調布市佐須町で屋根の調査をおこないました。
塗装工事を検討されているので屋根の状態を確認してほしいというお問合せをいただいておりますが、屋根材には塗装が出来ないものもありますので、今回はその屋根材についてご説明させていただきます。
スレート葺き屋根は塗装工事でのメンテナンスが必要な屋根材で、塗装工事をおこなう事で美観を取り戻し表面の撥水性を戻すことでスレート自体の劣化の進行を遅らせることが出来ます。
しかし、塗装工事をおこなっても劣化の進行を遅らせることが出来ないスレート屋根がありますので、画像と共に紹介していきます。
アスベスト入りのニューコロニアル
こちらの屋根材はニューコロニアルです。2000年ころまで販売されていたアスベストを含んだスレート屋根で、レベル3(石綿含有成型板)に該当する製品です。
アスベストは現在販売されている製品には含まれておりませんが、古いスレート屋根には使用されていました。軽量で強度が確保できるなどの利点から使用されていましたが、現在では人体への影響が非常に大きいという事で、2006年9月から石綿含有量が重量の0.1%を超えるものの、製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。
アスベストを含んだスレート屋根は製造年から考えても結構な年数が経過しているのですが、耐久性が高いという事もあり割れなどの症状もなく塗装でのメンテナンスが可能な場合が結構あります。
調査で伺った屋根も表面にチョーキングが出ておりましたが、塗装工事は可能な状態でした。ただし、ここで重要なのは、屋根は屋根材だけで雨から建物を守っているのではなく、屋根材と屋根材の下に葺いてある防水紙(ルーフィング)によって雨漏りを防いでいます。
スレートは塗装工事でメンテナンスする事で撥水性を回復させて寿命を延ばすことが出来ますが、防水紙は経年によってどんどん劣化していきますので、『塗装工事をおこなったのに雨漏りしてしまった』という事が起きてしまいます。
ここで重要なのは、『スレート屋根の塗装工事では雨漏りを止める事は出来ません!』という事です。塗装工事の効果が出るのはあくまでもスレート屋根の表面だけで、その下の防水紙には全く影響は有りませんので、築年数が経過した屋根は塗装工事が可能なスレートの状態であっても塗装工事でのメンテナンスをお勧めしない場合があります。屋根塗装工事は税込み415,800円から承っております。
塗装工事が出来ない場合のメンテナンス方法は?
塗装工事が出来ない(お勧めしない)スレート屋根は一体どのようなメンテナンスをおこなえばよいのでしょうか?
答えは、屋根カバー工事や屋根葺き替え工事などの屋根工事でメンテナンスを行う必要があります。
屋根カバー工事は、現在のスレート屋根の上に軽くて耐久性の高い金属屋根などを被せる工事で、元の屋根材を剥がさずに上に新しい屋根を葺いていきます。工事費用などを抑えられたり二重に屋根がかぶさるので断熱性能が高まるなどのメリットがあります。デメリットは軽い屋根材であっても屋根が今よりも重くなってしまう事が挙げられます。
葺き替え工事は、現在の屋根材を剥がして新しい下地を貼った上に新たな屋根材を葺く工事です。スレート屋根から金属屋根に葺き替えると屋根自体が軽くなり耐久性が高くなって耐震的にもメリットが大きくなります。また、下地の状態を正確に把握することも出来ますので、雨漏りしている屋根には葺き替え工事が最適になります。デメリットは屋根材を剥がして処分する費用などが増えてしまう事で、アスベストが含まれているスレートは時に処分費が高くなってしまいます。
この様に、塗装が出来ないスレート屋根の場合は屋根工事をおこなう事になりますが、建物の状態を正確に把握することでお客様にとって一番良いご提案が出来ますので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。
記事内に記載されている金額は2023年11月09日時点での費用となります。
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