以前、弊社に屋根塗装をご依頼いただいた足立区佐野のお客様です。今回は外壁の状態と窓枠の塗膜の剥がれが気になって、ご相談くださいました。点検したところ、お客様がおっしゃるように窓枠の塗膜の剥がれが発生しており、風通しが悪いところでは塗膜にひび割れも見られました。お施主様は原状回復を基調にししつつも、イメージチェンジも盛り込みたいということなので、事前にカラーシミュレーションを行い、入念にお打ち合わせをしました。
使用材料
ナノコンポジットW,ファインパーフェクトトップ,ケンエースG-Ⅱ
見た目の通り、和洋折衷というよりも、かなり洋風なお住まいです。こちらの建物の外壁はモルタルなのですが、それよりも使われている色、ブルーグリーンに非常に特色があります。明るいところではかなり明るいグリーンに見えるということです。上のBeforeと較べてみてください。光の当たり方で明るいターコイズブルーにも見えます。
そのブルグリーンが幸いしてか、外壁には藻が発生しているのですが、あまり目立ちません。ただ、雨樋などの白い部分や、サッシ下の雨水の通り道になっている部分はさすがに藻が目立ち、汚れていることが分かります。
サッシ枠は一部、塗膜の剥がれているところもあります。画像では分かりにくいのですが、バルコニー下の部分の外壁は風通しが悪いためか、かなり傷んでおり、塗膜がひび割れて、剥がれている部分もありました。窓枠とバルコニー下の部分の外壁はこれ以上、放置してしまうと入念な下地処理が必要になり、費用の負担が増すことになりかねません。
外壁塗装を行うにあたって、お施主様のご希望は「原状回復を基調としながらも、メリハリの利いた外観にイメージチェンジしたい」とのことでした。カラーシミュレーションを行い、どのような仕上げにするかを決定いたします。現在のお住まいとほぼ同じ色を使いながら、メリハリをつけた配色をしていきます。外壁は明るめのブルーグリーンにして、幕板などを白くしてアソートカラーの量を増やし、イメージチェンジを図ります。
こちらは外壁に明るめと暗めのブルーグリーンを使い、アソートカラーはグレーしたものを2つご用意いたしました。お施主様は外壁を青みが強いJ55-50D(マンセル値で5BG5/2)で、アソートカラーをホワイトにしたものをお選びになられました。
外壁塗装工事を致しますので、事前にご近隣にご挨拶にお伺いします。お留守だった場合はお手紙をポストに投函し、工事が始まる前に再度、お伺いするようにしています。最初の工程は足場の仮設からです。
足場を仮設しましたら、ゴミや高圧洗浄時の水飛沫、塗料の飛散を防止するため、メッシュシートで足場を覆います。万全の体制になったら、高圧洗浄を開始します。
こちらのお住まいは外壁がモルタルなので、目地もありませんが、サッシ周辺のシーリングが傷んでいましたので、そこを修繕していきます。シーリング材はハイシーラー変性クイックNBを使用しました。外壁部分にはみ出してもいいようにテープで養生をして、プライマーを塗布していきます。
シーリング材を充填していきます。ハイシーラー変性クイックNBはノンブリードタイプですので、劣化しにくく、汚れの原因となるベタベタした可塑剤(シーリング材の柔軟性を保つ薬剤)が染み出てくることもありません。ある程度、乾燥したら、養生していたテープを剥がして、サッシ周辺のシーリングは完成です。
ナノコンポジットで外壁塗装をするので、下塗りには専用のものを使用します。モルタル外壁なので、下塗り材はナノコンポジットNフィラーを使用しました。モルタル外壁の塗料の吸い込みを抑え、密着させる働きがあります。
ナノコンポジットWで仕上げの中塗り と上塗りの2工程を行います。色はお施主様がお選びなったブルーグリーンを使用します。画像では不安を覚えるくらい鮮やかなで明るい青ですが、大丈夫です。
ブルーグリーンが必要以上に青く見えるのは青いメッシュシートで足場を覆っているからです。ブルーのメッシュシート無しでは画像のようにグリーンに近い色に見えますので、ご安心ください。
外壁塗装と同時に付帯部の塗装も進めていきます。アソートカラーの白で幕板を塗っていきます。使用した塗料はファインパーフェクトトップです。こちらはラジカル制御塗料なので、紫外線による劣化が起こりにくいことが特徴です。
軒天も白で塗装していきます。こちらで使用した塗料は軒天塗装では定番のケンエースG-Ⅱです。ご存知の方も多いと思いますが、ケンエースはライバルの塗料メーカーにその成分や製造方法が知られてしまい、事件として報道されたこともあります。それだけ優れた塗料と言えるでしょう。
この他に雨樋と雨戸、戸袋も白で塗装しました。
ナノコンポジットによる外壁塗装が竣工しました。白い部分の面積を増やしたことによって、塗装前よりもメリハリが効いた色使いになったと思います。メインの外壁部分も洋風住宅に相応しい色で、なおかつ落ち着きを持った色となりました。
玄関周りの竣工後の様子です。白いドアに白い支柱、白い軒天がマッチしています。駐車場の壁もブルーグリーンに塗りました。こういった建物以外を塗ることによって敷地全体の統一感も生まれますのでお薦めです。
門柱もブルーグリーンに塗装しました。モルタル外壁も、コンクリートの門柱も、主材はセメントです。下塗りにナノコンポジットNフィラーを使用すれば、ナノコンポジットWで塗装することが可能なのです。建物だけを見ればちょっとしたイメージチェンジかもしれませんが、敷地全体で見れば大きなイメージチェンジとなりました。お施主様にもご満足いただきました。こちらの外壁塗装の保証は12年です。定期点検に訪れますので、今後もよろしくお願い致します。
記事内に記載されている金額は2019年02月14日時点での費用となります。
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