塗装を始める前に、養生をおこないます。養生とは、目的以外の場所を塗料で汚さないために、テープやビニールで覆い、守ることをいいます。
写真はサッシを養生したところです。窓に塗料が付着するのを防ぐため、ビニールで覆ったので、不便ではありますが窓の開閉が出来ない状態になります。窓は開けれてませんが、玄関ドアは開閉が出来るように養生します。
この壁は、窯業系サイディングという種類の外壁です。窯業系サイディングは、セメントと繊維質を加え、成型し、高温・高圧の窯で熱処理をし、塗装と防水加工がしてあります。防火性とデザイン性、そして施工が簡単なことから普及しました。現在、戸建て住宅の外壁は７割にまで普及しました。
窯業系サイディングは横に長い外壁ボードを上へと積み重ねていく構造をしています。地震などの振動によって外壁ボードがズレてしまい隙間が出来てしまいました。この隙間は室内に影響はありませんが、これ以上隙間を広げないために隙間を塞いでいきます。
下塗りに使用しるのは、エポパワーシーラーです。エポパワーシーラーは耐水性・耐薬品性・防カビ性があり、付着性に優れています。コンクリート・モルタル・ALC（軽量気泡コンクリート）・窯業系サイディング・各種旧塗膜と幅広い素地に対応できます。
ローラーを使い塗り広げていきます。レンガ風の模様の溝になっている部分にも塗料が入るように、ローラーを上下左右に動かして塗り忘れがないように塗装していきます。
下塗りが完了した外壁です。塗装前の状態よりツヤがでていいますね。
中塗りと上塗りに使用するのは、超低汚染リファインです。この塗料には紫外線で分解されない無機という成分が配合されています。
下塗りが終わり、規定の時間しっかりと乾燥させてから、中塗りの作業を開始します。
無機成分の配合がないこれまでの塗料は紫外線で分解されてしまうので、塗装をおこなって時間が経つと塗膜の内部に隙間ができてしまいます。その隙間に汚れが入りこんでしまい、黒ずんだ外壁になってしまうのです。
超低汚染リファインは、紫外線劣化を起こさない無機成分が入ったことで、塗膜の中が密の状態を維持が可能になったことで汚れが付きにくくなりました。また、塗膜の表面が親水性の高いので、汚れが雨で流れ落ちやすい外壁に仕上げることができます。
中塗りが終わったあとも、しっかりと乾燥させます。仕上げに使われる塗料には、密着性がありません。外壁に直接塗らないのはそのためでもあります。下塗りには両面テープのような役割があり、中塗り・上塗りの塗料の機能を十分に発揮させるためには、使い分けが重要なのです。
中塗り・上塗りが終わり、充分な厚さと丈夫さを持った塗膜が出来上がりました。汚れが付いても、雨で流れ落ちやすいのでキレイな状態が長く続く外壁が完成しました。
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