中野区大和町にある集合住宅のオーナーのN様より、共用の外階段が劣化しているので補修・塗装を行いたいとご相談を受けたことが今回の工事のきっかけでした。
現地にお伺いして確認してみると、階段の側面部分(ササラ)に大きな割れ目が無数に発生しており、手摺りは錆びて剥げた状態をそのまま前回塗装したようでボコボコになっている状態でした。その他の業者さんでも見てもらったが、なかなか施工してもよいと言ってくれる業者さんがいないとのことで、私たちにお声がけいただいたとのことでした。
ある程度の傷がある鉄骨階段はよく見かけますが、ここまで損傷の激しいものはなかなか見かけないと言える状態で、手摺りのボコボコに関しては復旧が難しく、その点についてはN様にもご了承をいただきました。ササラの割れ目については全体的にパテによる補修をかけた上で塗装を行えば美観を良くすることができるという計画のもと、作業に取りかからせていただきました。
サンダーなどを使って手摺りのボコボコもある程度解消できないかと試みてはみた物のやはり復旧は難しかったですが、ササラに関しては予想以上に綺麗に復旧できて、完成後はN様にもやって良かったと仰っていただくことができました。
中野区大和町にある集合住宅オーナーのN様
より、所有している低層マンションの共用鉄骨
階段の劣化が目立つので補修・
塗装を行いたいとご依頼をいただいたことが今回の工事のキッカケでした。
実際に現地にお伺いすると、おしゃれな螺旋階段で一見すると特に問題はなさそうに見えましたが、近くで見てみるとハッキリと劣化の状態が確認できました。
こちらは階段の側面であるササラと、手摺りの写真です。ササラには大きなひび割れが無数に入っており、本体に割れが生じて以前に塗装した塗料も一緒に割れてしまっているように見えました。ササラのひび割れに関してはなぜこのような状態になってしまったのか定かでは無く、固い塗料で塗装して鉄の熱膨張に耐えられなかったのではという意見も職人から出ましたが、真相はわからぬままでした。
手摺りも以前本体の表面が錆びて剥がれてしまったものをそのまま塗装しており、ボコボコとした表面が残ったままの状態でした。ササラのひび割れについては表面がある程度フラットなので、パテによる補修を行ってから塗装をすればある程度の美観を復活できると見ましたが、手摺りについては丸みを帯びているためそのような補修が難しく、ある程度表面を削って剥がれる箇所を撤去してから塗装するという方向性ですすめることになりました。
症状が重く、その他の業者さんには断られてしまったとのことでしたが、上記の進め方でも良ければということでご了承をいただき、なんとか工事をしてみようという運びになりました。
工事開始手です。先ずはケレン作業です。ケレンとは、塗装前に表面の目荒らしをして塗料がしっかりと定着するようにするための作業ですが、下地の表面が今回のようにボコボコしている場合はその調整作業も含みます。鉄部塗装の際は基本的にサンドペーパーなどで手作業で行うことが多いのですが、今回は状態が状態だったので手作業に加えて電動工具のサンダーを使って表面の剥がれかけている箇所の撤去と平らに慣らす作業を行いました。
右の写真でも分かるように、既存の状態があまりにもボコボコしていたため、電動工具をもってしても完全にはボコボコを平らにすることはできませんでした。塗装は厚さで言えば1mmにも満たないものですから、このような面に塗装をしても塗料で上手く隠れるということはほとんどありません。とはいえ、何もしないよりはよいので精一杯できる限りの調整を行いました。
今回使ったパテはロックペイントのロックポリパテ中目です。塗り重ねる厚さによっては細目というものもありますが、今回はひび割れの溝も大きかったので、厚く塗れる中目を選択しました。鉄鋼板に対するパテとしてはとても有名な製品なので、他の現場でもよく使っています。施工もとても簡単で、対象箇所にヘラなどで塗って行くだけです。一度に厚塗りをするよりも乾燥後に重ね塗りをする方が綺麗な仕上がりになります。乾燥時間も早ければ40分ほどなので、作業も効率的に進められる特徴があります。
パテを塗るだけであれば簡単ですが、塗ってからが大変な作業となります。塗ったままのパテは表面が粗く、塗り跡が残ってざらざらしています。このままでは塗装すると表面がざらざらに仕上がってしまうため、紙ヤスリなどで表面を綺麗に削っていく必要があります。平面に対してであれば電動のヤスリが存在するのですが、今回は表面が僅かに湾曲しているササラが対象であるため、根気よく手作業で表面を慣らして行きます。右の写真から左の写真のように綺麗にするまでに腕を何度も往復させながら削ります。これを階段のササラ全体に対して行っていきます。削る際に白い粉が大量に舞うため、職人も真っ白になりながら頑張りました。
補修作業が完了したらいよいよ塗装に入って行きます。鉄部塗装の場合、始めに塗るのは錆止め用の塗料となります。表面を塗ってしまえば錆止めを塗ったのかどうかは分からなくなってしまうので、格安の塗装業者さん等では錆止めを飛ばしてしまうという話も聞いたことがありますが、本当に長持ちさせたいのであれば錆止め塗装は必須です、しっかりと塗って行きます。乾燥に時間が必要であるため、錆止めまででこの日は終了となりました。
錆止めが終わって乾燥できたら、中塗り・上塗りの作業に入っていきます。今回仕上げで使うのは関西ペイントから出ているセラMレタンという塗料です。鉄部だけで無く木部や塩ビのパイプなどにも塗ることができる万能塗料として人気のウレタン樹脂塗料です。期待耐用年数は6〜8年となっております。この行程でも、実際塗ってみると1回塗ったのか2回塗ったのか分からないほど綺麗に仕上がるので、1回しか塗らないという業者さんもいるようですが、メーカー推奨している塗りの回数は2回となっているため、しっかりと塗って行きます。塗膜が薄いままだと、期待耐用年数もメーカーの出している年数よりも当然短くなるので注意が必要です。
最後の上塗りの写真です、中塗りのみに比べると塗膜がしっかりとしてムラが無くなっていくのが分かります。ささらの割れ目が全く分からなくなっていますが、これがパテで補修した成果です。先述したように手摺りのボコボコについてはどうしても残ってしまう部分が多くなっていますが、こればっかりは本体側の問題で完全に修復することは難しいです。
外階段の塗装工事が完了いたしました。茶色の風合いはそこまで変えない塗装となりましたが、錆びてしまっていた部分や今回の工事の一番の要因となっていたひび割れ等の劣化もできる限り復旧した上での仕上がりとなりました。
ササラにできていたひび割れは全くといっていいほど綺麗になりました。仕上がりをN様にもご確認いただき、今回の工事をやって良かったなと思いますと嬉しいお言葉をいただくことができました。
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