東京都葛飾区の屋根外壁塗装工事、3棟同時施工の現場です。3棟すべての外壁材や仕様が違う為、色選びと塗料の選択も違うようです。
長年住んでいると、外壁の色に飽きを覚える方は多くいらっしゃいます。外壁塗装の仕上がりをイメージしながらご希望の色に仕上げていきましょう。
ビフォーアフター
工事基本情報
点検の様子
総2階のサイディング外壁の住宅になります。ご近所様から対応が良かったとご紹介をした頂き、今回3棟同時施工が実現しました。
ご近所様との塗装メンテナンスのメリットは、まず塗装をする際のご迷惑を軽減できるという事ではないでしょうか?
通常、1軒の塗装ですと四方にお住いの方へご了承は頂いたとしても、洗浄や音、塗料の付着や臭いは大丈夫か…等ご心配を感じることが非常に多いです。
しかし、お隣様と同時に施工されるという事で、ご近隣からの理解も早く、施工される住宅は同じ条件下ですのでご相談も気軽に出来ます。
また塗り替えで色が被らないといったメリットもあります。更に施工時の足場仮設等は共有できる部分もあると思いますので、施工もしやすくなります。
では、塗装前に屋根外壁の状態を調査していきましょう。屋根はスレート屋根です。スレートは塗膜によって耐久性を維持していますので、10年ごとの塗装メンテナンスが非常に重要となります。
苔の付着は見られませんが、スレート表面の色褪せと雨水の吸い込みによる劣化が目立っています。
破風板には屋根からの雨染みなのか、黒い染みが残ってしまっています。化粧板ですので染み程度で済んでいますが、木材の場合は塗膜の劣化・雨水の吸収・素材の腐食と様々な問題を引き起こします。
このように付帯部は塗膜の劣化と共に、見た目と耐久性を著しく低下させる恐れがあります。最近、汚れが落ちにくくなった、黒く染みの様になってきた、塗膜が剥がれている気がする、といった気になる点が出始めたら塗装メンテナンスのサインだと考えましょう。
サイディング外壁にも同じことが言えます。サイディング外壁の塗り替えサインですが、分かりやすいのは見た目です。
白ぼけているように色褪せを起こしている、苔や藻の付着で緑がかっている状態は塗膜の劣化を表しています。
触って手が白くなるのはチョーキング現象(経年劣化によって塗膜が摩耗し粉化している現象)を起こしています。
塗膜の浮き・剥がれが見られる際には既に塗膜としての効果が発揮できていませんので塗り替えを行っていきましょう。
せっかく外壁塗装をするなら全体を綺麗にしたいと思うのは当然ですよね。しかし、擁壁等は一つご注意が…擁壁が水分を多く含んでいる状態に塗装をすると、水蒸気によって塗膜に膨れを起こす可能性があります。
予め水が入らないような補修、水分を抜くことが非常に大切なのですが、屋外の為なかなか難しい作業です。膨れを起こす可能性があるという事をご了承頂いた上で塗装を行っていきます。
全体の様子です。日当たりのよい場所は色褪せが進行しているように感じます。住宅は4面で成り立っていることがほとんどだと思いますが、方角によって症状が違います。
北側は紫外線が当たりにくい為、苔や藻の発生が比較的多く、南面は日光によって色褪せが目立ちます。
その面を基準に塗り替えを考えるの?とお悩みの方もいますが、一番劣化が酷い所を中心に考えていきましょう。
カラーシミュレーション
塗り替えでご希望の色はお決まりでしょうか?弊社ではカラーシミュレーションを作成し、お客様の住宅にあったお色をご提案させて頂く事も可能です。
この色が気になっている、付帯部はどうしよう、ここも一緒に塗装できる?など悩みの種は全てお話しください。
今回はまず何色か限定せずに作成し、お客様のイメージに合ったものを厳選していきました。どの住宅にも合うベージュ系、クリーム系はもちろん、ネイビーやピンク系も作成いたしました。
またイエローと言っても発色は様々です。彩度を落とし落ち着いた印象にするのか、明るさを重視し濃いイエローに仕上げるのかはお客様のご希望次第です。
色が決定しても艶の有り無しによって見方は変わります。あくまでイメージには過ぎませんが、お客様のご期待に添えるように精一杯ご提案させて頂きます。
施工の様子
施工に入ります。塗料の垂れもありますので、基本的に上階から進めていきますが、洗浄も同様です。屋根から高圧洗浄を行っていきます。
今まで見ていた屋根がどれほど汚れていたのか、苔や藻で覆われていたのか、衝撃的な状態を見ることになります。乾燥後白く見えるのは屋根材の素地です。
塗膜の劣化によって水分を吸い込みやすくなると苔の発生を引き起こしますので、屋根の色褪せ・変色に気づいた時には早めに塗装メンテナンスを検討しましょう。
屋根から流れた汚れは雨樋に溜まりますので、水圧を下げて雨樋も清掃を行っていきましょう。
塗装は下塗り・中塗り・上塗りの計3回です(劣化が著しい場合は下地補強も必要で計4回塗りです)。
下塗りは傷んだ屋根材と仕上げ材の密着性を高める非常に大切な工程です。更に今回使用するサーモアイは、仕上げと下塗り両方に遮熱機能が備わっています。
仕上げで反射しきれない赤外線はあえて透過させ、下塗りで反射させる為、下塗りが非常に重要な役割を持っています。しっかりと塗りこみ遮熱機能と接着剤の役割を果たせるように施工していきましょう。
続いては下地処理です。
棟板金は隙間から雨水を浸入させる恐れがあります。だからと言って雨漏りを起こすわけではありませんが、貫板が腐食すると棟板金の固定が弱くなります。
そうすると強風等で煽られ飛散する恐れもある為、塗装前にしっかりと下地補修をしておくことが大切です。
釘の抜けや釘穴からの雨の吹き込みも考えられますので、シーリングで埋めて固定していきます。下地処理後は中塗りの為にタスペーサーを設置します。
タスペーサーの役割は屋根材間に隙間を設ける事です。住宅に隙間があっては良くない!と考えられる方が非常に多いのですが、確実に密閉される状態こそ住宅に大きな危険をもたらします。
屋根では屋根材の隙間が無くなることで毛細管現象が起き、屋根材内部で雨漏りを起こすリスクがあります。塗装後に雨漏りの起きないように縁切り、もしくはタスペーサーの設置が必要不可欠になることを覚えておきましょう。
中塗り・上塗りは日本ペイントのサーモアイ4F クールモスグリーンです。フッ素塗料を使用することで、強靭な塗膜を形成し非常に高い耐久性を発揮してくれます。日射反射率は31.8%で綺麗な艶を保ちながら遮熱機能を発揮します。
サーモアイは高い遮熱性を持ち、屋根表面の温度を最大30℃削減、室内の温度は最大2.5℃削減、つまり室内が快適になることによってエアコンの使用を控えるようになり、電気代は最大27%削減することにも成功しています。
通常の塗料でも屋根は綺麗に保護することが可能です。その塗装工事に付加価値をつけてみられては如何でしょうか?サーモアイは塗料を変更するだけ!工程が変わるわけでもありません。色も全40色の中から選択することが出来ますので、ぜひご検討ください。
外壁塗装です。こちらも高圧洗浄で外壁に付着した汚れと旧塗膜を流していきます。汚れた水は下の方に流れていきますので、玄関周りもしっかり流し切ります。
この高圧洗浄ですが、家庭用の高圧洗浄機とは比べ物にならないほどの水圧で作業を行います。今まで落ちなかった汚れでも洗浄で綺麗になると嬉しいですよね。塗装とは無関係のサッシも水圧を下げて洗浄することで滅多に洗えない外側を綺麗にしていきます。
シーリング(コーキング)補修です。サイディング外壁には必ず目地があり、シーリング(コーキング)を充填することで防水機能を果たしています。新築時は安価なシーリングを使用している事が多く、5年程度で劣化が進行していきます。
亀裂や肉痩せを起こし始めると防水機能が失われ建物内部に雨水が浸入する可能性があります。その為塗装工事の際には目地の補修をしっかり行い漏水が起こらないような住宅に仕上げましょう。
既存のシーリングにカッターを入れて綺麗に撤去します。内部に見えている青い物はボンドブレーカーと呼ばれるテープで、絶縁テープとも呼ばれます。
これはシーリングの三面接着を防ぐためのものです。三面接着を防ぐことによってシーリングの耐久性を高めることに繋がります。もし、テープ等がない場合はパッキン等を入れて二面接着に仕上げるようにしていきましょう。
充填前にプライマーを塗りしっかりと密着するように下地を整えます。シーリングを充填しヘラで押さえていきます。
サッシ廻りは増し打ちで新規のシーリングを被せて保護していきます。シーリングは打設後、硬化するまでは塗装施工する事が出来ません。手で触れるほどの硬さになるまではしっかりと乾燥させます。
硬化時間を待つ間に絡みのない軒天塗装を行います。下地の凹みはパテ処理を行い、2回塗りを行っていきます。
外壁には日本ペイントの水性ラジカル制御型ハイブリッド高対候性塗料、パーフェクトトップを使用します。高耐候酸化チタンと光安定剤によるW効果によってシリコングレード以上の耐候性を発揮します。
透湿性が高く内部結露を防ぎますが、低汚染性・防藻・防カビ性により外壁を綺麗に保ちます。下塗りにパーフェクトサーフ、中塗りではND-500とND-501の中間色を使用しています。
上塗りまでしっかりとローラーで塗り乾燥させます。パーフェクトトップは緻密で滑らかな塗膜形成が可能で、綺麗な光沢感を出します。
艶は艶有から艶消しまで細かく選択することが出来ます。お客様のご希望に合った仕上がりを見つける事が出来るかと思います。
付帯部塗装に移ります。雨樋は塩化ビニル製です。塩ビは紫外線によって徐々に硬化し割れやすくなるため、塗膜による保護が必要です。表面が滑らかな所に塗料は密着しにくい為、ペーパー掛けで傷を付けてから塗料を塗っていきます。
雨樋の塗膜耐久性は、下地の処理をしたかどうかにかかっています。1年以内に剥がれるような問題が起きた場合、ペーパー掛けを行っていない可能性が高いので注意しましょう。
笠木や霧除け等の鋼板は、ペーパーで目粗しを行った後、錆止め塗料を塗り仕上げていきます。
近年の鋼板は錆びにくい素材ですが、それでも表面に傷が付いたりすることで、錆は発生したちまち腐食を拡大させてしまいます。
このようにしっかりと下地処理をすることが塗膜の耐久性を発揮させる秘訣です。
雨戸は吹付塗装でムラなく仕上げていきます。外壁は1色、付帯部にホワイトとブラウンの2色を取り入れることで、アクセントにもなります。3色に収めると住宅全体に統一感が出て綺麗にまとまりますね。
細かな箇所の塗装も怠りません。水切りも目粗しを行ってからの塗装です。細かい為、刷毛で丁寧に仕上げていきます。
全体確認後、タッチアップを行い足場の解体、屋根外壁塗装工事の完了となります。
日本ペイント サーモアイ4Fのクールモスグリーンです。フッ素塗料はシリコンよりも高い耐久性で屋根を守ってくれます。
塗装後は屋根の滑りが良くなるとも聞きます。降雪時に雪止めの設置が必要になったというお客様もいらっしゃいましたので、塗膜の滑りを確認しながら後々の対策を行っていきましょう。
外壁塗装 パーフェクトトップのND-500~501の中間色です。
今回は日本ペイント様に頑張って頂き、本来の標準色の中間を作成して頂きました。微妙な色合いすらも対応して頂いてありがとうございます。
落ち着いたイエロー系で住宅が明るい印象に仕上がりました。
シーリングは打設後、塗装をする事によって表面劣化を防いでいます。使用したシーリングは超高耐久ノンブリードタイプのオートンイクシードです。次回の塗り替え時にはシーリング補修が不要な事を期待します。
以上、屋根外壁塗装工事は完了です。
記事内に記載されている金額は2021年10月13日時点での費用となります。
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