葛飾区の3棟並んだ住宅ですが、今回は同時施工にて屋根外壁塗装工事を行っていきます。
サイディングの補修跡が気になるようですので、塗装後にその部分だけ色が浮かないように調査をした上で施工に進んでいきたいと思います。
使用材料
屋根 サーモアイ4F:クールアルドワーズブルー 外壁 パーフェクトップ:ND-012、ND-013
保証年数
屋根:15年 外壁:10年 付帯部:3年
葛飾区2階建ての住宅です。サイディング外壁ですが、外壁材を固定している釘の補修跡が大変目立ちます。濃いサイディングに対して、薄い塗料を使用しているのは一目瞭然で、住宅全体にその跡が見られます。
新築からの初めての塗装工事と伺っておりますので、新築時の補修跡なのは分かりますがそれにしても大変目立ちますね。
補修跡は塗装で隠すことはできるとは思いますが、この色差が塗装後に出ないことを祈るのみです。
サイディング外壁の特徴としては目地と外壁材を固定している釘です。意匠性のあるパネルを張っていく為施工自体は簡単なのですが、モルタル外壁のような塗り壁とは違い、継ぎ目が生じます。
その隙間にシーリングを充填し塞いでいきますが、外壁材だけでなく、釘やシーリングにも劣化が進行します。
目地は経年と共に肉痩せ・硬化を起こし隙間を生じさせます。通常、弾力があるシーリングですが、手で触って白く付着する場合は既に劣化が進行してしまっています。
釘は建物の揺れによって徐々に抜けてきてしまいます。釘の固定が弱くなることによって、サイディングの浮きを起こし、見た目と耐久性に悪影響が出ます。
塗装前に細かな部分をチェックしていきます。外壁に植物がかかっている場合、塗料が付着しますので、抜き取り等の処置が必要です。また住宅敷地内がコンクリートと芝や草木の場合、草木等の方が苔が付着することが非常に多いです。
北側や日当たりの良し悪し等、立地も関係しますが苔の付着する原因を知っておくのは大事です。
雨樋を固定する金具は経年により破損や歪みを起こします。足場架設時に必要な補修が出来るように点検時に予め点検をしておきましょう。
バルコニーです。立上りの部分にシーリング補修をしているように見えますが、バルコニーに凹凸はあまり良い状態ではありません。補修跡に雨水が溜まり傷みやすくなってしまいます。
また、次回の補修の際にもシーリング撤去の際に防水の表面を傷つけてしまうかもしれません。防水はシーリングではなく、塗膜防水もしくはトップコートの表面保護が好ましいでしょう。
バルコニーの平場にはマットとタイルが敷いてあります。外観上とても綺麗に見えますが、内部に汚れが溜まりやすく湿気もこもりやすく苔やカビが発生しやすい状態になります。定期的にマット等を剥がし換気をすることが非常に大切です。
塗装前にカラーシミュレーションを作成し仕上がりを想像して頂きます。今回、どのように仕上げたい!というご希望が特になかった為、当初様々な色を作成いたしました。
その中でも多くの方から作成依頼を頂く色を紹介いたします。
ホワイトよりも維持が簡単と人気なグレー系、濃いブラウンでスタイリッシュに!という方は近年多くなっているのかなと感じます。
住宅に合わせやすいイエロー系やグリーン系です。艶感次第で落ち着いた印象になりますので、どのモルタル外壁にも人気のカラーです。
今回は付帯部を仕上がり色にあわせて、ホワイト系・ブラウン系・ブラック系への変更も検討中です。外壁色を決めて全体のイメージチェンジを考えていきましょう。
屋根外壁塗装工事に入ります。足場の仮設を行いメッシュシートを取りつけ高圧洗浄をしていきます。
そもそも塗装をするのに洗浄って必要なの?と質問を頂く事がありますが、洗浄の役割は塗装にとって大きな役割を持っています。
まず新築時には屋根が塗膜によって保護されていますが、経年の紫外線や雨水によって塗膜が劣化し粉化していきます。
チョーキング現象と言いますが、例えば手で触ると白くなる、足跡が残るといった状態になります。この状態からメンテナンスをしていくのですが、表面に付着物が付いている状態ですと塗膜を乗せても比較的早めに剥がれを起こし始めます。
その為、高圧洗浄で苔・カビ・旧塗膜等の付着物をしっかりと落として屋根材を綺麗にしなくてはならないのです。水を使用しますので近隣へのご迷惑とならないようにメッシュシートを取りつけているのです。
洗浄の乾燥後は棟板金やスレートの下地処理をシーリングで行っていきます。
下塗りを行い、屋根材の密着性を高めます。下地処理では棟板金の継ぎ目と釘穴を補修しました。棟板金は釘の固定力低下や下地の腐食によって強風で飛散するリスクが高まります。
先に補修を行う事で綺麗で丈夫な屋根に仕上げる事が出来ます。
今の段階で棟板金には下塗りをしていないのが確認できますよね。板金部分は錆止めを行ってから下塗りを塗装します。
下塗り後はタスペーサーを設置し毛細管現象を防ぎます。タスペーサーは一軒500~1000個程度の取付が必要ですが、ヘラや皮スキを使用して縁切り作業を行うよりも効率性も高く、仕上がりも綺麗になります。
また、タスペーサーを使用することによって屋根材が割れやすくなるという事もありませんので、安心してお任せください。
ここまでの下地処理を行いようやく中塗りです。使用する塗料は遮熱サーモアイのクールアルドワーズブルーです。
サーモアイは下塗りと仕上げどちらにも遮熱機能を兼ね備えており、上塗りで反射できない透過させることで下塗りの遮熱機能を発揮します。高い造膜性を持つ下塗りで吸い込みを抑えることで仕上げ塗料の仕上がりが大変綺麗です。
遮熱機能は色によって異なり、白色に近づくほど日射反射率が高くなります。クールホワイトが91.0%、クールブラックが28.4%に対し、クールアルドワーズブルーは45.8%です。
サイディング外壁の塗装工事には目地補修があります。通常、目地補修を行ってから塗装していくのですが、硬膜の性質を持つ塗料を使用する場合には、目地の上から塗っても割れやしわの原因になります。
使用塗料によってシーリングの先打ち・後打ちを決めますので、施工の順番はこうでなければならないという事はありません。
サッシ廻りは既存シーリングの上から重ねて増し打ち施工をします。打ち替え・増し打ちどちらの場合でも、プライマーを塗り密着性を高めてから施工を行います。
目地は打ち替えを行い触れるぐらいまではしっかりと硬化させます。続いて下塗りを行っていきます。使用するパーフェクトトップはかぶりも良く、既存外壁が濃い色であっても薄い色への塗り替えが可能です。
下塗り後はしっかりと乾燥させ中塗り・上塗りに進んでいきますが、どのような色に仕上がるのか楽しみですね。
中塗り・上塗りをしていきます。外壁全体はND-012、バルコニーを少し濃いND-013で仕上げています。ツートンにする場合、色のメリハリを付けなければ意味がありません。
その為打ち合わせ時に見本板で比較し、塗った際に色の違いが出るのかを確認しておきます。
外壁塗装と同時に付帯部も塗装を進めます。軒天は通気性の高い塗料で2回塗りをし、綺麗にしていきます。外壁と同じように洗浄をすると軒天材が傷む恐れがありますので、軒天はペーパー等で下地処理を行います。
鉄部は下地処理後、防錆剤を塗り希望の色に仕上げます。今は錆びていなくとも表面が傷付くことによって錆びる可能性があります。防錆剤を塗布しておくことで錆の発生・進行を抑えることが出来ます。
仕上げはファインパーフェクトトップのN-20です。黒に近いのですが、真っ黒ではなくどこか柔らかい印象を残しています。住宅の開口部はおよそ1/3、大きな雨戸が艶を蘇らせて住宅全体が綺麗になりました。
雨戸と同様に、住宅を囲っている雨樋も塗り替えることで住宅の印象は大きく変わります。特に塗装前は白だったため、黒にすることで引き締まったように感じます。
色褪せてしまった笠木鋼板も下地処理後に錆止め・塗装し艶を取り戻しました。
サッシやアルミの部分は塗る事が出来ないため、色の変更は取替以外に不可能です。同系色での付帯部塗装は目立ちませんが、今までと全く違う色を使用したい場合には、塗り替えない部分と比較し全体の印象がまとまるのか検討しましょう。
最後に塗り残し、塗料の液ダレが無いかの確認をし、タッチアップを行っていきます。
足場解体・清掃をし屋根外壁塗装工事は完了です。
新築時に目立った釘の補修跡も全て消え、本来の住宅に仕上げる事が出来ました。
今後は定期点検がございますので、引き続き宜しくお願い申し上げます。
記事内に記載されている金額は2021年10月13日時点での費用となります。
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