前回工事でお世話になりましたお客様よりご紹介いただきました、船橋市のお客様邸です。
築19年という事で、メンテナンスが必要な時期かと思いますので、補修が必要かしっかりと確認し、全体メンテナンスをご提案させて頂きました。
使用材料
屋根:サーモアイSi(クールブラック)
外壁:パーフェクトトップ(15-70H.95-30D)
付帯部:ファインパーフェクトトップ(N-25)
塗装に最適な時期は、新築から10年前後と言われています。
実際にはアクリル等の安価な塗料で仕上げている事が多い為、5~8年程度で一度目のメンテナンスを行った方が良いとされています。
しかし、実際には築15年前後でメンテナンスをされる方が多く、20年近く経過していたとしても、塗装が出来ないという訳ではありません。
2階建てで幕板を境に、2階がスタッコモルタル壁、1階がタイル調サイディングで仕上げられています。
仕上げ方が違うという事は、補修方法も違いますので後ほどご紹介いたします。
船橋市は人口も多く、住宅が密集している地域です。その為、お隣の住宅とあまり幅が無い場合もございます。
では施工が出来るのか?ご安心ください!人一人が入れるほどの幅があれば、足場を組むことも可能です。
敷地に足場が組めない場合は、お隣の方に許可を頂く必要があります。
サイディングに浮きが見られました。これは釘が固定しきれずサイディングが浮いてしまっていたり、雨水を吸い込み太陽光で乾燥することで、外壁材が反りを起こしてしまっている可能性があります。
浮きや反りは雨水が入り込みやすく、雨漏りや外壁材の腐食を起こしてしまいます。
釘の固定が問題であれば、ビス固定で改善できますが、反りは改善出来るものではありません。その為、反りを起こす前に塗膜保護を行っていく必要があります。
ベランダの軒裏天井は防水層の劣化状態を見極めるのに最適です。
通常、軒天は雨水に直接晒されるような場所ではありませんので、雨染みが残るような事は少ないです。
そんな場所に雨染みが残るのは、上階からの雨漏りが考えられます。屋根の軒天であれば屋根から、バルコニーの軒天であればバルコニーの防水層が劣化している事が考えられます。補修前に雨漏りの有無を確認することは非常に大事ですので、要チェックポイントです。
サイディングのジョイント部は目地と呼ばれ、シーリング(コーキング)が充填されています。
シーリングは劣化することで硬化し、ひび割れや肉痩せ・亀裂を起こしてしまいます。隙間が出来ることで雨水が入り込み、サイディングを腐食させたり、室内への雨漏りを起こす可能性があります。
外壁材に限らず、シーリングもチョーキング現象(粉化)が見られます。手に粉が付着するのは、材料が劣化し摩耗している証拠です。
こうなると改善することはなく、そのまま放置していれば状態は悪化していくばかりです。ボード状の外壁材は外壁材のメンテナンスだけでは済みません。
必ずシーリング(コーキング)の増し打ち・打替え補修は定期的に行っていきましょう。
色褪せた雨戸は鉄部の為、塗装で綺麗に復活させることが出来ます。
ただし塗膜の劣化した状態が続いていると、錆が発生し傷んでいたり、穴あきが起こっている可能性があります。
錆が進行すると開閉にも異常が出てしまいますので、日々の行動でチェックしていきましょう。
住宅全体を見させていただいた結果、著しい劣化も見当たらず、屋根外壁塗装工事が可能だと判断させて頂きました。
今後のメンテナンスを考慮すると金属カバー工事も良いですが、塗装は最も安価な補修方法です。
可能な限り、塗装メンテナンスを行いたいと思うのではないでしょうか?
次回は塗装以外の工事が必要だとは思いますが、今回塗装でしっかり表面保護を行っていきましょう。
まずは足場を仮設し、施工の安全性・施工性の向上を図ります。
塗装工事の際には、高圧洗浄で水が飛散する恐れがありますので、飛散防止用のメッシュシートを取り付けていきます。
高圧洗浄は最も高い場所から、今回は屋根から洗い落としていきます。家庭用の洗浄機とは比にならないほどの水圧で、付着した頑固な汚れ・旧塗膜でさえも削り落としていきます。
洗浄後の屋根の色が変わったことが確認できますね。苔・カビ等を削り落とすことで、素地が露出してしまっています。
既に塗膜もなくなり屋根材を保護するものがありませんので、雨水を吸い込みやすく傷みやすくなります。
屋根材の劣化によって雨漏りを起こすことがないように、しっかりとメンテナンスをしていきましょう。
今回、使用する塗料の搬入です。屋根はサーモアイSi、外壁がパーフェクトトップ、付帯部にファインパーフェクトトップ、ケンエースを使用していきます。
まず、屋根から下塗り・中塗り・上塗りを行っていきます。
下塗りは通常、素地と仕上げ塗料の密着力を高める為に行いますが、サーモアイSiは下塗りと仕上げ塗料どちらにも遮熱機能があり、組み合わせによる「W遮熱効果」を発揮します。
素地の下地調整・下地色の隠ぺいにも下塗りは非常に大事な工程ですので、塗り残しなく塗装していきます。
下塗り後は、毛細管現象防止にタスペーサー(W工法)の取付、棟板金の釘浮きをチェックし、後々のトラブルが起こらないようにしっかりと打直し補修を行っていきます。
この時点で釘を打っても固定が出来ていない場合、下地貫板の腐食も考えられます。釘補修では意味がありませんので、棟板金を貫板から取り替えをしていきましょう。
貫板は多くが木材で施工されていますが、雨による腐食を避けたい場合、樹脂製の貫板もございますので、お気軽にご相談ください。
中塗り・上塗りは屋根の仕上げ色で施工します。こちらはクールブラックでの施工ですが、サーモアイは40色取り揃えておりますので、必ずお住まいに合った色を見つけることが出来るかと思います。
色によって日射反射率は変わります。白に近づくに従って反射率は高く、黒に近づくことによって低くなりますので、性能と仕上がりを検討していきましょう。
上塗り後のスレート屋根です。塗装を行う事で屋根材に艶が蘇り、しっかり撥水する表面に仕上がりました。
塗装で綺麗にしただけではなく、遮熱機能も備えました。屋根の表面温度上昇を防ぎ、それは室内温度の上昇緩和にもつながります。
室内が快適になる事で、エアコンの使用率を抑え、電気代の節約、地球温暖化対策にも貢献します。
さらに遮熱機能の効果を期待したい場合は、外壁用の遮熱塗料もございますので、住宅全体に施工することも検討しましょう。
外壁の塗装工事に移ります。塗装箇所は住宅によって順番が変わると思いますので、参考までにご覧ください。
木部はささくれも起きやすい為、塗装前に表面の下地調整にペーパー掛けを行います。
下地を整えた後に塗っていきますが、傷んでしまった木材は塗料の吸い込みが激しく、2.3回塗りでは仕上がりません。
弊社では、必ず仕上がるまで施工を行いますのでご安心ください。
シーリング目地の打替え補修工事です。既存のシーリングをカッター等で切り取ります。更に外壁材に残ったシーリングを綺麗に取り除いていきます。
今回、使用したのはオート化学工業のオートンイクシードです。
一般的なシーリングはおよそ5年前後の耐久性と言われています。施工後は硬化しひび割れ・亀裂を発生させてしまいます。
オートンイクシードは独自の「LSポリマー」を配合することで、耐久性・耐候性を実現した長寿命シーリング材です。
また耐久性を求める過程で可塑剤を混合させるとブリード現象が起き、外壁材に成分が黒く染みだしてしまいます。しかし、オートンイクシードは可塑剤が含まれていないノンブリードタイプのシーリング材ですので、外壁を汚すことはありません。
シーリングは隙間を開けさせないことが絶対条件です。
その為如何に、外壁材との密着性を向上させるかがポイントです。シーリング打設前には目地部分にプライマーを塗ります。
プライマー塗布後に何日も置いておくことはできませんので、塗った部分に関してはその当日にシーリングを充填させる必要があります。
シーリング工事は意外と施工箇所が多い為、数日に分けて施工をさせて頂きます。
ヘラでしっかり押さえて奥まで充填させます。打設後は全く硬化していないため、触ると手に付いてしまいます。
数日空けて手に付着しないことを確認してから塗装を行っていきます。
2階部分のモルタル外壁は開口部周辺に細かなひび割れ(ヘアクラック)が発生していました。
ただ程度が軽い為、下塗り塗料で充分に埋めることが出来ます。
モルタル外壁の下塗りには、下地の動きに追従できるパーフェクトフィラーを使用します。
対して、サイディングにはパーフェクトサーフを使用し、下地と仕上げの接着剤の役割を果たします。フィラーはサイディングには使用しません。
下塗り塗料は、下地材とその状態により変えなければなりませんので、適切な材料に関して正しい知識を持ちましょう。
乾燥次第、パーフェクトトップで仕上げていきます。
2階部分が15-70H、1階部分が95-30Dの、どちらも艶消し塗料で新築時のような、落ち着いた印象に仕上げました。
濃い色を1階に使用することで、お住まいに重厚感が増します。
ラジカル制御型ハイブリッド高耐候性塗料「パーフェクトトップ」はシリコングレード以上の耐候性を持ち、長期間に渡って外壁材を保護します。
防藻・防カビ性で、汚れが付きにくく美観性を維持することも出来ます。
艶消しから艶有まで、細かい艶の調整も可能ですのでお客様のご希望を叶えることが出来るかと思います。
残りは細かな部位の塗装です。
軒天は湿気がこもりやすい場所の為、通気性の高い塗料ケンエースで明るく仕上げていきます。
洗浄時には軒天材を見極め、傷まないように下地処理をしていく必要があります。
鉄部の錆はペーパー掛けで除去し、錆止め・仕上げ塗装で色褪せを解消していきます。
ハケやローラーで塗装するには非常に難しい為、養生をしスプレーガンで吹き付けていきます。
色ムラなく塗料垂れもない、綺麗な仕上がりになりました。塗料の飛散がないように、特に養生作業に留意しました。
雨樋塗装はペーパー掛けで目荒らしを行い、塗装しております。雨樋が新品の場合でも、密着性を高める為に目荒らしは必ず行います。
付帯部は全て統一して濃いグレー、N-25です。黒ほど重たい印象を与えずにシックな雰囲気になりました。
最後に塗装のムラ・塗料の付着等が無いか確認をし、タッチアップを行います。
1人で確認するとどうしても見逃しがちになりますので、数人の目で確認作業を行い、完了後はお客様のお立ち会いの元、確認をしていきます。
全て完了してから足場の解体、敷地内の清掃を行い、全て終了となります。
新築の様に、落ち着きながらも綺麗な発色の住宅に仕上がり、お客様も大変喜んでいらっしゃいました。
築年数が経過していようと、点検の上問題が無ければ、塗装メンテナンスはもちろん可能です。
塗装が可能なのか?ほかの補修が必要なのか?費用は?等気になる事がございましたら、お気軽に街の外壁塗装やさんへお問い合わせください。
点検・見積もり作成・カラーシミュレーションは、無料で承っておりますのでご安心ください。
記事内に記載されている金額は2021年10月13日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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