「和を以て貴しとなす」は聖徳太子が制定した十七条憲法の第一条に出てくる言葉だそうです。この精神が息づいているため、日本人は和を重んじる人が多いようですが、街並みに関してはどうでしょうか。景観条例が厳しいところはともかく、皆様、かなり自由にお住まいや建物を建てていたり、外壁塗装をしているような気がします。北欧からの輸入住宅は明るめの色で塗られていますし、その隣に数奇屋造りのお住まいは落ち着いた色なんてこともあります。驚くような色で外壁塗装されているお住まいもたまに見かけます。これってお洒落や美しい街並みとはかけ離れてしまっていますよね。どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。
日本の産業構造の変化から考えていくと、少しはその理由が分かるような気がします。その昔、その地域のお住まいというか建物はほぼ地産地消で作られていました。その土地で取れた木材を使ってお住まいをつくり、その土地で採取された粘土を使って瓦などの屋根材を作る。同じ山から取れた木、同じ土地から取れた粘土ですから、色彩はほぼ同じなので自然と街並みに統一感があったのです。このような地域で外装リフォームをする場合、やはりこれまでと同じような色で塗装されることがほとんどですから、景観が保たれたつつ、時代を過ごしててきたのです。
ところが現在では地産地消は解消されてしまい、建材のほとんどが輸入されてきます。その建材を調達してくる国はハウスメーカーによってバラバラです。これでは色彩に統一感がなくなっても無理はないのです。このようなお住まいに外壁塗装する場合、イメージチェンジをするとしても同じような色使いになるでしょう。また、各ハウスメーカーは他の差をつけるべくさまざまなデザインのお住まいを作っています。ブランディングの一種なのですが、そのブランディングが個々のお住まいという小さなピースに集約されてしまっているのも問題です。あるハウスメーカーはある国から輸入した建材でお住まいを作ります。違うハウスメーカーは違う国から輸入した建材でお住まいを作ります。雰囲気も、デザインも、色彩も統一感がなくなって当然なのです。
この問題の解消方法は実に簡単です。ブランディングをハウスメーカー単位ではなく、もっと大きく地域単位や都市単位で行えばいいのです。高級住宅地と呼ばれるようなところはこのことに成功していますし、幕張新都心などは計画段階から色彩計画などに重きをおいてきました。建物を塗り替える場合、その色彩ガイドラインも厳しいものになっています。全国単位でこのようなことに成功すれば、本当に美しい国になれますよね。
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