4階建てビルの現場調査
現状の屋上
◎シート防水の劣化症状◎
シートの下に水分が残っている場合、水蒸気となって膨れてしまうことがあります。
膨れは破れに繋がりやすく、破れて雨水が侵入するようになるとさらに範囲を拡大させてしまうなど悪循環が生じます。また、シートが薄い為外的な衝撃が加わって破れてしまう場合がある事も注意点です。
◎結合部、端部の剥がれ◎
シート防水は時間とともに劣化していきます。その中でも接着力が低下したり、また太陽によって収縮を繰り返したりすることで、結合部が剥がれてしまう場合があります。小さい剥がれでも雨水は侵入することがあり、周辺の接着力を低下させながら範囲を拡大するようになってしまいます。
◎水たまり◎
シート防水に膨れや剥がれが生じると、勾配に影響を及ぼし水たまりができてしまいます。
長期間水たまりがある状態が続いてしまうと結合部分の剥がれから雨水を侵入させ、劣化症状を加速させてしまう原因になります。また排水ドレンにごみが溜まっている場合も水たまりの原因になるので定期的に掃除をしておきましょう。
手摺部分も錆
外階段部分
外壁部分はALCです。今回はコーキングを増し打ちをご提案させていただきました。
☆ALCの特徴☆
ALC外壁とは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete=気泡の入った軽量のコンクリート」の頭文字をつなげた言葉です。つまり軽量気泡コンクリートの事を言います。
パネル状に加工したものを外壁材として使用するために、ALCパネルと呼ばれる事もあります。ALCパネルは、セメントと無機質な素材を原料としており、パネル型に流し込むことで成型し、高温・高圧の釜で時間をかけて固める事で作られます。サイディングボードと似た印象を持たれる方もおられますが、サイディングボードよりも倍以上厚みがあるという違いです。
◎ALCの劣化症状◎
・色あせ、変色・・・ALCの外壁は防水性を補うために塗装されている事が多いですが、塗料表面の塗膜は劣化が進んでしまいます。紫外線によって塗膜が劣化し外壁の初期症状でもある色あせ・変色を引き起こします。早急にメンテナンスが必要とまではいきませんが、色あせや変色が起きてしまうとお家自体が古く見えてしまうとう難点があります。
・チョーキング・・・チョーキング現象とは、外壁を触った時に白い粉が手に付く症状の事を言います。外壁表面の塗膜が紫外線と雨によって分解されてこのような症状が起こります。チョーキングを放置してしまうと、外壁が雨水を吸収しやすくなり、さらなる劣化に繋がる事もあるためメンテナンスを検討するきっかけと言えます。
・カビ・苔・・・カビや苔は太陽があまり当たらない面や湿気がこもりやすい面に起こりやすい症状になります。家の周辺に植物が多いような環境ではカビや苔が発生しやすい場合もあります。カビや苔が発生すると外壁が水を吸いやすくなってしまい劣化の加速に繋がってしまいます。
・ひび割れ・・・ひび割れはコンクリート造の表面に起こりやすい劣化の症状です。地震や周辺道路の車の動きによって建物が動き外壁が建物の動きを吸収できなかった際にひび割れてしまう事があります。ひび割れは、幅が0.3mm以下のものをヘアークラックと呼びます。そして0.3mm以上のひび割れを構造クラックと言います。ALC外壁は一般的なコンクリートよりもひび割れが起こりにくい特性を持っていますが、必ずしもひび割れを起こさないというわけではないので、定期的な確認は必要になります。構造クラックを見つけた際は、早急に補修を行ったほうが良いでしょう。
・シーリング・・・ALC外壁はパネル状に加工されているため、パネル同士につなぎ目が生まれます。つなぎ目をそのままにしておくと雨水が侵入しやすくなってしまうのでつなぎ目を埋めるためにシーリングを充填します。パネル状の外壁ではシーリングが重要な役割を果たしますが劣化しやすい部分でもあります。シーリングが劣化すると肉瘦せや剥離、ひび割れといった症状が起こる為定期的に点検をして症状が見られたら補修をしましょう。7~8年程を目安に打ち替えを行うとALC外壁を長持ちさせる事ができます。
・パネルの欠損や爆裂・・・ALC外壁は外部からの衝撃や熱による伸縮によって欠損が起こってしまうこともあります。またひび割れを放置してしまうと欠損や爆裂なといった症状が起こる可能性があるため、早めの対応をオススメいたします。
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記事内に記載されている金額は2023年07月28日時点での費用となります。
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