧除け屋根、物置の屋根もファインパーフェクトトップのN90番で塗り上がりました。白に見えますがきわめて薄いグレー色をしています。
外壁のタッチアップも終了していよいよ完工となります。足場解体後には手直しの出来ない箇所を重点的にチェックして足場解体になります。
記事内に記載されている金額は2021年06月24日時点での費用となります。
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