お車のワックスやフライパンの加工、歯磨き粉、そして外壁塗装の高耐候の塗料にも配合されているフッ素。割と身近にあるし、口に入れる製品もありますので、「比較的安全」と思ってしまいがちですが、実は違います。フッ素の危険性とそのポテンシャルはとんでもないのです。
●フッ素中毒という病
化合物としてお茶といった飲み物にも含まれており、マウスウォッシュなどにも配合されているフッ素ですが、誤って大量に飲んだりすると、中毒になります。その症状は腹痛、 嘔吐、下痢などで、進行すると痙攣を起こすことがあります。マウスウォッシュを大量に飲んでしまった場合は牛乳を飲むとフッ化カルシウムが生成されて、中和されるようです。ちなみにアメリカなどでは虫歯予防のため、水道水にフッ素を配合して給水している地域もあります。
●水を燃やせるという驚異のポテンシャル
水というとイメージ的には消火に用いられるものですが、電気分解すれば燃やせます(厳密には違う物質になったものが燃えている)。フッ素は非常に酸化しやすい性質を持っており、水に反応させるとフッ化水素 (HF)、酸素 (O2) と一部オゾン (O3) を生成し、燃えます。
●さまざまなものと化学反応を起こし、結合するが、一旦結合してしまうと強固で分解され難い
フッ素塗料の高い耐候性はこの一旦結合してしまうと強固で分解され難いという性質を利用したものです。世の中に出回っているフッ素をうたった製品は化合物としてフッ素が配合されています。したがって、水に濡れても反応して燃え上がるなんてことはありませんので、ご安心ください。
さまざまなものを制御して身の回りのものにしてしまう。人間の知恵ってホントに凄いですね。
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