今年で築31年目を迎える、自宅兼工場を兼ねたお住まいの外壁塗装メンテナンスをお願いしたい、とのご相談をいただきましたのは、川崎市高津区子母口にお住まいのお客様です。今までは屋根の補修工事は行ったことがあるそうですが、外壁に関してはまだ一度も行っていないとの事で、築30年を超えて最近、壁の汚れやひび割れが気になってきたので、補修と塗装工事をお願いしたいとの事でした。
まずはお住まいの外壁の状態を見てみます。お客様の外壁は
モルタル外壁を使用しています。仕上げは普段よく目にする吹き付けのモルタル外壁と違い、よりひと手間かけられた玉吹きヘッドカット仕上げとなります。外壁は一度も塗装メンテナンスを行っていないとの事ですが、やはり全体的に塗膜が劣化している状態で、色褪せや汚れの付着が目につきます。とくにヘッドカット仕上げの場合、凹凸の凹んでいる個所に汚れが溜まり、余計に目立ってしまっています。特に北側外壁や軒下の普段日の当たらない箇所にはうっすらと緑色に変色して、藻が繁殖しているのが確認されます。
モルタル外壁で注意すべきポイントは、やはりひび割れ、クラックでしょう。お客様のお住まいにも一目でわかる大きなクラックが多く確認されました。クラックは比較的モルタル外壁に多く見られる現象です。モルタル外壁はセメントと砂と水を混ぜ合わせた外壁材で、熱には強い反面、水に弱くひび割れしやすい特徴があります。築10年を過ぎて塗膜が劣化し始めると発生しやすくなります。このまま放置しますと、初めは小さく見えにくいような微細なクラックでも、どんどんと大きくなっていき、はっきりと見えるサイズにまで育ち、そこから雨水が侵入してしまうようになってしまいます。こうなると内部の下地材を傷めてしまいかねません。補修にかなりの費用がかかってしまいますので、クラックはなるべく早期に補修されたほうが最終的にはリーズナブルなのです。
さらに見ていきますと、2階バルコニーの手摺り部分がかなり錆が拡がっていました。触った感触では現状では強度的に問題はないでしょうが、このまま放置しますとどんどん錆が進行していき、手すりを傷めてしまいますので、この機会に錆止め処理を行い、塗装を行ったほうがいいでしょう。
着工に際し、仮設足場を設置し、塗装しない箇所を汚さないようメッシュシートやビニールシートをかけて養生をしていきます。これは工事中に工具などを落としてしまっても足場の外へ落下させないようにする安全対策の意味もあります。
仮設足場を設置し終えたら、外壁表面に付着している汚れやカビなどを洗い流すために高圧洗浄をかけていきます。新築時に塗られた古い塗装塗膜も高圧洗浄で一気に洗い流していきます。特にモルタル外壁は表面に細かい凸凹が多く汚れが落ちにくいため、念入りに洗浄をしていきます。
外壁の塗装を行う前に先にクラックの補修を行います。クラックの状態により補修方法を変えていきます。広範囲に亀裂が入っているところはメッシュシートを使用します。クラックにシーリングを充填させて後、メッシュシートを貼り、上から刷毛で馴染ませます。
その後で樹脂モルタルを使って外壁と馴染ませていきます。
クラックの補修を終えましたらいよいよ塗装工事に入ります。外壁塗装の工程は基本3回。下塗り塗装を行った後、仕上げ塗料を使用して中塗り・上塗りと重ねて塗っていきます。
まずはニッペのパーフェクトフィーラーを使用して下塗り塗装を行います。この下塗り作業は、モルタル外壁の表面と仕上げ塗料の密着性を高める為にはとても重要な工程です。やや毛足の長いローラーを使用して丁寧に塗っていきます。平らなスポンジタイプのローラーではモルタル外壁の凹凸には対応できませんので、毛足の長めのローラーを使用して隅々まで塗膜を張っていきます。
第一段階の下塗りの塗料が十分に乾いたのち、次の工程の仕上げ塗装に移ります。今回使用しているのは日本ペイントの
パーフェクトトップです。パーフェクトトップはシリコン塗料とほぼ同程度の価格でありながら耐用年数がそれよりも長いという特徴を持っていて、非常に美しい仕上がりで人気の塗料です。
仕上げ塗装はこのパーフェクトトップを使用して2回行います。一度の塗装でもある程度の防水性、耐候性は発揮されるのですが、メーカーが期待する耐候性や色艶を発揮するには、しっかりと乾燥させた後重ね塗りを行い、塗膜にしっかりとした厚みを付ける事が重要になってきます。
こちらもやや毛足の長いローラーを使って手早く塗装していきます。
場所によってローラーと刷毛を使い分けて丁寧に塗っていきます。一工程ごとにしっかりと乾燥させ、塗膜の厚みを付けていきます。厚みを付けるために一回の塗装で濃度の高い塗料を調合してタップリと塗っていくのではなく、適量に調剤した塗料を適切な回数で重ね塗っていくことが大切です。
次は付帯部分の塗装に移ります。手すりの錆をケレン作業で落としていきます。ゴシゴシと擦り錆を落とし、表面を均していきます。
その上に錆止め塗料を塗っていきます。サビキラープロを使用します。こちらは下塗りにも上塗りにも使用できる塗料ですので、3回重ね塗りを行い、ファインパーフェクトトップで仕上げました。
最後に複数スタッフにより最終確認を行い、塗装後の塗り残しや色ムラなどをチェック・補修し、工事完了となります。
最後はお客様にご確認いただき、工事竣工となります。
外壁塗装工事が竣工いたしました。塗膜に充分な厚みが出たため、光沢が増しているのが分かります。お客様も見違えるほどきれいに生まれ変わったお住まいに大変ご満足されたご様子でした。屋根や外壁だけでなく外階段のような金属塗装に関しても私達街の外壁塗装やさんにご相談ください。
記事内に記載されている金額は2021年03月26日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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