今回は、パラペットの役割・重要性、パラペット上部に設置された仕上げ材である笠木の雨漏りリスクと併せて実際の現地調査の様子をご紹介致します。
パラペットとは?
パラペットの設置場所・歴史
パラペットは建物の屋上・バルコニー・ベランダなどの外周部に設けられる低い壁の一部であり、胸壁(きょうへき)や扶壁(ふへき)とも呼ばれます。その歴史は古く、元々は要塞や城壁の一部として使われていました。
パラペットが「胸壁」や「扶壁」と呼ばれるのは、中世の城において守備側の兵士がパラペットに隠れながら戦っていた為です。
現代の日本では当然そうした使われ方はしておらず、主に安全性・排水性・防水性・デザイン性を高める役割を担っています(#^^#)
パラペットの役割とは?
それでは、パラペットには具体的にどの様な役割があるのでしょうか(・・?
下記に詳しくご紹介致します。
〇落下防止・手すり
パラペットは高所からの落下事故を防ぐ役割を担っています。
建物の屋上・ベランダなどから誤って転落するリスクを軽減し、橋などで人々が安全に移動するための手すりの役割も担います。
〇雨水の排水性向上
陸屋根・ベランダに雨が降った場合、パラペットが無ければ雨水はせき止められず外壁に流れてしまいます。
パラペットが雨水をせき止める事で、排水溝から適切に雨水が排水されます!
〇美観・デザイン性の向上
パラペットはデザインや材料を選定する事で、建物のデザイン性を高めます。
特に勾配屋根に設置されるその影響が非常に大きいです!
上記の様に、パラペットは安全性・排水性だけでは無く美観の向上など様々な役割を担っています!
設置される屋根によって変わるパラペットの役割
屋根に設置されるパラペットは、屋根の形状によって役割や目的が変わります!以下に、陸屋根・勾配屋根に設置されるそれぞれの特徴をご紹介致します(^^)/
陸屋根のパラペット
陸屋根(ろくやね)とは、その名の通り平坦な形状の屋根を指します!
傾斜がないことから屋上スペースとして空間を活用できる一方で、傾斜がほとんどない事から雨水の排水方法に工夫が必要です。
陸屋根の排水において非常に重要なのが、パラペットです。
パラペットによって雨水が外壁に流れてしまう事を防ぎ、雨水が適切に排水される役割を担います!
もしパラペットが無ければ屋上の至る所から雨水が雨水が流れ出し、それによる汚損・劣化進行に繋がります。
もちろん、前述の通り落下事故を防止する大切な役割も持っていますので、陸屋根にとってパラペットは無くてはならない存在です。
勾配屋根のパラペット
一方で、屋根に傾斜がある勾配屋根にもパラペットが設置されることがあります。
勾配屋根は陸屋根と違い人が立ち入る事はありませんので、安全性では無くデザイン性を高める為に設置される傾向にあります。
パラペットによって屋根面を隠す事で、建物の外観がシャープでスタイリッシュな印象になります。
特に、勾配が緩い屋根に設置される場合が多いとされています!
パラペットの上面を保護する笠木の雨漏りリスク
しかし、笠木はその役割上、常に雨風に晒されている事から問題が生じやすく雨漏りリスクが非常に高い場所とされています(>_<)
雨漏りはパラペットへの雨水の浸水に繋がる為、外壁内部・躯体部まで被害が拡大する可能性があります。
笠木・パラペットの雨漏りを防ぐ為にも、定期的な点検・メンテナンスをオススメいたします!
次に、笠木の現地調査・メンテナンス事例を詳しくご紹介致します(^^)/
笠木の劣化により雨漏りが発生してしまったお住まいの現地調査
錆びによる腐食が進行している笠木
また、変形してしまっている部分も見られ、恐らくそこに雨水が溜まったことで錆が広がってしまったと推測出来ます。
パラペットへの雨漏り
笠木の錆が酷い部分の真下を見てみますと、黒色に変色しております。
また、触れてみると内部から水が染み出てきました(>_<)
真上の錆の腐食部分からの雨漏りにより、外壁内部に雨水が侵入している様です。
このままではいずれ外壁内部の劣化も進行しさらに被害が拡大してしまいますので、今回は「笠木の交換工事」をご提案させて頂きました!
屋根に設置されたパラペット・笠木の交換工事の施工事例
続いて、屋根に設置されたパラペット・笠木の交換工事を施工させて頂いたあ事例をご紹介致します!
お住まいで発生した雨漏りの原因調査をK様よりご依頼頂きました。
調査にお伺いさせて頂きますと、O様のお住まいの屋根は波板のトタンが使用されており、側面にはパラペットが設置されていました。調査の結果、パラペットの取り合い部分や笠木、波板屋根の重なり部分など様々な箇所で雨漏りが生じている可能性がありましたので、屋根カバー工法と併せて、パラペット・笠木の交換工事をご提案させて頂きました!
パラペット・笠木の交換工事を中心に工事の様子をご紹介致します(^^)/
既存の劣化した壁材を撤去した上で、新しいガルバリウム鋼板を取り付けていきます。
ガルバリウム鋼板は、耐久性が高く金属素材でありながら錆に強い特徴を持っています!加えて軽量であることから、多くの場所で使用されている金属素材です(^^)/
パラペットに併せて形状を加工した上で設置致しました。
加工性の高さもガルバリウム鋼板の魅力です!
併せて、笠木の交換も進めます。防水シートを敷設した上、袖側には念のためブチルテープを貼り付けましたので浸水対策はばっちりです(#^^#)
板金を被せた後は、繋ぎ目にも仕上げ処理を施して完了です!
笠木・パラペットの交換工事に加え、屋根のカバー工法による施工も完了致しました!
これで、雨漏りとは無縁の生活が送れるとお客様にもお喜び頂けました(^^)/
パラペットは屋根・ベランダ・バルコニーに設置されることで安全性・排水性・デザイン性の向上など様々な役割を担います。しかし、パラペットやその上部を保護する笠木は雨漏りリスクが高い傾向にありますので、注意が必要です(>_<)
笠木・パラペットの定期的な点検は、雨漏りの被害を未然に防ぎ長く安心してご使用いただく為にも重要です。
私達、街の外壁塗装やさんはパラペット・笠木の補修・塗装など豊富な施工実績を持っております。
点検から適切な施工方法のご提案、お見積りの作成まで無料にて承っておりますので、ご不安事・ご心配がございましたら、お気軽にご相談下さい!
記事内に記載されている金額は2024年03月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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