南関東では桜(ソメイヨシノ)も満開の時期を過ぎ、4月7日の春の嵐で大分、散ってしまいました。さて、春の花といえば、桜の他、梅、桃、菜の花など様々なものがありますが、なぜソメイヨシノが尊ばれるのでしょうか。奈良時代、貴族の行事であった花見はその頃、中国から伝わったという梅を見て行われたと言われています。その証拠に「万葉集」では桜の和歌が43首、梅の和歌が110首、納められています。花見の主役が桜へと変わったのは平安時代頃とされており、10世紀の「古今和歌集」には桜の和歌が70首、梅の和歌が18首納められています。
では、なぜ梅から桜と変わったのでしょうか。これは平城京から平安京への遷都が影響しているようです。平城京には梅ばかりでしたが、平安京は桜が多く植えられたことがきっかけとなったようです。それならば、その後、梅の復権があっても良さそうなものですが、現代でも桜のままです。庶民の間に花見が広まったのは江戸時代で、徳川吉宗の政策だったと言われています。これには「鷹狩りで田畑が荒らされるのでその代わりに桜の植樹でお金を与えた」、「治水目的で隅田川の土手に桜を植えたものの、脆弱だったため、土手を踏み固める目的で花見を推進して人を大勢集めた」と様々な説があります。
歴史はともかく、現代の色彩学から考察すると、「春には桜」と決まっている理由が分かります。実はこれ、太陽光の明るさと大きな関係があるのです。太陽光が強烈な赤道近辺の明るさを10とすると、東京では4.5程度となります。太陽光の明るい南国ではハイビスカスやブーゲンビリアといった暖色系の鮮やかな原色が美しくみえます。太陽光が拡散して届く北国ではラベンダーやスズランやコスモスといった寒色系の控えめな色が調和して美しく見えるのです。つまり、日本の春の太陽光の下では淡く控えめな桜色が最も美しく見える季節なのです。日本全国各地で桜が美しく見えるのは桜前線の北上にあわせて、太陽の角度も変わり、光の明るさも適切になるからなのです。
外壁塗装の色選びにもこれは当てはまります。真夏のビーチリゾートの建物には真っ白な外壁が似合いますし、晩秋の北海道などでは暖かみを感じつつ、控えめなペールブラウンが好印象になります。外壁塗装でベージュを選ぶ人が多いのも全ては太陽のせいなのです。
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