屋根外壁塗装をご検討中でした。屋根はスレートの経年劣化から屋根カバー工法へ変更いたしましたが、屋根の耐久性に合わせて、今回は高耐久塗料での塗り替えを希望されています。
外壁の今の状態を確認した上で、最適な塗料と、屋根の仕上がりに合わせ外壁の色を決めていきます。
ビフォーアフター
工事基本情報
点検の様子
外壁塗装前の点検です。3階建ての住宅で2種類のサイディングを使用しています。吹付タイル調とリシン調の窯業系サイディングを使用していますので、通常のサイディングよりは塗料の吸い込みが激しく、重厚感あふれる仕上がりが特徴です。
全体的に汚れ等が目立たず綺麗な状態を保っていますが、定期的なメンテナンスを踏まえ、塗り替えを行いというご希望です。
雨樋や軒天はうっすらと汚れが付着しているのが確認できますが、そもそも通常の生活で見る機会が少ない付帯部は、思っていたよりも汚い…と思う事が少なくないと思います。
軒天は白く仕上げられている住宅が多いのですが、風で舞い上げられた埃が付きやすい場所です。知らず知らずに薄汚れて住宅を暗い印象に見せているかもしれません。
また、見る機会がない場所はシーリングです。サイディングは特に、目地部分とサッシ廻りにシーリングで防水処理がされていますが、劣化すると、ひびや亀裂が入ってしまいます。
新築施工で使用されているシーリングの寿命は、およそ5年前後で傷み始めてしまいます。塗装工事の際にはシーリングの耐久性等を調べた上で補修に臨むと良いでしょう。
バルコニーの防水は通常15年程で劣化してしまいます。10年ごとの塗装メンテナンスとは同時期に行う事で、何度も手をかける必要が無くなります。
防水面は防水層の形成と表面保護のトップコートで施工されています。表面に細かなひび割れがある場合はトップコートの劣化程度ですので、大掛かりな補修は不要です。しかし、防水層に亀裂が入っている場合は、表面で大したことがなくとも雨漏りを引き起こす可能性があります。
点検の際に見せて頂きますが、排水の調子が悪い・水たまりができる・雨漏りを起こしているかもと言った不安事がありましたらお気軽にご相談ください。
モルタル外壁の仕上げによって、苔や埃の付きやすさが異なります。ごつごつと石粒が目立つような場合は、一度埃が入ると取りにくい為、汚れの付着が気になります。
塗装をすると厚い塗膜が出来る為、外壁の仕上がりが若干優しい肌触りになります。更に低汚染性の塗料を使用することで苔の付着を防止することにも繋がります。
玄関ポーチに赤い変色が見られますが、これは錆です。玄関先に傘立て等の錆びる物を置くとどうしてももらい錆を受けます。錆はどこについても落ちにくい物、対策とすれば錆びる物を置かないように、置く場合はこまめに場所を変えると良いかもしれません。
塗装工事の際は雨戸も全て塗装し綺麗にしていきます。雨戸は鉄部の為、経年によって錆の発生が起こります。日々使用していれば問題はないかもしれませんが、たまに開閉を行うという方は錆によって動かしにくくなってしまいます。まずは錆びないように、塗装メンテナンスや掃除・開閉を心がけましょう。
カラーシミュレーション
塗装をする前に、弊社ではカラーシミュレーションを作成しております。現状と同じ色にされる方でも、違う色での塗り替えをご検討中の方も、実際にお客様邸の写真を撮影し仕上がりをイメージすることが出来ます。
その際に、単色かツートンか、色はどのような色が良いかご意見をお聞かせください。お客様のご希望に合わせてカラーシミュレーションでのご提案をさせて頂きます。色が決まってきましたら、A4サイズの見本板で実際の色を確認して頂き、決定していきます。
カラーシミュレーションは変更が自由です。例えば、3階部分と他部分での塗り替えを行っていますが、2階部分を別の色にすることも出来ます。色のパターンを逆にすることも、付帯部の色を変えることも出来ます。
その為、ご希望がある内は何パターンか作成をしご提案いたします。
ちなみにこの角度でどのように見える?と言った、住んでいるお客様の味方によっても作成は可能です。お気軽にお申し付けください。
施工の様子
外壁塗装工事に入ります。足場架設を行い、洗浄と塗料の飛散がご近隣のご迷惑とならないようにメッシュシートを取りつけていきます。
都内での工事の場合、1軒1軒の間隔は狭くなりがちですので、メッシュシートは必要不可欠です。
作業準備後、高圧洗浄で汚れや旧塗膜を落としていきます。上階から流し外壁の付着物を落とすことで綺麗な塗装面を作ることに繋がります。
玄関ポートや駐車場まで綺麗に流し住宅全体を洗います。洗浄時には雨戸だけでなく窓も同時に流していきますので、常日頃掃除できない部分も綺麗になります。
洗浄日は乾燥させるために作業は終了です。2日目の作業は下地の処理です。サイディングの場合目地のシーリングの打ち替え補修をしていきます。
シーリングの寿命は5年頃から劣化してしまいます。ひび割れ・撓み・亀裂が入ることで雨水が浸入し、雨漏りやサイディングの腐食の原因になります。
塗装のタイミングで行わない場合は、色を綺麗に合わせなければ浮いてしまいます。また塗膜による保護も出来ません。更には足場の仮設費用が嵩みますので、じっくりと検討した上で同時施工、別工事を決めていきましょう。
目地打ち替え工事ではまず、既存のシーリングをカッター等で剥がしていきます。
続いてシーリングを打設する場所にマスキングテープで養生し、プライマーを塗りシーリングの密着力を高めます。
プライマーは当日にシーリングをする場所に限りますので、施工箇所を限定していきながら作業を進めていきます。
今回使用するシーリングはオート化学工業のオートンイクシードです。新築時のシーリングは費用の問題から安価なシーリング材を使用しています。しかし、高耐久の塗料を選択したのに、シーリングの方が早く劣化するというのはおかしな話です。そこで弊社では高耐久の塗料を使用するときはもちろんのこと、高耐久のシーリングの使用を提案しています。
もし仮に10年ごとの塗装を検討中の場合は、次回のシーリング補修が不要になるのは嬉しいですよね。つまりランニングコストを抑えることに繋がります。
オートンイクシードは独自のLSポリマーを配合することにより耐ムーブメント性を持ち、剥離・しわ・亀裂の発生を防ぎます。
更にシーリングの柔軟性を保つための可塑剤は、経年によりサイディングに流出しますが、オートンイクシードのLSポリマーは可塑剤を含まないため、外壁材を汚すこともありません。
目地の奥まで充填し押さえていきます。養生を剥がせば作業は終了ですが、硬化するまで時間がかかるので触らないように気を付けてください。
サッシ廻りは打ち替えではなく増し打ち施工をしていきます。同じようにサッシにシーリングを付けないように作業をしていきます。
サッシ廻りのシーリングが劣化することによって雨漏りを起こすこともあり得ます。
シーリングが硬化してから外壁塗装に入ります。外壁塗装は基本3回塗りです。下塗りで密着性の向上と下地の吸い込みを防ぎます。中塗りと上塗りの仕上げ塗料で着色を行い希望の色にしていきます。
上階はエラストコートのB-951です。中塗りと上塗りは同じ色を使用していますが、色の違いが分かるほどかぶりも全く違います。
上塗りを行う事で中塗り時のローラーの跡や刷毛ムラも無くなりますので、仕上がりは一目瞭然!まったく違います。
外壁塗装と同時に付帯部の塗装も進めていきます。軒天はなるべく明るい色での塗装をお勧めします。暗い色では住宅に重厚感が増しますが、暗い印象にも包まれてしまいます。特に濃い色(ブラックやネイビー系)での塗装が多い近年ですが、軒天までも暗いと印象は大きく違います。
外壁を暗い色に仕上げたい場合にもバランスを取りながら色を決めていきましょう。
こちらは1.2階のサイディングです。下塗りで白色に仕上げてから、KM5750-3濃いグリーン色で塗っていきます。こちらは更にその色での一番濃い限界色を作って頂き、塗装をしています。
エラストコートは明るい色が得意で黒系は作成できない可能性があります。しかし、なるべくお客様のご希望に沿いたい!という事で、メーカーとも交渉です!
お陰様で濃い外壁に仕上げる事が出来ました。元々はベージュ系の住宅でしたが、1.2階と3階の塗り分けにより、メリハリのある住宅になりました。
付帯部塗装工事は続きます。雨戸は鉄部の為、錆止め塗装で錆の発生・進行を抑え上塗りで着色していきます。
こちらは幕板です。住宅によって有る無しはありますが、幕板でツートンで分ける事が多く、塗装の際にはアクセントにもなります。付帯部は日本ペイントのファインパーフェクトトップの黒系で存在感を引き出します。
霧除けです。出窓等の上の屋根ですが、鋼板仕様が多い為、錆止め塗装が必要です。ペーパーで表面を綺麗にしてから錆止め、仕上げ塗料を塗っていきます。
住宅の塗り替えに使用してバランスが取りやすいのは付帯部の色を含め3色です。付帯部でアクセントにするのも手ですが、多色使用し、統一感のない住宅にならないように決めていきましょう。
バルコニーです。今回はトップコートの劣化だけでしたのでプライマーを塗りトップコート塗装をしていきます。あくまで表面保護ですので、雨漏りを起こしている際には防水工事が必要です。
歩行もする場所ですので、定期的に確認をし必要に応じての補修をしましょう。
破風板と雨樋も同様に濃いグレー系の色でまとめております。雨樋に塗装をする理由として、やはり表面保護です。塩ビ素材を使用している事の多い雨樋ですが、紫外線により硬化し徐々に割れやすくなります。
その為塗装でダメージを防ぎ壊れにくい状態にしていきます。火災保険にご加入されている住宅で、風災によって住宅の一部が破損した場合には保険による補修も可能です。ご不明な点等はご相談ください。
最後に施工前にバルコニーに置いてあった物置の復旧工事です。工事の際に移動が必要な場合は弊社にて対応致します。
置いてあった荷物と場所を把握し、同じように戻していきます。施工前と同じ状態に戻し、足場を解体し工事は完了です。
記事内に記載されている金額は2017年09月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
外壁塗装、屋根塗装、外壁・屋根塗装、ベランダ防水の料金プランはそれぞれのリンクからご確認いただけます。