外壁塗装で一番恐い失敗は塗り替えが終わって白日の下で見たら、イメージしてた色と違ったというものではないでしょうか。こういった現象はメタメリズムと呼ばれ、光源と物体の色と人間の知覚(色覚)によって生じることが分かっています。
例えば同じ色であっても日中に見るのと夕焼けの中で見るのとは全く違いますよね。日中は晴れていればくっきり見えますし、曇り空ならばそれよりも暗く見えます。夕焼けの中では何もかもが赤に染まって見えます。
外壁塗装の場合、工事中はお住まいの周りには足場が組まれ、メッシュシートに取り囲まれています。このメッシュシート、大きく分けると白、グレー、青、緑のものが存在します。白とグレーはまだいいのですが、青や緑のメッシュシートの場合、それに囲まれたお住まいは確実にその影響を受けた色に見えます。青だったら青みがかって見えますし、緑も緑がかって見えます。私たちはお客様に施工中の様子をお見せするために写真を撮るのですが、それにも青みや緑みが加わってしまうこともあります。
物の色は物体がどの色を反射するかによって決まります。白く見えるものはほとんど光を均等に反射しているから白く見え、赤いものは赤い光を多く反射するから赤く見えるのです。「鶏が先か、卵が先か」の話みたいになっていますが、取りあえず「物体は物体の持つ本来の色を一番強く反射する」ということです。
これまでの体験や経験によって人間の知覚(色覚)は大きく左右されます。また人間の生態のメカニズムによっても色の知覚は左右されます。暗くなると人間の目は青い色が良く見えるようになり、他の色がくすんで見えるようになります(ブルキンエシフト)。異論はあるかもしれませんが、クリスマスなどのイルミネーションで青い光が多いのは暗闇の中、人間の目では青いものが一番よく見えるからなのです(赤はくすんで見えてしまうので赤とは認識できない)。
また同じ色であっても、面積の大きいものよりも小さいものの方が色が濃く見えるという現象があります。これは面積効果と呼ばれ、面積の大きいものの方が反射する面積も大きいため、明るく(薄く)見えることによって起こる現象です。
このようなメタメリズムを防ぐためには色が違って見える環境を想定して、外壁塗装の色選びをする必要があります。ちっちゃな色見本表ではなく実際の塗料を塗った塗り板、その板を持ってよく晴れた日の日陰、日向で見比べてみるくらいはやっておきましょう。最近はデジカメやスマートフォンのカメラの機能も充実していた様々な色味のフィルターをかけられます。フィルターをかけてお住まいを撮影して、見え方の違いを見てみても勉強になりますね。
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