無機塗料ってどんなもの?
最近無機塗料(高耐久塗料)という言葉をよく聞きますが、どんな塗料なのでしょうか。
一般的に使われているのは有機塗料になります。逆に無機塗料は無機質な物質と塗料を結合させたハイブリット塗料と言えます。
陶器、レンガ、石などが無機質な物質になりますが、こういったものは半永久的なものと言われています。
塗料と無機質な物質を結合させることで高耐久性の塗料が誕生しました。
無機塗料の歴史を少し説明させてもらうと2002年に恒和化学(現 ダイフレックス)という老舗の塗料メーカーが開発しました。
最近では無機塗料=(高耐久性)と思われていますが、当初の開発のきっかけは他の目的があったそうです。
例えば現状の外壁がスタッコ壁、リシン壁、ジョリパット壁のような無機質の外壁の上か有機塗料で塗ってしまうのはプロの目から見るとあまりいいとは思えなかったようです。
プロの美的センスから恒和化学は素地に合わせた高級感のある仕上げを求め無機塗料を開発したようです。
無機塗料が注目を浴びるようになったのは恒和化学が無機塗料はフッ素塗料以上の耐久性を唄ったからです。
その根拠となるものが無機質のものは半永久的だということです。最近ではそれに便乗したベンチャー企業がいろいろ現れ無機塗料のシエアーを拡大させています。
その影響で大手メーカーの日本ペイント、関西ペイント、SK化研なども無機塗料の販売に乗り出しました。
最近は無機塗料の知名度も上がってきましたが、果たして固い無機質の物質と塗料がうまく結合し本当に長持ちするのかなどの疑問には次のコーナーでお答えします。
本当に無機塗料はフッ素塗料以上のものか?
無機塗料は本当にフッ素塗料以上の耐久性があるのか、私個人の意見を言わせてもらうと結論は、今の時点では「わからない」ということです。
なぜかというと無機塗料が施工されてまだ15~16年ぐらいしか経過していないのですからわからないのが正直なところです。
施工後20年ぐらい経過してみないと実際のところは検証できませんので、もう少し時期を見るほうがいいでしょう。
次に無機塗料のメリット、デメリットについてお話をさせていただきます。
メリットとして言われていることはなんといっても20年以上の耐久性を唄っているところです。
デメリットは塗膜が固いのでひび割れしやすいという点です。車などの通行が多い場所などは避けたほうがいいと思います。
開発者の恒和化学の担当者からお話を聞く機会がありましたが、担当者曰く無機塗料のむつかしいところは有機物と無機物との微妙な配合に苦労したそうです。
有機と無機のバランスが一番の問題点だと思います。簡単にいうと無機質を多くすると耐久性は上がりますが塗膜が固くなり割れる恐れが出てきます。その逆の配合になると耐久性が悪くなるということです。
そして無機塗料にも樹脂が入っていますので、それがフッ素なのか、シリコンなのかウレタンなのかによっても耐久性に違いが出てきます。
最近ではいろんなメーカーが無機塗料の市場に参入してきており、安く販売するところもあり、有機と無機の配合が適切に行われているかは疑問です。
塗料は施工してからある程度の年数が経たないと結果がわからないので施工の際には慎重に検討する必要があります。
そして忘れてはいけないのが施工の問題です。無機塗料は非常に扱いがむつかしい塗料になるので無機塗料の施工実績が豊富な業者を選ぶことも大事です。
記事内に記載されている金額は2020年05月03日時点での費用となります。
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