淀川区にお住まいのI様は、以前、知人から「外壁の塗装をするなら築12~13年経った頃がいいよ」とお聞きになられ、わが家もそろそろかと塗装業者探しを始められました。
弊社のことは地域のフリーペーパーに掲載された記事を見てお電話いただきました。
建売の住宅を購入されたI様。現在の外壁色が当初から好きでなかったそうで、塗り替え色は家族会議の末に決められた色です。 仕上がりには大変満足していただけました。
施工内容
外壁塗装 屋根塗装 防水工事 シーリング打ち替え 外壁塗装 屋根塗装 バルコニー防水工事 シール工事
使用材料
パーフェクトトップ 遮熱型マイルドシリコン オートンイクシード タキロンQA
塗装工事は足場工事から始まります。
こちらの現場では、足場工事に先立ってカーポートの屋根材を一時撤去したり境界フェンスの取り外しを行いました。
お客様には1階車庫の片付けをお願いしました。
着工前には建物周囲の片付けなどお客様にご協力いただくこともあります。
足場組立工事は8:30に始まって15:00頃に終わりました。
多くの戸建て住宅では1日で足場工事が完了します。
外壁は鉄骨造によく見られるALC(エーエルシー)です。ビルやマンションには厚み10cmのALCが使われますが、戸建て住宅では3.5cmや5cm厚のALCが使われます。
いずれのALCでも建物の維持に重要な部分がALCパネル同士の継ぎ目にある「目地」の状態です。
新築時にはALC用アクリルシール材が充填され、塗装されることで雨水が浸入しない構造です。
築年数を重ねると紫外線や雨・汚れによってシールが劣化し雨漏れに繋がります。
こちらの現場の様にリシンやスタッコと言った固い塗装で覆われた場合は、建物が揺れた時に動く目地で塗装が割れ、
シール材の劣化を早めます。
外壁塗装時にはこの目地にシールを充填して雨漏れを防ぐ重要な工事がシール工事です。
シール材は水あめのような硬さの材料で空気に触れるとゴム状に硬化します。
用途や目的によって多くの種類があって、正しい材料を選択する知識と経験が必要です。
今回は近年の住宅の高寿命化に合わせて新開発された超高耐久シール材「オートンイクシード」をご提案しました。
あまり厚みを持たせられないALCのシール工事ではできるだけ高耐久な材料を用いた方がよいでしょう。
予算に応じて選択が可能です。
シール材を充填する前に「プライマー」という接着補助剤を施工箇所に塗布します。
プライマーを省略しても、施工後すぐは密着しているのですが10年15年と経過すると古いシールと新しいシールの間で剥離が起こります。
すぐには不具合に繋がりませんが大事な工程ですね。
今回は外壁目地に亀裂が見られたので、シール工事の後で洗浄工事に入りました。
外壁・屋根それぞれに適した水圧で汚れを落とし、塗装に適した下地にします。
下塗は微弾性フィラーを使用。 砂骨ローラーを使って”なみがた模様”を形成します。
通常のローラーより材料に厚みを持たせることができ、外壁の細かな亀裂を同時に補修することができます。
将来の微細な亀裂に対しても追随して、表面に亀裂が現れるのを防いでくれます。
上塗りの1回目です。 日本ペイントのパーフェクトトップで塗装。
この現場の様に下塗りの後、上塗り塗料を2回塗って仕上げるのが最も多い工法です。(3回塗り)
上塗り2回目を施工中。
上塗り1回目と2回目の色を違うものにすると塗り残しがわかりやすく工事管理も楽なのですが、色によっては下の色が透けてしまい、きれいに仕上がらないことがあります。 今回もそのケースでしたので、1回目・2回目とも同じ色で塗っています。
時々色を変えないのは手抜きを助長するという意見も見られますが、何事もケースバイケースです。
屋根によく見られる不具合の一つ、棟包みの釘の抜けです。
下地の木桟が経年劣化で痩せてしまい、釘の保持力が無くなって抜けてしまいます。
このままの状態が続くと、棟包みの金属板が強風で浮いたり吹き飛んだりします。
塗装前に釘を打ちこんでシール材で留めておきます。
屋根塗装はローラーで行います。ローラーの届かない部分は先に刷毛で塗り込んでいきます。
同時に鋼板製の棟包みには錆止めを塗布しています。
屋根の上塗りです。 遮熱型のシリコン塗装で屋根温度の上昇を抑えます。
外壁に合わせたグリーン系の色を選択されました。
現況はFRP防水という工法が用いられたバルコニー。
FRP防水は耐久性に優れた工法ですが硬い防水層を形成しているので、揺れのある建物(木造や鉄骨造)では割れたりすることがあるというこ
それは
ブラシでの清掃頻度が高い一部分だけ、防水の表層が剥離していました。 あまり見ることがない傷み方でした。
また、調査時にはわからなかったのですが、2階バルコニーの一部に防水層が破断しているところがあり漏水していました。
施主様に状況を説明し、防水工事前に補修しました。
下地調整。エポキシ系樹脂モルタルを塗布しています。 FRP防水には今回使用する材料が密着しにくいので、密着を強化するための下地調整です。
下地を整えたら、下地の材質に合わせた下塗り材、プライマーを塗ります。
プライマーが硬化したら、亀裂が入りやすい入隅(いりずみ)や目地にウレタンシール材を打設します。 こうすることで、新しい防水層に亀裂が入りにくくなります。
ウレタン塗膜防水の主材を塗ります。 ペンキの様に塗り伸ばすのではなく、均一な厚みになる様、防水材を”載せる”感じで厚みを持たせます。
ウレタン防水は上記の「主材」が防水層の役割を持っていて、硬化後はゴム状の伸縮性のある性質に変化します。
この防水層自体は紫外線に対する耐候性が高くないので、最後にトップコートを塗って防水層を保護します。
厳密にはトップコートを5年ごとに塗り替えることで、長期間、防水層が健全に保たれるのですが、戸建て住宅でウレタン防水のトップコートの塗り替えはあまり行われていないのが実情です。
通常の防水工事はトップコートの塗布で終わりますが、今回はまだ続きます。
最後に、塩化ビニール樹脂製の防滑シートを張るんです。 理由は、防水層の保護のためです。
I様宅ではバルコニーを頻繁にブラシで清掃される使い方をされますので、防水層が露出しているといずれまた表層が剥がれてしまいます。
そうならないように防水層を保護するためなんです。
シートをアップで撮影しました。 石目調の汚れが目立ちにくい模様に、滑り止めの凹凸が付いています。
シート端部は水が入らないようにシールされていて、紫外線も当たらないので防水層の耐久性はグンとアップしました。
いかがでしょう、グレー1色の防水に比べて雰囲気が良くなりました。 お客様にも「これからは裸足で出ようか」と大変喜んでいただけました。
外壁に使用した塗料は、日本塗料工業会の標準色見本からお選びいただきました。塗料メーカーの標準色に希望の色が無い時は、約600色を超える日塗工見本からも選んでいただけます。(別途料金がかかります)
地域の目印にしていただけるのは間違いありませんね。
仕上がってみると、いい色ですね。 こんな色も提案できる様、カラーコーディネートやデザインの勉強も頑張らなければなりません。
最後に足場に登って、施主検査をしてくださったI様のお嬢様。 ありがとうございました。 今後ともよろしくお願いいたします。
記事内に記載されている金額は2017年12月21日時点での費用となります。
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