
新宿区西落合のアパートにて実施した外壁塗装工事の様子をご紹介いたします。
今回の工事は「前回のメンテナンスから約15年が経過し、外壁の色褪せや鉄部の錆が気になってきたため、調査と見積りをお願いしたい」とのご相談をいただいたことがきっかけでした。
現地調査を行ったところ、外壁はモルタル仕上げで、無数のヘアクラックが確認されました。
さらに塗膜にはチョーキングや色褪せといった経年劣化の症状が見られ、早急なメンテナンスが推奨される状態でした。
ご相談の要因となった鉄部の錆については、部位によって腐食の進行度合いに差がありましたが、進行が著しい箇所では鉄に穴が空き、構造耐久性が低下していました。
特にベランダや鉄骨階段など、人が頻繁に利用する箇所で腐食が目立ち、このまま放置すれば最悪の場合、階段やベランダの崩落といった重大な事故につながる恐れがあります。
そのため、定期的な点検と早めの補修が非常に重要となります。
こうした劣化状況を踏まえ、外壁塗装工事に加えて鉄部補強工事もご提案いたしました。
十分にご検討いただいた結果、当社に工事をお任せいただくこととなりました。
使用材料
エスケープレミアムシリコン(SR-175)

メンテナンスをご検討されていた建物は、築45年になる木造2階建てのアパートです。
1階・2階を合わせて全6戸で利用されており、長年地域に根付いてきた建物でした。
お客様にお話を伺ったところ、前回のメンテナンスから約15年が経過しており、外壁全体の色褪せが目立ち始めたこと、さらに鉄製ベランダに錆の発生が多く見られることから、今回のメンテナンスをご検討されたとのことです。
一般的に外壁塗装のメンテナンスサイクルは使用する塗料のグレードによって異なりますが、おおよそ10~15年が目安とされています。そのため、前回の施工からの年数を考慮すると、まさに塗り替えが推奨される時期にあたるといえます。
こちらは外壁調査の際の様子です。
建物全体を確認したところ、大きな汚れや苔の繁殖は見られず、比較的良好な状態を保っていました。
ただし、日当たりの強い南面では塗膜の色褪せなど、経年劣化による症状が確認されました。
さらに外壁の表面を手で触れてみると、粉状の物質が付着しました。
これは「チョーキング現象」と呼ばれるもので、紫外線や熱の影響により塗料が劣化し、顔料が表面にチョークの粉のように浮き出てくる状態です。
チョーキングは劣化した塗膜に特有の症状であり、発生している場合は塗膜が寿命を迎えたサインとされるため、早めのメンテナンスが必要となります。
モルタル外壁に無数のクラックを確認。
モルタル外壁はサイディング外壁のように継ぎ目がないため、建物に地震などの力が加わった際、その力を分散する逃げ場がなく、結果として外壁にクラック(ひび割れ)が生じやすいという特徴があります。
外壁に発生するクラックは、幅の大きさによって「ヘアクラック」と「構造クラック」に分類されます。
特に幅の広い構造クラックが見られる場合、雨水が浸入しやすく雨漏りのリスクが高まります。
さらに、ひび割れ部分から浸入した雨水は周囲の塗膜や外壁材の劣化を進行させる原因となり、建物全体の耐久性を低下させる恐れがあります。
鉄部の調査の様子をご紹介いたします。
こちらのアパートでは、ベランダや共用廊下、階段といった部分が鉄製で造られており、表面塗膜の劣化によって広範囲に錆の発生が確認されました。
特に腐食の進行が著しかったのはベランダ側面のプレートで、部分的な穴あきや変形といった深刻な症状が見られました。
一方で、錆が発生しやすいデッキプレートの裏面については、腐食の程度は軽微なものでした。
鉄部の劣化状況によっては、塗装のみでは十分な耐久性を確保できず、溶接による補強が必要となる場合があります。
今回のようにすでに穴が開いてしまっている箇所では、塗装だけでは対応できないため、適切な補強工事が不可欠となります。
これらの調査結果を踏まえ、外壁塗装工事と併せて鉄部補強工事をご提案し、ご検討のうえ当社にお任せいただくこととなりました。
今回行わせていただいた外壁塗装工事の費用は税込1,650,000円となります。
なお、金額は使用する塗料や施工面積によって変動いたしますので、詳しくはお気軽にお問い合わせください。

足場を設置し、いよいよ外壁塗装工事のスタートです。
工事に先立ち、近隣の皆さまやご入居者様には事前にご挨拶を行い、安心して工事を見守っていただけるよう配慮しております。
最初の工程は高圧洗浄です。
外壁表面に付着した汚れや劣化した塗膜をしっかりと洗い流し、下地を清潔な状態に整えます。
この作業を丁寧に行うことで、新しい塗料の密着性を高め、仕上がりと耐久性をより良いものにすることができます。

下塗りには、エスケー化研の「水性ソフトサーフSG」を使用しました。
こちらはフィラーとシーラーの両方の機能を兼ね備えた下塗り材で、下地の調整と密着性の向上に優れています。
さらに微弾性を持つため、既存塗膜に生じている細かなひび割れをしっかりカバーし、仕上がりの美しさと耐久性を高める効果があります。
こちらは下塗り作業の様子です。
下塗りは外壁と上塗り材との密着性を高める大切な工程であるため、塗り残しがないよう外壁全体に丁寧に塗布していきます。
また、下塗りを施した後は十分な乾燥時間を確保することが重要です。
この時間を守らずに次の工程へ進んでしまうと、塗料の性能が十分に発揮されず、仕上がりや耐久性に影響を及ぼしてしまいます。
そのため、必ず適切な乾燥時間を設けてから次の作業へ移ります。

中塗り・上塗りには、エスケー化研の「エスケープレミアムシリコン」を採用しました。
シリコン系塗料でありながら、ラジカル制御技術により
従来品と比べて耐久性・耐候性が大幅に向上しているのが特長です。
それでいて価格帯は一般的なシリコン塗料と同等であり、コストパフォーマンスに非常に優れています。
カラーは、落ち着きと品のあるSR-175をお選びいただきました。
こちらは中塗り作業の様子です。
基本的にはローラーを使用して均一に塗装を進めますが、雨樋の裏側などローラーが届かない細部は刷毛を使い、塗り残しのないよう丁寧に仕上げていきます。
仕上げ塗料は中塗りと上塗りの2工程に分けて塗布することで、塗りムラを防ぎ、均一な仕上がりを実現できます。
さらに塗膜にしっかりと厚みが出るため、耐久性の向上にもつながります。
次に上塗り作業の様子です。
中塗りの上にもう一層塗膜を重ねる工程で、仕上げ塗料は原則として2回以上の塗り重ねが基本となります。
塗装工事をご依頼される際には、実際に何回塗り重ねを行っているかを業者に確認することが大切です。
また、作業工程を写真で記録してもらうことで、必要な回数の塗装が適切に実施されているかを確認でき、より安心して工事を任せることができます。
鉄部補強作業の様子です。
腐食が進行し、穴あきや変形が見られたベランダ側面には溶接による補強を施しました。
変形箇所はまず錆を除去し、ハンマーで形状を整えた後、新しい鉄板を重ねて溶接を行いました。
湾曲していた部分も平らに整い、想像以上に綺麗に仕上がりました。
また、腐食が特に進んでいた箇所については、劣化部分を切断し、新しい部材を溶接してしっかりと補強を行っています。
鉄部の塗装では、まず下塗りとして錆止め塗料を使用します。
仕上げ塗料にエスケー化研の「クリーンマイルドウレタン」を使用するため、専用の錆止め塗料である「マイルドザビガード」を下塗り材として採用しました。
この塗料は、錆の発生を抑えるだけでなく、下地と上塗り塗料の密着性を高める効果もあります。
さらに、乾燥時間が約3時間と短く、作業効率の向上にも寄与する塗料です。

中塗り・上塗りには、エスケー化研の「クリーンマイルドウレタン」を使用しました。
こちらは弱溶剤系の塗料で、希釈にはシンナーを用います。
水性塗料に比べると塗料の臭いはやや強いものの、
密着性が高く、さまざまな下地に対応できる点が特長です。
耐用年数はおおよそ10~12年とされています。
カラーはSR-422をお選びいただきました。
鉄部の塗装も外壁と同様に、
下塗りの後に中塗り・上塗りと計3回の塗り重ねで仕上げています。

外壁塗装および鉄部補修工事が無事に完了いたしました。
工事の終了時にはお客様に仕上がりをご確認いただき、問題がないことを確認していただいたうえで完了となります。
丁寧な作業により、お客様にもご満足いただける仕上がりとなりました。
今回の工事には、施工保証として7年間の保証をお付けしております。
初回の点検は1年後に実施し、その後は隔年で外壁の状態確認にお伺いいたしますので、施工後も安心してお任せいただけます。
記事内に記載されている金額は2025年09月29日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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