【点検時の様子】 工場全体をくまなく点検します。
工場のような大きな建物も、点検で見られる不具合ポイントは一般住宅とも共通点があります。外壁の汚れであったり屋根材の傷みなどがそれにあたります。こちらの工場でも、全体的に汚れが目立っており、どことなく暗い雰囲気を漂わせています。 | |
二階への階段付近には錆汚れが見られます(左写真)。このような汚れは簡単には落とせないので、上から塗装するしかありません。外壁は汚れだけでなく、塗膜の経年変化によって色褪せしています。 | |
竪樋を固定している金具が錆ています(左写真)。さらによく見ると固定用のネジの代わりに釘を使っていました。このあたりも工事に合わせて交換した方が良いでしょう。右写真は破損した竪樋が外されています。外れた箇所は排水がスムーズに処理されないので、雨水が外壁を伝い建物を傷める原因になります。早めに対処する必要があります。 | |
外壁に何かの穴が見つかりました。以前は配管などが通っていたのかもしれませんが、このまま穴を放置できません。小動物の浸入経路になったり、雨水が浸入といったトラブルに繋がる可能性があるからです。右写真は穴を塞いだ跡です。経年によって補修箇所にひび割れが発生していますので、こちらもしっかり補修する必要があります。 | |
窓ガラスが割れていました(左写真)。今にも落ちてきそうな状態ですので、落下して事故を起こす前に交換した方が良いでしょう。窓枠にもかなり傷みが見られます(右写真)。塗膜が剥がれ、錆びておりますので、塗装をして綺麗な状態に戻したいと思います。 | |
裏口の庇に釘の浮きが見られました(左写真)。かなり錆び付いていることから、長年この状態で放置されていたことが伺えます。外壁にぶつけたような凹みと塗膜の剥がれが確認されました。錆が発生していないので比較的最近のものでしょう。塗膜が剥がれた部分は錆が出る前に塗装で保護しておく必要があります。 | |
外壁のコーキングが傷んでいました。左の写真では汚れと変色で黒ずんでいます。右の写真はコーキングの表面の塗料がひび割れしています。目地部分のコーキングには適度な弾性が必要です。理由はその弾性により温度変化による外壁の伸縮に対応してるからです。写真のように経年によって変色などしているコーキングは弾性が失われているので、交換した方が良いでしょう。 | |
続いて屋根の点検を行います。建物が大きいだけに屋根もご覧のようにとても広いです(左写真)。ブルーの屋根でお洒落な感じですが、残念ながら汚れが目立っております。また、随所に白い点が見られます。もう少し近くで見てみましょう。 | |
近くで確認すると白い点は塗膜が剥がれて下地が露出しているところでした。左写真は雨樋付近で、右写真は屋根材の固定金具の近くの様子です。屋根材の下地が露出すると、日光や風雨の影響を受けて傷みが進みます。このような現状で屋根塗装を行っても長くは持たないでしょう。 | |
こちらは一階の屋根です。錆が全体的に発生しており、元の色が分からない程です(左写真)。釘の浮きや屋根材の変形によって隙間が生じています(右写真)。一階部分の屋根も、すでに塗装では賄えない状態です。 | |
一階の屋根の上に何かを発見しました(左写真)。よく見ると大屋根に使われている屋根材の破片でした。同じ物が地上にも落ちていました(右写真)。このことから、かなり屋根材の劣化が進んでいることがお分かりいただけるでしょう。 | |
【養生】 雨漏り箇所を養生します。
点検において確認された雨水の浸入箇所を応急処置しておきます。屋根材の固定用ボルト付近からの漏水は写真の様にコーキングで仮補修します。右写真では固定用ボルトにワイヤーをかけてあるのがお分かりいただけるでしょうか。一般住宅においても、このような状態から雨漏りに発展した事例が過去にもありました。詳しくは施工事例をご参照ください。 | |
屋根材が欠けて穴が開いた箇所もコーキングで塞いでおきます。雨漏りしている場合は、一時的にも雨水が浸入しないようにしておかないといけません。水分により内部まで傷めてしまうからです。 | |
広い範囲で屋根材が傷んでいる箇所は写真のように防水性のシートで塞いでおきます。少々不恰好ではありますが、ビスで固定してコーキング処理もおこなっております。ですので多少の風雨はこれで十分しのげます。 | |
【足場の架設】 足場を架設しメッシュシートで囲みます。
工場なので、足場を架設するための資材の量も一般住宅の比ではありません。ですので必然的に架設にも時間もかかってしまいます。また建物に付属している大きな庇が足場の架設する上で問題になりました。ここは右写真のように庇の波板に穴を開けて足場を通しました。もちろん工事後には新しい波板に交換いたしますのでご安心ください。 | |
足場の架設が終わりましたらメッシュシートを設置します。メッシュシートは工事によって周囲を汚さないために設置します。工事中に台風などが接近してきた場合は、強風によって吹き飛んでしまいます。ですので、状況に応じて折りたたんでおくことも可能です。 | |
【高圧洗浄】 外壁塗装の前に高圧洗浄を行います。
外壁の汚れは空気中の排気ガスや埃などが殆どです。排気ガスを含んだ汚れは油分があるので意外と落ちにくいのですが、高圧洗浄のジェット水流は150kgの高圧ですのでみるみる汚れを落としていきます。また、汚れ以外に古くなって浮いた塗膜も落とします。 | |
【外壁塗装】 外壁の吹き付け塗装を行います。
今回のように凹凸がある外壁には吹き付けで塗装を行います。また、塗る面積も広いので吹き付け塗装が適していると言えるでしょう。写真は下塗りの様子です。 | |
下塗り後、中塗り、上塗りと重ね塗りを行います。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、ノズルの先端から塗料が霧状になって噴射されています。吹き付け塗装はこのように行います。 | |
上塗りが終われば外壁塗装は完了です。塗膜が剥がれ、色褪せしていた外壁でしたが、塗装によって美しさを取り戻しましたね! 大きな建物なだけに、塗り上がってピカピカの外壁は圧巻です! | |
【屋根カバー工法】 現在の屋根に新しい屋根を載せるのが屋根カバー工法です。
カバー工法を行う前に、不要な物は撤去します。左写真は屋根材を固定するボルトをサンダーでカットしているところです。右写真がカットしたところです。ご覧のように出っ張りがなくなっているのがお分かりになると思います。 | |
傷んだ部分は新しい屋根を載せる前に補修しておきます。屋根を載せた後では補修は殆どできませんので、必ず事前に行います。傷んだ箇所を取り除き(左写真)、新しい屋根材で覆って固定します(右写真)。 | |
一般住宅であれば、ルーフィングといって防水紙を設置するのですが、今回は工場なのでルーフィングは行いません。古い屋根の上にそのまま新しい屋根材を設置していきます。屋根カバー工法は若干屋根の重量が増すので、軽い屋根材を使うことが理想です。使用した屋根材は軽い金属製ですので、カバー工法に適した屋根材と言えるでしょう。 | |
屋根材の設置が終わりましたら、棟付近に防水用のスポンジを取り付けます(左写真)。その後、棟板金を取り付けて屋根カバー工法は完了となります(右写真)。雨漏りも解消された上、美しい景観を取り戻しました! | |
【屋根カバー工法(一階屋根)】 一階の屋根もカバー工法を行います。
一階の屋根は通常の雨に加えて外壁からも伝ってきますので、防水紙を設置します。点検時の錆具合からも受ける雨量の多さが予測できましたので、それらを加味してカバー工法を行います。 | |
【雨樋交換】 全ての雨樋を交換します。
今までの雨樋を全て撤去します。雨樋を固定していた金具も新しい雨樋に合った物と交換しますので、こちらも取り外します。大きな建物なので使っている雨樋の数も膨大になります。撤去した雨樋は右写真のように整理しておきます。 | |
新しい金具と雨樋を設置します。雨樋は取り付けただけでは上手く排水されません。取り付けた後、集水器に向かって流れるように傾斜をつける必要があります。 | |
雨樋の取り付けが完了しました。今回のような大きな屋根の場合、必然的に排水能力の高い雨樋が必要になります。外壁塗装センターでは建物や雨量の多い地域などを考慮し、最適な雨樋を選定いたします。 | |
【細部の工事】 窓の補修や取り除けネットを設置します。
ガラスが割れていたところは全て交換します。ドライバーなどを窓枠にねじ込んで緩衝材を外します(左写真)。右写真はガラスの交換が終わったところです。 | |
窓枠にも錆が出ていましたので、こちらも塗装します。塗らない箇所を汚さないようにマスキングテープで養生した後、塗装を行います(左写真)。外壁と同じように数回、重ね塗りを行って仕上げます。右写真が窓枠の塗装が完了したところです。 | |
小動物が入り込んで巣を作らないように、鳥除けネットを設置します。巣を作られると周辺が糞で汚れてしまいます。外壁などを塗った塗料も糞によって劣化してしまうので、こういった配慮をすることで塗料の寿命を延ばすことができます。 | |
【完工後】
点検時はあちこちに錆が見られ、見た目的に重苦しい印象でしたが、外壁塗装によってとても爽やかな雰囲気になりました。毎日働く場所はこのように綺麗でありたいものです。景観の変化もそうですが、外壁塗装は建物の長寿命化にも繋がります。外壁塗装センターでは工事後の点検を定期的に行っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 | |
塗料が剥がれて傷みが見られた屋根でしたが、屋根カバー工法によって新しくで生まれ変わりました。屋根カバー工法は工期が短いだけでなく、廃材も少ないという利点もあります。もし葺き替え工事を行っていたら、これだけ大きな建物なので廃材も大量に出たことでしょう。外壁塗装センターではお客様の要望を十分に汲み取り、更に知識と経験を活かしたご提案をいたします。一般住宅から工場にいたるまで、どんな建物にも対応いたしますのでお気軽にご連絡ください。 | |
記事内に記載されている金額は2021年06月24日時点での費用となります。
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