袖ケ浦市蔵波台にお住まいのお客様から「バルコニーの床がひび割れしていることは知っていたけど、雨漏りしていないのでそのままにしておいたのだが、このところ徐々に大きくなってきているので直したい。また、外壁の塗膜が取れてきたところがあるので外壁塗装も行いたい」とご相談を承りました。
調査したところ、確かにお客様の言う通り、窯業系サイディングの外壁は塗膜が剥がれているところがでてきており、バルコニーの床面には多数のクラックが発生していました。このまま窯業系サイディングの塗膜が剥がれを放っておけば、サイデイングが変形したり、崩れてきたりします。そうなると交換が必要になります。また、雨漏りしていないというバルコニーも近いうちに雨漏りが発生する可能性が高いです。外壁はパーフェクトトップで外壁塗装、バルコニーは密着工法でウレタン防水を行いました。
使用材料
パーフェクトトップ(外壁塗装),サラセーヌ(バルコニー防水)
点検の様子~塗膜が剥がれてきた外壁と床にクラックが入ったバルコニー
赤みの入った紫っぽいグレーの窯業系サイデイングです。意匠はモルタル外壁のボンタイル葺きのヘッドカット仕上げとなっています。つまりはモルタル外壁を真似て作った窯業系サイディングということになります。こういったデザインからも築年数を推測することが可能です。
シャッターボックスの角が割れています。おそらく樹脂製のものが紫外線で傷み、割れてしまったのでしょう。
お客様にお聞きしたところ、築28年くらいということで、これまでに建てた工務店に勧められて外壁塗装を1回行ったそうです。現在となってはその会社もないことから私達にご相談したそうです。それから十数年以上、経過していますからチョーキング(白亜化)現象も発生しています。ガルバリウム鋼板製と思われる雨戸には白錆も発生していました。
目地のシーリング材は可塑剤がブリードしてしまった分だけ痩せており、隙間ができてしまっています。お客様が気にされていたバルコニーですが、2階の屋根から見ても大きなクラックが複数入っていることが確認できます。現在、雨漏りしていないのが不思議なくらいです。
「自分の好みの色が似合わなかったらどうしよう」と悩むことで外壁塗装の色がなかなか決まらないことがあります。こちらのお客様もさんざんお迷いになったそうです。こういう時に便利なのがカラーシミュレーションです。さまさせまな色を試すことができます。
こちらのお住まいの屋根は釉薬瓦の洋瓦です。M型の平瓦で建てた当時、周囲にこのような屋根がないことからご近所さんに大変、珍しがられたそうです。大変、素敵な屋根なので「この屋根に合う色で選んでみるのもいいと思います」とアドバイスしたところ、すぐに色が決まりました。お客様が選んだ色は施工事例を読み進めてご確認ください。
最初の工程は足場の仮設です。外壁塗装の費用の中でも足場の費用は結構な分を占めます。稀に「足場無しで作業できないか」と聞かれることもあるのですが、絶対に必要なものです。ある程度のところまでは塗れるのですが、絶対に手が届かないところも出てきますし、塗料を一時的に置く場所もないため、余計に時間がかかります。その分、日数が伸びますので今度は人件費がかかることになります。
足場の仮設後は高圧洗浄を行います。高圧洗浄で汚れが落ちると外壁の色がかなり変わりますので皆様、かなりビックリされます。
高圧洗浄後、外壁が充分に乾燥しましたら、シーリングの打替えを行います。窯業系サイディングは目地のシーリングで外壁材同士の干渉を防いでいます。窯業系サイディングの外壁は地震に強いと言われますが、このシーリングによるところが大きいのです。テープで養生した後、シーリング材の接着力を高めるため、シーラーを塗布していきます。
目地にシーリング材を充填していきます。充填後、ヘラで均して乾ききらないうちに養生テープを剥がします。これでシーリングの打替えは完成です。目地の脇で外壁に傷みが見られる部分にもシーリング材を塗布し、ダメージが進行しないようにしています。
続いては外壁塗装です。外壁塗装は基本的に3回塗りで仕上げます。DIY用の塗料では2回塗りのものもありますが、耐用年数がそれとは全く違うので業者用の塗料です。パーフェクトトップ専用で窯業系サイディングのための下塗り材、パーフェクトトップを塗っていきます。これで仕上げ塗りの密着力が上がりますし、発色もよくなります。
次は中塗りです。この工程から仕上げ用塗料で塗っていきます。使用する塗料は日本ペイントのパーフェクトトップです。業者だけじゃなく、一般の方々も知っているのが日本ペイントと関西ペイントではないでしょうか。世界第3位のシェアを持つグローバル企業ですから、知名度があるのも当然ですよね。従来の塗料では紫外線が当たるとラジカルが発生し、それが塗膜を破壊していました。パーフェクトトップはそのラジカルの発生を抑える塗料で同程度の値段の塗料よりも耐用年数が長いという嬉しい特徴があります。
外壁塗装の最後の工程、上塗りです。仕上げ用塗料を2回塗ることによって、下地が透けないよう隠蔽性を高め、塗膜の厚みも確保します。足場を支えるため、外壁に当てられていた部分は浮かせて、しっかりと塗装します。
実はこの色、前述のカラーシミュレーションで使った色ではありません。カラーシミュレーションで使ったものに近い色で、お施主様が見本板(実際の塗料を塗った見本の板)で気に入ったものでした。こちらも洋瓦の屋根が映えるということでお選びなられました。
付帯部と聞くと「どこだろう?」と思ってしまう方も多いでしょうが、「外壁に付帯する部分」と考えれば分かりやすいのではないでしょうか。具体的には雨樋や軒天、破風や鼻隠しの部分です。もちろん、これらも塗装していきます。換気扇フードは金属製なので、錆止めを塗ってから再度、塗装します。雨樋も塗装することによって綺麗になるだけでなく、耐用年数も長くなります。
シャッターボックスの角の樹脂部分ですが、撤去しました。隙間を隠すのが目的で取り付けられていたもので、雨水の浸入を防いでいたものではないので、撤去しても大丈夫であることが判明しました。撤去したので大分、すっきりしましたね。
雨戸も塗装しました。ガルバリウム鋼板からできていますので長持ちなのですが、白錆が出ていましたのでしっかりとケレンして塗り替えました。
クラックが多数できているバルコニーの床面を直します。バルコニーの床面はモルタルで防水層はその下にあり、現在、雨漏りしていないということですから、防水層に傷はついていないのでしょう。シーリングでクラックを埋め、その上に密着工法でウレタン防水を行います。ウレタン防水材はサラセーヌを使用します。
サラセーヌは発売されてから30年の歴史を持つ定番の防水材です。これまでに何かしらの改良を加えられてはいるでしょうが、それだけ定評のある防水材ということです。まずは立ち上がりと床面に塗布し、1層目の防水層を作ります。乾いたところで2回目の塗布を行い、2層目の防水層を作ります。その後、紫外線から防水層を保護するためにトップコートを塗布すれば完成です。
玄関ドアの交換もご依頼いただきました。少し古いお家ですと、間口の上は曇りガラスなどになっていることも多いですが、現在は間口分の高さがあるドアが主流となっています。わざと年季が入ったように見せるウェザリング塗装された素敵な洋風ドアに変わりました。これは家に帰ってくるのが楽しみになりますよね。
竣工、外壁塗装とバルコニー防水工事、玄関ドアの交換
外壁塗装とバルコニー防水、玄関ドアの交換が完了しました。上の画像は玄関ドア交換前に撮影したものです。お施主様からは「外観が綺麗になったのは嬉しいし、玄関も見違えるようになって本当に良かった。何よりバルコニーからの雨漏りの心配がなくなったのが一番良かった」とのお言葉をいただきました。これからは定期点検にご訪問いたしますので、今後ともよろしくお願い致します。
記事内に記載されている金額は2020年01月27日時点での費用となります。
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