建物の汚れが目立ち始めた、とのことでご相談いただきました。
早速調査に伺うと、建物外装の金属部と付帯部の木部の劣化も確認できました。
漆喰外壁・金属サイディング外壁(トタン)から構成されている和邸宅で、外装にも木が多く使われていました。
漆喰・鉄部・木部それぞれに適切なメンテナンスを施工し、建物の造りの良さを最大限活かす塗装工事をご提案いたしました。工事保証も長いこともあり、安心してご依頼下さいました。
使用材料
ファインSi・ケンエース・キシラデコール・ファインウレタン・ハイポンファインデクロ
現場調査~化粧垂木が施された軒天(のきてん)の劣化
軒天井は木材でできていました。
木材は湿気を吸収しやすく、断熱性能があるため、外気温から屋根裏の温度をある程度保つ助けになります。
しかし、湿気や水分が木材に長時間触れると、木が腐食しやすくなります。
また、高湿度環境ではカビや菌が発生しやすくなり、木材を侵食します。
これらは木材の劣化を促進します。
そのため、塗装メンテナンスの際は防カビ効果のある塗料を使用します。
今回調査した邸宅は、外壁に
木部箇所がたくさんありました。
出窓もその一つです。
木でできた出窓は、経年劣化により
・
ひび割れ(乾燥すると木材が収縮し、表面にひび割れが生じる)
・
曲がりと反り(乾燥により木材が反ったり、曲がったりする)
・
色あせ(紫外線が木材の表面を劣化させ、木材の表面が色あせる)
など耐久性や機能、見た目に問題が発生します。
調査の際に確認された「
釘浮き」も、経年劣化によると考えられます。
まれに、強風により釘が浮くこともあるため、調査の際に判断します。
幕板は、建物の外観や内装にデザイン的なアクセントを加える役割があります。
しかし、木材でできた出窓・軒天井同様、
・湿気、雨水の水分
・乾燥による収縮
・紫外線
・虫害
など、経年的に様々な劣化が見られます。
今回は特に、色あせが目立ちました。
ちなみに、シロアリや木くい虫・害獣などにより、木材を食害されていた場合は、強度が大幅に低下します、、( ゚Д゚)
軒天井は高圧洗浄後、1枚目の写真のように
ケレン作業を行います。
古い塗装が剥がれている場合に、サンドペーパー等で研磨して古い塗膜を取り除きます。
ベニヤの軒天井は、湿気や水分を吸収しやすく、表面の劣化が進みやすいです。
そのため、高圧洗浄だけではなくケレン作業も併せて行うことで、塗料の密着をより高めます。
その後塗装作業へと進みます。
外壁と軒天井の境目などの細かい部位はローラーで塗布ができないため、2枚目の写真のように
刷毛を使って塗装します。
今回軒天井の塗装で使用した塗料も、
ケンエースです!
刷毛・ローラーを使って均一に塗布します。
この際、塗りムラを防ぐために、一定の方向で塗ると仕上がりが良いです。
1回目の塗布後、完全に乾燥させ、2回目を塗ります。
ケンエースは乾燥が速いため、雨天以外は施工効率が向上します。
塗装が乾燥した後、塗りムラ等がないか確認し、必要に応じて修正を行います。
2枚目の写真は、完工時のお写真です。
高圧洗浄時に色あせによるムラができていた軒天井は、真っ白に美しくなりました!
まずは
高圧洗浄を行います。
化粧垂木で施された軒天井の表面をホコリや汚れ・カビなどをきれいにします。
化粧垂木は、通常の垂木(たるき)と異なり、木の質感や色合いを活かし、見た目を意識してデザインされた木材です。
木材の温かみを感じることができて素敵ですね(*^^*)
化粧垂木は軒天井全体の構造を支える役割も果あるため、建物は長持ちさせるために、メンテナンスをしっかり行うことが重要です。
今回使用した「
キシラデコール」も木材保護塗料です。
高圧洗浄では水圧はできるだけ低めに設定し、木材が傷ついたり、表面が削れてしまう可能性を防ぎます。
また、化粧垂木の木目に沿って洗浄を行うことで、表面に余計なダメージを与えずに、汚れを効果的に落とすことができます。
洗浄後、木材がしっかりと乾燥するように十分な時間を確保します。
湿った状態で放置すると、カビや腐食の原因になるため注意が必要です。
次に、サンドペーパー(紙やすり)等を使って化粧垂木や軒天井の表面を軽く研磨(
ケレン作業)し、表面を平滑にします。
これにより、塗料の密着性が向上します。
化粧垂木の表面を傷つけないように、目の細かい道具を選びます。
目が荒い道具を使用すると、表面が傷だらけになり、仕上がりが悪くなる恐れがあります。
木材の表面を削りすぎると、化粧垂木のデザインが損なわれる可能性があるため、ケレン作業は必要以上に行わないようにします。
しかし古い塗膜が残っていると、古い塗膜ごと新しい塗膜まではがれてしまうため、
職人による専門的な判断が必要です。
今回使用した
キシラデコールは、屋根や外壁に膜を作る塗料とは違い、
木材内部に浸透して腐朽菌の繁殖を防ぐ効果があります。
また、キシラデコールは水を弾く性質を持ち、木材が雨水や湿気にさらされても水分の浸透を防ぎます。
これにより、
木材の腐敗や変色を防ぐことができます。
木材内部まで浸透することで、
表面だけでなく内部からも木材を保護し、シロアリや木材を害する虫に対しても効果的です。
ちなみに、塗膜を作らず、木材の呼吸を妨げることなく、内部からの保護が可能です。
まとめると、
・
カビ・
虫・
腐食といった建物の被害を防ぐことができます。
とても優秀な塗料ですね!
神社仏閣など、重要文化財のメンテナンスにも使われています(*’▽’)
刷毛やローラーを使って、木目に沿って均一に塗ります。
垂れやムラが出ないように注意しながら、薄く均一に塗り広げます。
1回目が乾燥したら、同じ手順で二回目の塗装を行います。
これにより、
色の深みと耐久性が増します。
現地調査時の1枚目写真と比べると、塗装した2枚目写真の色合いが濃くなっていますね!
キシラデコールは屋外のフェンスやデッキ、軒天井から、屋内の家具や建具まで幅広い用途に対応しています。
木材の種類を問わず、さまざまな場所で使用可能なので、気になる方はお問い合わせください!
木部塗装についてさらに詳しく解説しているため、ぜひご覧ください(^^)/
・
木部を塗装で綺麗に保つ!塗料の種類や下地処理とは?
戸建てに住んでいる方は、1階・2階に
戸袋(とぶくろ)がついている場合が多いのではないでしょうか。
雨戸を収納するために設置されており、素材によって塗装が必要かどうかが異なります。
・
木製・
鉄製は適切な塗装メンテナンスで寿命を伸ばせます(*’▽’)
大月市の現場の戸袋は、
鉄製でした。
1枚目の写真のように汚れや傷が目立ち、
このまま放置すると錆が発生する可能性があります。
錆が発生すると錆を完全に除去してから塗装を行います。
また、錆は放置すると腐食する恐れもあります。
その場合メンテナンス費用が高くなり、お財布に厳しい金額になってしまうかもしれません、、(>_<)
こうなってしまうとお財布に厳しいです、、。
劣化しているか判断する方法として、「
チョーキング現象の有無の確認」をおススメします!
塗装の劣化によって塗料の表面が粉状に変化し、2枚目の写真のように、こすると指に白い粉が付着します。
(写真は他部位のチョーキング現象確認時のものです)
これは外壁などの劣化確認もできるため、皆さんのご自宅で是非確認してみて下さい!
セロハンテープで手を汚さずに、確認出来ます♪
塗装作業に入る前に、まず「
高圧洗浄」を行い表面の汚れを落とします。
その後、サンドペーパーなどを用いて「
ケレン作業」を行い、表面の錆や古い塗装を削り取り、塗装面を平滑にして密着性を向上させます。
ケレン洗浄の後は塗装に入りますが、戸袋塗装で使用する塗料が付いてはいけない部分を保護するために、まずは「
養生」をしっかり行います。
塗装しない部分(窓枠、周囲の壁、床など)をマスキングテープで覆い、ビニールシートで保護します。
塗装作業では錆を防ぐために、
錆止め(下塗り)を行います。
隅や細部も丁寧に塗り、錆止め塗料が完全に乾燥するまで待ちます。
その後、
シリコン塗料を2回塗ります。
塗りムラが出ないよう、ローラーや刷毛を使用して丁寧に塗り広げます。
今回使用したシリコン塗料は
日本ペイントの「
ファインSi」です。
・雨水や湿気・紫外線(UV)の耐性が高い
・塗装面に汚れが付きにくく、付着した汚れも簡単に洗い流すことができる
といった特徴を持ち、外部環境にさらされる戸袋にはピッタリの塗料ですね!
写真は、完工時のお写真です。
今回はダークブラウンにカラーチェンジしました。
塗装前に比べ、艶もでてシックになりましたね。
ダークブラウンは汚れが目立ちにくいため、付帯部塗装をする際に人気の色です。
外装の塗装メンテナンスを行う際に、既存色から変えられないと勘違いされてる方がいらっしゃいます。
しかし、カラーチェンジは可能ですので、屋根・外壁・付帯部の色を変えたい場合は、スタッフに気軽にご相談ください(*^-^*)
下記では、今回の鉄製以外に木製の戸袋についても詳しく解説しております。
ご興味ある方は是非ご覧ください(^^)/
・
雨戸、戸袋に塗装は必要?メンテナンスのタイミングと劣化サイン
1枚目は現地調査時の写真です。
木部の表面がささくれて、塗膜もはがれています。
このまま放置すると腐食してしまうため、早めのメンテナンスをお勧めします。
まずは
高圧洗浄を行います。
水圧を調整し、木材を傷めないように注意しながら、木部出窓の表面に付着した汚れやほこり、古い塗膜などを高圧洗浄機で洗い流します。
洗浄後、木部が完全に乾燥するまで待ちます。
その後、
ケレン(研磨)作業を行い、古い塗膜や塗装の剥がれた部分を取り除きます。
木部の表面に残った粉塵や削りかすを取り除いてから塗装作業へ入ります。
次に、ローラーや刷毛を用いて
下塗りを行います。
下塗り塗料は、木材に塗布することで、上塗り塗料の接着力を高め、仕上がりを良くするための重要な役割を果たします。
木部用下塗り塗料にはいくつかの特徴があります。
・
接着力の向上(木材と上塗り塗料との接着力を向上させ、上塗り塗料の剥がれや剥離を防ぎ、塗膜の耐久性が向上する)
・
木材の吸収防止(木材は表面が粗く吸水性が高いため、下塗り塗料を塗布することでは木材の吸水を防ぎ、上塗り塗料が均一に塗布される)
・
木材の保護(木材を湿気やカビ、腐敗から守るための成分が含まれてており、木材の寿命が延び、耐久性が向上する)
・
木材の表面調整(木材の表面の不均一性や微細な傷を埋め、上塗り塗料がスムーズに塗布でき、仕上がりが美しくなる)
下塗り塗料には、木部専用・鉄部専用など種類がたくさんあります。
弊社は専門の職人により、皆様の住宅に合った塗料にてご提案いたします(^^)/
下塗りが乾燥したら、
中塗り・上塗りへ進みます。
今回は
シリコン塗料を使用しました。
シリコン塗料は通常、非吸収性素材に対して優れた性能を発揮しますが、木材に対しても適切に使用すれば良好な結果が得られます。
例えば、木材の表面はケレン作業やサンディングで滑らかにし、古い塗膜や汚れを取り除いておく必要があります。
さらに、木材は吸水性が高く、シリコン塗料が直接塗布されると、塗膜が不均一になることがあります。
そのため、下塗り塗料(プライマー)を先に塗布することが重要です。
今回の施工のように、
高圧洗浄・ケレン作業・下塗りを正しい順序で進めていくことがとても重要ですね!
シリコン塗料は、耐久性や美観を高めるための優れた塗料です。
・耐水性(雨水の浸透を防ぐ)・耐候性(紫外線や温度変化に強い)・ほこりや汚れが付着しにくい・木の動き(収縮・膨張)によるひび割れや剥がれを防ぐ・色褪せにくいといった様々な効果を発揮します。
シリコン塗装を
1回目塗布→乾燥→2回目塗布→乾燥させて完工です!
現地調査時の写真と比べて、色が濃くなりまし(*^-^*)
木部は劣化すると、怪我につながる可能性があります。
定期的なメンテナンスを行い、寿命を延ばしていくことで怪我などのリスクを減らしていくと安心ですね!
最期に破風・鼻隠し・雨樋を塗装して付帯部塗装が完成です
まずは現地調査時の写真です。
破風と鼻隠しは、色が褪せて雨樋との色の差が目立ちます。
屋根は
上から振ってくる雨から建物を守りますが、
破風・鼻隠しは
横振りの雨や風から建物を守ります。
また鼻隠しは、雨樋の下地という重要な役割も担っています。
そのため、屋根外壁メンテナンスを行う際は、一緒に塗装メンテナンスを行う事をおすすめしています(^^)/
▼破風・鼻隠しの役割を詳しく解説しているので、是非ご覧ください!
・
外壁塗装と一緒に行いたい、破風板・鼻隠し・ケラバの補修
破風・鼻隠しをハイポンファインデクロを下塗りします
高圧洗浄・ケレン作業(研磨作業)を終え、塗装へ進みます。
今回、
破風・鼻隠しにはの日本ペイントの「
ハイポンファインデクロ」を塗布してから、シリコン塗料を重ねています。
・
防腐・防カビ効果・
密着性の向上(下地との密着性を高め、上塗り材がしっかりとくっつくことにより、塗膜が剥がれにくくなる)
・
下地の吸い込み防止(吸水性のある素材に塗ることで、塗料の吸い込みを抑えることができ、上塗り材の仕上がりが均一になる)
といった特徴を持つハイポンファインデクロは、金属の素材にはよく使われる塗料です。
次に、
破風・鼻隠し・雨樋(軒樋・竪樋)を塗装します。
塗料は日本ペイントの「
ファインSi」を使用しました。
「ファインSi」は、シリコン樹脂を基にしており、外装塗装において広く使用される塗料です。
・表面が汚れにくく、
長期間にわたって色あせや劣化を防ぐ・
紫外線や雨風・湿気による影響を受けにくい・下地の変動や動きに対して
塗膜の剥がれやひび割れを防ぐといった優れた特徴を持ちます。
さらにファインSiは、環境への配慮がされており、VOC(揮発性有機化合物)が低いです。
そのため施工時の臭いも比較的少なく、施工環境に優しいです。
色の種類も豊富なので、色決めの際にデザインの選択肢が広がりますね(*^^*)
塗装後はよく乾燥させて、仕上がりに不備が無いかよく確認をします。
完工時の写真を見ると、艶が出て破風・鼻隠し・雨樋の一体感が出ましたね!
雨樋は、劣化が進むと割れ・亀裂が出てくる場合があり、
塗装をすることでが表面の劣化防止になります。
さらに、軒樋は雪の重みで歪み、竪樋は台風などの強風で破損など自然災害が起こりやすい箇所です。
そのため現地調査時に、被災箇所の有無も合わせて調査しております(^^)/
▼弊社で行う現地調査について解説しているため、是非ご覧ください!
・
ここまでやります! 街の外壁塗装やさんのお住まい無料点検
1枚目のお写真、破風がキラリと光を反射してカッコいいですね(/・ω・)/
木製・鉄製の付帯部も、塗装だけでここまで蘇らすことができます。
買い替えを促す業者も多いですが、高い施工技術で丁寧にメンテナンスを行えば、ご覧の通りの仕上がりにできますよ(*^^)v
弊社は大月市の外壁・屋根修繕塗装工事を得意としております!
記事内に記載されている金額は2024年09月23日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
外壁塗装、
屋根塗装、
外壁・屋根塗装、
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