屋根は金属屋根です。
金属屋根は、耐久性が高いものの、経年にともなって表面の塗装が劣化するようになり、とくにサビが生じると穴が開いて雨漏りを引き起こす原因にもなるので、注意が必要です。
今回も、一見するだけで色あせが進んでおり、塗膜の機能はかなり弱まっている様子が伺えます。
下屋根をチェックしてみると、塗膜の剥がれやサビが発生している様子が確認できます。
金属屋根の表面塗装は、サビを防ぐ役割もあるので、やはり必要な機能がかなり衰えていると考えられます。
この状態を放置すると、さらに腐食が進んで雨漏りのリスクも高まることから、早急にメンテナンスを行う必要がある状態といえるでしょう。
下屋根の棟板金には、釘の浮きのほか、一部にサビが発生していることが確認できます。
屋根面どうしが重なって山となる部分を棟といい、このような接合部は屋根の弱点となるので、板金などの役物を取り付けて仕上げることが一般的です。
棟板金の釘は、打ち込んでいる下地が木材であることが多く、気温差によってその下地が膨張や収縮を繰り返し、少しずつ押し出されるように釘が浮いてくることがあります。
また、浮いてきたことで生じるわずかな隙間からは雨水が入り込むようになります。
雨水の影響を受けた下地の木材は、ダメージを負って釘の固定力を弱め、さらに激しく浮いたり、あるいは抜け落ちたりといった悪循環が生まれやすいので注意が必要です。
このような棟板金の釘の浮きは、よく見られる劣化症状ではあるものの、とくに大屋根で生じると、強風にあおられて飛散してしまうケースも少なくありません。
そうなると、雨漏りの原因となるばかりか、近隣に迷惑をかけてしまう恐れもあるので、点検時には注意深くチェックしておきたい症状のひとつです。
記事内に記載されている金額は2023年10月30日時点での費用となります。
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