一昔前、外壁塗装や屋根塗装で主流だったのがウレタン塗料でした。ウレタン塗料のベースとなっているウレタンはシリコンと同じく、非常に身近なもので、現在の生活に欠かせないものと言っても過言ではありません。
●イソシアネート(NCO、窒素と炭素と酸素)とアルコールが反応して形成されのがウレタン
窒素の元素記号は「N」、炭素の元素記号は「C」、酸素の元素記号は「O」、これらが繋がったものはイソシアネートと呼ばれます。これにアルコールを混ぜて反応させたものがウレタンです。炭素「C」が含まれるので、有機化合物です。これらの配合やアルコールの種類を変えることによって、大きく性質を変えることができます。例えば、ウレタンから作られた製品の一つであるスポンジはイソシアネートと水を反応させたものです。イソシアネートと水を反応させると窒素ガスが発生するので、スポンジ全体に穴ができ、吸水性や柔らかさに繋がります。基本的にはプラスチックの一つで、ウレタン塗料や防水材だけでなく、クッションや断熱材、衣服、靴やカバンに使われています。おそらく貴方も身に着けていたり、目の前にあったりするのではないでしょうか。
●基本的に柔軟で、強度があるのが特徴
ウレタン塗料の特徴の一つに柔軟性が上げられます。また、どんなものにも塗れるので、建築現場などでは長い間、重宝されてきました。登場した当時はそれまで主流だったアクリル塗料の倍の耐用年数ということで、大変、画期的でした。化学的に弱点なのがある配合比率によっては水分に弱く、加水分解されやすいことと、燃えやすいことです。シリコンに較べると紫外線にも弱いです。ウレタン防水に使われるウレタンは水に強くなるような組み合わせとなっていますが、トップコートが欠かせません(紫外線を防ぐ役割もあります)。
シリコン塗料の価格が下がった現在、外壁塗装にウレタン塗料が使われることは少なくなりましたが、塗る材料によってはウレタンの方が向いている場合もあります。DIYで家具を塗ってみたいなんて人にはお勧めの塗料です。
記事内に記載されている金額は2021年06月23日時点での費用となります。
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