工事でお世話になりました方からのご紹介です。
今現在、住宅で気になっている箇所としては苔や汚れの付着です。築年数も経過し、同時期に建った住宅も、メンテナンスを行い始めたことをきっかけに塗装工事のお見積りを承りました。
カラーシミュレーションをいくつか繰り返し、希望の色に仕上がるように打ち合わせを行っていきましょう。
使用材料
屋根:サーモアイSi(クールダークグレー) 外壁:パーフェクトトップ(H95-30D濃、H15-70H)
早速点検を行います。1階がサイディング仕上げ、2階がモルタル仕上げの2階建てです。
築年数の経過に伴い、苔や汚れが少しずつ外壁を汚してしまいます。しかしそもそもは、表面の塗膜が劣化することで付着物が付きやすい状況になっているのです。
洗っても洗ってもまたすぐに汚れるという場合は表面保護をするものが無いせいですので、塗装メンテナンスをする必要性が出てきます。
サイディング外壁はパネルを張り付けている為、部分的に異常が出てきます。このように浮いているように凹凸がある場合は、固定している釘が弱く浮いてしまっている、もしくはサイディングが紫外線によって反ってしまっている状態です。
浮きはビス打ちで改善できますが、反りは一時は固定することが出来ても酷くなれば張替が必要になります。
補修前には必ず何が原因で浮いているのかを確認する必要があります。
全体を見渡すと屋根と外壁どちらにも苔の付着、色褪せが大変目立ちます。色褪せだけでは塗装をする重要性が分かりにくいかとは思いますが、実際に驚かれるのは塗装後です。
こんなに自宅が汚く見えていたのか!と驚かれる方は決して少なくはありません。
モルタル外壁は特に凹凸の表面をしているので汚れが付着しやすく、汚く見えがちです。元々の色はもっと明るかったとは思いますが、すっかり黒く変わってしまいました。
モルタルの場合はクラック、サイディングは目地の点検は必ず行いましょう。
ヘアクラックの場合は塗装で補修可能です。サイディングの目地は硬化し亀裂が入ると何の効果もありませんので、打ち替え補修が必要です。
住宅にちらほらみられる鉄部ですが、経年によって錆の発生・色褪せ・表面の劣化が見られます。防錆剤を塗り仕上げることで交換をする必要は全くありませんのでご安心ください。
サッシ枠のアルミは塗装をしてもすぐに剥がれてしまう素材の為、塗装が出来る箇所は鋼板や鉄部です。
スレート屋根です。オレンジ色に見えているのは苔とカビです。
屋根材の塗膜が劣化することで水分を含み、苔とカビが発生します。1ヶ所発生することで水分を滞らせやすくさせ、更に大量繁殖をさせます。
苔だけですと劣化の原因にはなりませんが、水分を含んだ場所に紫外線が当たることで屋根材が浮きや反りを発生しやすくなります。
実際に下の屋根材とかぶさっている屋根材の間には大きな隙間があり、若干反りを起こしています。この程度であればまだ問題はありませんが、反りや浮きは屋根材を割れやすくする原因ですので、点検時にもむやみに踏まないように注意していきます。
棟板金の釘も浮いていました。建物の揺れによって棟板金は当然動きます。固定している釘も徐々に浮き固定が甘くなります。
この状態を放置すると、強風時に棟板金の飛散を引き起こす恐れがありますので、速やかに補修を行いましょう。
棟板金の釘が浮いている所は手で持ち上げてもこれだけの隙間を作ります。これでは吹き込むような雨は簡単に入り込み、下地の貫板を腐食させてしまいます。
釘を打ち付けても下地に利かない場合は貫板から交換をする必要があります。
その際に継ぎ目のシーリングは当然隙間のないように施工しましょう。
塗装工事はどのように塗り替えを行うかに、多くの方が重視しているかと思います。塗料は、寿命は、色は、艶は、費用は、と塗料だけでも大きく差があります。
費用は見積もりで確認はできますが、色はどうしようと検討した際に、弊社ではカラーシミュレーションを作成させて頂きます。
ご注意いただきたいのは、カラーシミュレーションで決められるのはあくまでイメージです。
何色にしようか、1色で塗るかツートンにしようか、どのていどの色の差を付けようか、隣家との違いはどうだろうと言った具合です。
使用したい色が決まってくると、見本板を取り寄せ、艶と色の確認を再度行いますので、満足のいくまでお悩みください。
施工に入ります。まず屋根外壁塗装の為に足場の仮設を行います。近隣が近い住宅の方は、水や塗料の飛散が大いに考えられますので、メッシュシートの設置を行います。
準備をしっかり行い、ご近所様へご迷惑とならないようにしっかりと作業を進めていきます。
高圧洗浄です。屋根や外壁に付着した汚れや苔を、強い水圧でそぎ落とすことで根絶ちを行います。オレンジ色だった屋根が白に近い状態にまで綺麗になりました。
この白く見えている部分は屋根の素地です。つまり新築時や前回塗装分の塗膜がすっかり劣化し無くなり、この状態だったのです。
ここに新たに塗装による保護を行っていきます。まずは下塗りで下地の吸い込み止めを行います。仕上げ塗料の密着性を高まる為、必ず3回塗りかは確認しましょう。
続いてスレート屋根はタスペーサーの設置を行います。縁切りの場合は全て塗装が終わった後ですので順序が異なります。
タスぺーサーを取り付けることでスレート材同士の密着を防ぎ、毛細管現象の発生を防ぎます。スレート屋根にはこのような作業と費用が必ず発生しますのでご承知おきください。
浮いていた釘を打ち直し、下地に利いていることを確認したら中塗りに入ります。使用しているのは日本ペイントのサーモアイSiクールダークグレーです。
サーモアイは下塗りと仕上げどちらにも遮熱効果が備わっています。その為、必ずセットでの塗装です。仕上げであえて透過させて赤外線を下塗りによって反射することで、室内温度最大2.5℃削減したという結果も出ています。
暑い夏を乗り切るための塗装、ぜひご検討如何でしょうか?
棟板金の継ぎ目をシーリング補修で塞ぎ、上塗りに入ります。
クールダークグレーはブラックとは違い、真っ黒ではありませんので、スタイリッシュな印象を与えながらも外壁に合わせやすい特徴があります。
またブラックよりも日射反射率が高いですので、色と反射率を確認しながら決めていきましょう。
外壁塗装は付帯部と絡まないように作業を進めます。まずは最もかかわりの少ない軒天塗装です。軒天はよっぽど強いこだわりがない場合はなるべく明るい色で仕上げた方が、住宅の印象が明るくなります。
サイディングは塗装前に目地の打ち替えを行います。硬膜の塗料を使用する場合は目地によって割れる場合もありますので、塗装後に打ち替え(後打ち)を行いますが、今回は先打ちで補修していきます。既存のシーリングはカッターで切り込みを入れて撤去していきます。
シーリング打設前にプライマーを塗り、密着性を高めます。今回使用するシーリングはオートンイクシードです。通常のシーリングの寿命は5~8年ですが、塗装の耐用年数と差があり、シーリングが先に劣化し始めます。
その為、塗装の度に打ち替え補修を必要としないほどの耐久性・耐候性のシーリングを使用します。
次回の塗り替えの際に補修が必要無くなることで、ランニングコストを抑えることにも繋がります。
シーリングを充填し、隙間なく打設していきます。真っ白で不安に感じるかもしれませんが、この後に塗装をしますので全く問題はありません。
硬化し触れるまでに数日必要ですので、細かな下地処理と塗装を勧めます。鉄部は表面をペーパー掛けをし綺麗に整えます。後ほど防錆剤を塗り錆の発生を抑えて仕上げます。
木部も同様に表面の旧塗膜を剥がし、素地を整えます。そうすることで木部は劣化によってささくれも起こしますので、塗装面を綺麗にし塗膜を形成することで、腐食しないように保護することが可能です。
シリコン系の塗料を使用していきますが、木部は素材の動きもあることから、外壁よりも早めに劣化を始めます。吸い込みも激しい為、色むらが出ないように塗っていきます。
外壁塗装です。まずはパーフェクトサーフで下塗りを行います。塗装は基本的に計3回塗りで仕上げていきますが、最初の下塗りは下地調整と吸い込み止めを主としています。
下塗にも様々な種類があり、吸い込み止めや密着性を高めるだけでなく、クラックを埋めるようなフィラーと呼ばれる塗料もあります。素地の状態に合わせ、使用する塗料を決めていきましょう。
中塗りは日本ペイントのパーフェクトトップです。1階はH95-30D濃色、2階はH15-70Hのどちらも日本塗料工業会の色見本から選択しています。
パーフェクトトップは艶有から艶なしまで艶具合までも選択できますので、お客様のご希望に合わせて決める事ができます。今回は新築のようなマットな仕上がりになる艶なし塗料です。
塗料のカブリが良い為、濃い色から淡い色への塗り替えも可能です。
中塗り・上塗りです。下地を選ばないパーフェクトトップは、下地調整をしっかり行う事でどんな外壁でも綺麗に仕上げることが出来ます。
仕上げ塗料を2回重ね塗りをすることで、ローラーの跡や色むらもなく仕上げることが出来ます。
パーフェクトトップはシリコン系の分類ではなく、ラジカル制御型ハイブリッド塗料と呼ばれる塗料ですが、耐候性はシリコン系グレード以上です。
長期間に渡って綺麗な発色で住宅を保護する事でしょう。
軒天と外壁の取り合いです。塗り替えを行う事でメリハリがつきました。しっかりと養生を行う事で、綺麗な塗り替えが可能です。
雨戸は下地処理後、スプレーガンで塗料を乗せていきます。刷毛でも塗装は可能ですが、凸凹がある為、塗料ダレが多くなりがちです。ムラなく仕上げるためにスプレーは効果的です。
細かい所まで抜け目なく作業を行います。水切りもペーパーで処理後、刷毛で塗装していきます。付帯部と同じ色に統一することで、まとまった印象になります。
全て塗装が完了してもまだ終わりではありません。最後に塗り残し、塗料の飛びが無いか確認をし、細かなタッチアップを行います。
足場を解体し清掃をしたら塗装工事は完了です。
記事内に記載されている金額は2017年08月10日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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