町田市のお客様からのご相談です。築15年以上経過しているスレート屋根、およそ80㎡の塗装依頼でした。
スレート屋根は多くのメーカーが取り扱っており種類や特徴も様々です。例えばニチハのパミールやクボタのアーバニーの場合は、経年劣化に関わらずスレート屋根のリフォームを検討する必要があります。
屋根材の種類と築15年以上のスレートの状態を確認していきましょう。
使用材料
関西ペイント アレスクールSi:ミストグリーン
スレート屋根は粘土版岩を薄く加工した屋根材の事です。そこに更に何を混ぜるかによって細かく分かれています。
まず天然石を使用した天然スレート、こちらはスレートの中でも高級品に分類され、日本ではほとんど普及されていません。
続いてはセメントとアスベストを混ぜた石綿スレートです。アスベストの細かい繊維によって強度は高いのですが、健康被害で問題視されている為、現在は製造は中止しております。
そこでアスベストを含まない無石綿スレートの販売が多く存在しました。しかし、アスベストの耐久性に代わる成分が無くスレート屋根材の落下やひび割れが問題視されました。その中で有名なのはパミールです。
2004年頃を境に屋根のリフォームをした住宅はノンアスベスト、2004年以前の住宅はアスベスト含有の可能性が高いです。
近年、主として使用しているのはパルプやビニロンを混ぜ耐久度を持たせた無石綿スレートと、セメント系スレートです。どちらもセメントを使用していますが、割合の違いや着色の違いから、別のものとして分類されます。
このスレート屋根ですが、表面保護で耐久性を維持している為、表層の塗膜の劣化が屋根材自体の劣化に繋がります。
塗膜の劣化は、屋根の色褪せや苔の発生で判断できます。スレートが吸水すると苔が発生し雨水が滞留しやすくなります。すると更に苔の繁殖が進行し、屋根全体がオレンジ色に変色します。
苔自体にはそれほど問題はありませんが、紫外線によって含んだ水が乾燥すると、屋根材自体に浮きや反りを起こし割れやすくなってしまいます。
屋根材自体の耐久性を維持するために塗装保護が必要になるのです。
塗装メンテナンスには一連の工程が必要です。1つでも工程を抜くわけにはいきません。
まずは作業の為の足場仮設、今回は別の工事で他業者様が仮設しましたので同時期に利用し作業を進めていきます。足場に取り付けたメッシュシートは洗浄時の屋根の汚れや水の飛散防止に役立ちます。
高圧洗浄で苔の根絶ちを行った後に、スレート屋根の補修を行います。
このようにスレートの割れを発見し、雨漏りを起こすと心配される方もいらっしゃいますが、実際には屋根の割れ=雨漏りではありません。
屋根材の下にはルーフィングが設置され、その防水紙が雨漏りを防ぐ最大の要です。但し、屋根材の劣化は防水紙の劣化にも繋がりますので早急に補修をしていきましょう。
洗浄の乾燥後は、下塗りです。今回は下塗りを2回、仕上げは2回の計4回塗りを行っています。1度目の下塗りで肉痩せし脆弱な屋根材の補強を行います。
下塗り後にタスペーサーの設置です。屋根材の薄いスレートは塗装後に塗料がくっつき、雨水の流れを妨げてしまいます。屋根材内部で毛細管現象を起こし雨漏りを引き起こす可能性もある為、必ず屋根材間の隙間を設ける必要があります。
その為には縁切り作業かタスペーサーの設置が必要ですが、タスペーサーの方が確実に隙間を空ける事が出来ます。弊社では屋根材1枚に対し2枚取りつけのW工法を使用しております。
赤枠の部分にタスペーサーを取りつけていますが目立たない為屋根の美観も損ねません。もう一度、下塗りを行い仕上げ塗料との密着性を高め、仕上げ塗料で着色していきます。
今回使用しているのは関西ペイントのアレスクールSiです。下塗りとの相乗効果で発揮する遮熱塗料で、通常の塗料と比較すると表面温度を最大20℃も抑えることが出来ます。屋根の表面温度の上昇を抑えることで、室内の温度上昇も抑えることに繋がります。
遮熱塗料の中でも色によって日射反射率が異なります。白に近い色程日射反射率が高くなりますので、色をお選びいただくときに参考にもなります。
ミストグリーンでの塗装です。淡いグリーンは柔らかな印象を与えますね。
塗装をすると言っても、塗料以外の工程はほとんど変わりません。劣化の状態が軽いほど下地の補修は少なくなりますし、早い段階でメンテナンスをすることで屋根材の耐久性は維持できます。
更に、施工の際に遮熱や断熱の塗料を使用し、住宅を綺麗+快適に仕上げるのは如何でしょうか?
実際に違いを感じる方も少なくはありません。ぜひご体感してみてください。
記事内に記載されている金額は2017年09月07日時点での費用となります。
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