
江東区東砂にお住まいのK様邸で実施した外壁塗装工事の様子をご紹介いたします。
工事のきっかけは、K様から「築27年が経過し、これまで一度もメンテナンスをしていないため、雨漏りや外壁の劣化が心配になり調査と見積もりをお願いしたい」とのご相談をいただいたことでした。
現地調査を行ったところ、外壁塗装面にはチョーキング現象(塗料の劣化による粉化)が見られました。
さらに、ALCパネルにはクラック(ひび割れ)が発生しており、建材が水分を吸収している可能性が考えられました。
建材が水分を含むと、吸水による膨張と乾燥による収縮を繰り返すことで、ひび割れを助長するリスクが高まります。
また、建物正面はタイル貼りの外壁でしたが、タイル自体に破損や脱落は見られませんでした。
ただし、目地シーリングには剥離やひび割れといった劣化症状が確認されました。
シーリングは防水性の確保や建材同士の緩衝材として重要な役割を担うため、劣化が進行する前に適切な補修が必要です。
これらの調査結果をK様にご報告し、外壁塗装工事をご提案いたしました。
その後、複数社との比較検討を経て、最終的に弊社へ工事をお任せいただくこととなりました。
使用材料
エスケープレミアムシリコン(SR-413)
こちらは現地調査の様子です。
今回メンテナンスをご検討されている建物は、築27年を迎えたALC造の住宅になります。
玄関のある南側外壁はタイル仕上げ、そのほかの面はALCパネルで仕上げられていました。
K様にお話を伺ったところ、現在は雨漏りなど緊急性の高い症状は出ていないものの、今後のことを考えて早めのメンテナンスをご検討されたとのことです。
建物のメンテナンスを長期間行わないまま放置してしまうと、雨漏りや外壁材の劣化が進行し、結果として大規模な修繕工事が必要になる場合もあります。
そのため、定期的な点検と適切なメンテナンスが推奨されます。

まずはALC外壁の調査を行いました。
外壁全体に塗料の色褪せが見られ、塗膜の劣化が進行している状態でした。
塗料が劣化すると撥水性が低下し、汚れや苔が付着しやすくなります。
さらに、建物の北面や隣家と接している面は日当たりが悪く、外壁に付着した水分が乾きにくい環境となります。
そのため、日当たりの良い面と比較すると、汚れや苔の発生が顕著に見られるケースが多くあります。
外壁を手で触れると白い粉が付着しました。
これは「チョーキング」と呼ばれる現象で、熱や紫外線の影響により塗料が劣化し、塗料に含まれる顔料が外壁表面にチョークの粉のように浮き出てしまう症状です。
チョーキングは塗膜の劣化に伴って現れるものであり、発生している場合は塗膜が寿命を迎えているサインといえます。
また、外壁にはクラック(ひび割れ)も確認されました。
ALCは吸水性の高い建材のため、塗膜やシーリングが劣化すると雨水を吸い込みやすくなります。
その結果、吸水と乾燥を繰り返すことで膨張・収縮が生じ、ひび割れを引き起こす原因となります。
続いてタイル外壁の確認を行いました。
タイル本体や目地モルタルに破損や欠落はなく、良好な状態が保たれていました。
しかし、緩衝材として施工されている目地シーリングには、接着面の剥離や表面のひび割れといった劣化症状が確認されました。
シーリングは柔軟性のある素材で、外壁のわずかな動きに追従する役割を持っています。
しかし、紫外線や風雨の影響で劣化が進むと柔軟性を失い、動きに追随できなくなることで、剥離やひび割れが発生してしまいます。
これらの調査結果をK様へご報告し、外壁塗装工事をご提案したところ、検討の末に弊社へお任せいただくこととなりました。
今回、お客様の外壁塗装工事の費用は税込み1,550,000円にて承っております。
なお、工事費用は建物の施工面積や使用する材料により変動いたしますので、詳細についてはお気軽に「街の外壁塗装やさん」までお問い合わせください。
外壁の高圧洗浄作業を行いました。
塗装を行う前に、外壁表面に付着した汚れやホコリをしっかりと洗い流すことで、塗料の密着性を高めることができます。
もし汚れが残ったまま塗装をしてしまうと、下地との密着が不十分となり、将来的に塗膜の剥がれを引き起こす原因となってしまいます。
今回はALC外壁のみ塗装を行いますが、K様より「タイル部分も洗浄しておきたい」とのご要望をいただきましたので、タイル面もあわせて高圧洗浄を実施いたしました。

高圧洗浄後、外壁が十分に乾燥したことを確認してから目地の
シーリング作業を行います。
今回
使用するシーリング材は、オート化学工業株式会社製のオートンCP-1です。
こちらはALC外壁専用に開発されたシーリング材で、
高い追従性を持ち、施工後の塗料との密着性にも優れています。さらに、ノンブリードタイプのため塗装後にシーリング部分が汚染されにくいという特長もあります。
まず、目地周りをマスキングテープで養生しました。
続いて、シーリング材を充填する前に
「シールプライマー」の塗布を行います。プライマーは
シーリング材用の接着剤のような役割を持ち、下地とシーリング材との密着性を高める効果があります。
そのため、シーリングを充填する前には必ず塗布しておく必要があります。
プライマーを十分に乾燥させた後、オートンCP-1を目地に充填し、仕上げ用のヘラで表面を整えます。
仕上げの際にはシーリング材が目地の外側にはみ出すこともありますが、あらかじめ養生を行っているため周囲を汚すことなく、きれいな仕上がりにすることができます。

タイル面のシーリング打ち替えには、耐久性と耐候性に優れた長期耐久型ハイクォリティーシーリング材 オートンイクシード を使用して施工を行いました。
オートンイクシードは、耐用年数が15年以上と非常に長く、20年程度の寿命を持つといわれており、長期にわたり建物をしっかりと保護します。今回の施工では、色として セボリーグレー をお選びいただきました。
タイル目地のシーリングは打ち替えで施工します。
そのため、まず既存のシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を充填します。
シーリング材の撤去は、カッターを使用して接着面に切り込みを入れ、縁を切りながら慎重に進めていきます。
既存シーリングの撤去が完了した後は、ALC外壁と同様にプライマーを塗布して下地との密着性を高めます。
専用のガンを使用してシーリング材を目地に充填し、表面を整えて仕上げます。これでシーリングの打ち替え作業は完了です。
充填や仕上げの際には、シーリングと目地の間に空気が入らないよう注意することが重要です。
空気が混入すると、熱によって膨張した際にシーリング材が膨らみ、破損の原因となる可能性があります。
シーリング作業の後、塗装を行わない部分の養生や外壁のクラック処理を行い、下塗り作業に移ります。
今回使用した下塗り剤は、エスケー化研の水性ソフトサーフSGです。
この下塗り剤は、フィラーとシーラーの両方の性能を兼ね備えており、微弾性塗料の特性により、旧塗膜に発生した微細なひび割れもカバーできます。
下塗りは、外壁と上塗り材の密着性を高める重要な工程です。
そのため、塗り残しがないように外壁全体に丁寧に塗布します。
また、下塗り後は十分な乾燥時間を設ける必要があります。
乾燥時間を守らずに作業を進めると、塗料本来の性能が十分に発揮されないため、必ず指定の時間を置いてから次の工程に進みます。

中塗り・上塗りには、こちらもエスケー化研のエスケープレミアムシリコンを使用しました。
ラジカル制御技術を採用しており、
従来のシリコン塗料に比べて耐久性が高いのが特徴です。
また、価格は一般的なシリコン塗料と同等であるため、コストパフォーマンスにも優れています。
色はご家族とご相談のうえ、SR-413をお選びいただきました。
下塗りが十分に乾燥したことを確認した後、中塗り・上塗りの工程に進みます。この工程では、上塗り塗料を2回に分けて塗布します。
2回塗りを行うことで、仕上がりのムラを防ぎ美しい外観に仕上がるほか、塗膜に厚みが増すため耐久性も向上します。

使用した塗料は、エスケー化研のワンツーマイルドです。
この塗料は
錆止め機能を兼ね備えているため、通常必要な下塗り工程を省略でき、従来の3工程塗装を2工程で行うことが可能です。
工程を簡略化できることで、施工期間の短縮にもつながります。
ただし、下地の状況によっては錆止めの塗布が推奨される場合もあるため、適切に判断して施工を行う必要があります。
色は15-50Dをお選びいただきました。
下地処理の様子です。下地処理とは、その名の通り塗装前に下地の状態を整える作業を指します。塗装業界では「
ケレン」とも呼ばれ、下地の清掃や旧塗膜の撤去を行います。
ケレンを行うことで、汚れを取り除き塗料がしっかり付着する状態を作ることができます。
下地処理を丁寧に行うことで、塗り直し後の塗料の耐久性にも大きく影響するため、塗装工程の中でも非常に重要な作業となります。
付帯部の塗装にはワンツーマイルドを使用し、2回塗りで仕上げました。この塗料には錆止め効果が含まれていますが、下地の劣化が進んでいる場合は、別途下塗りが必要になることがあります。
そのため、施工前に下地の状態を確認し、適切な処置を行うことが重要です。

外壁塗装が無事に完了しました。
工事完了時には、お客様に仕上がりをご確認いただき、問題がないことを確認していただいてから完了となります。
今回も、お客様から「想像以上にきれいに仕上がった」とご満足いただくことができました。
なお、本工事には施工保証を7年間付帯しており、初回点検は1年後、その後は隔年で点検にお伺いし、外壁の状態を確認いたしますので、施工後も安心してお過ごしいただけます。
街の「外壁塗装やさん」では、工事完了後に「工事内容」と「使用部材」に基づいた保証書を発行しています。
この保証書により、最長で15年間の保証期間をご提供しています。
施工保証は業界初の取り組みで、他社に比べても長期の保証を誇ります。
施工中に守るべき事項や、工事前後の写真撮影なども明文化されており、お客様に安心してサービスをご利用いただけます。
施工箇所の変化を写真で記録することで、万が一のトラブルにも迅速に対応できる体制を整えています。
長期保証に自信を持ち、お客様の安心を第一に考えたサービスを提供しています。
記事内に記載されている金額は2025年10月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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