「ラジカル制御」形塗料ってどんなもの?
耳慣れない言葉ですが「ラジカル制御」技術を持つ塗料が
最近開発されました。「ラジカル制御」とはどんなものなの
でしょうか。わかりやすく解説します。
一般の塗膜は紫外線が当たると顔料の主成分である
酸化チタン内からラジカルが発生し拡散します。ラジカルは
有機物を攻撃して分解する性質を持っているため樹脂同士の
結合を破壊し、それが塗膜の劣化の大きな原因となっていた
のです。メーカーでは、ラジカルの発生要因となる酸化チタン
に着目し改良を行い、ラジカルをバリヤー内に閉じ込める高耐
候酸化チタンの活用技術の実現に成功しました。
この「ラジカル制御」の採用により、シリコングレードを超える
非常に優れた耐候性を備えた塗料が完成しました。メーカーも
現在2~3社が商品として出しています。これからも「ラジカル
制御」技術の開発に力を入れるメーカーが増加すると思います。
耐候性の実力はJISA6909耐候形1種に相当します。
促進耐候性を試験で2500時間経過後、光沢保持率が80%で
ある塗料が耐候形1種の高耐候性塗料となります。そして、
ポリマーが塗膜間の隙間を埋めるため緻密で滑らかな塗膜形成
が可能になり、優れた高光沢を発揮します。ニーズに合わせた
しっとりとした落ち着きのある3分艶、ツヤ消しなどのツヤの調整
も出来ます。性能としても、低汚染性・防藻・防カビ機能も有して
います。親水化技術により、低汚染性を発揮することで雨だれ
汚染に対して優れた効果を発揮します。
高い透湿性能により、結露から建物を守ります。総合的にみると
上位グレードに位置する塗料です。そして、金額的にもシリコン
塗料と比較すると施工単価も10%UP程度ですのでオススメの
塗料です。メーカーによってはバラの香りをプラスした商品も開発
されていますので、工事中は塗料独特の臭いがバラの香りに
包まれて塗り替えが出来ますので、工事中のストレスも少しは
減少するかもしれません。
現在は日本ペイント、関西ペイントから販売されていますので
興味のある方は業者に問い合わせてみてください。年々塗料も
新商品が出て来ていますので業者としても情報を早くキャッチ
してお客様に発信していくことが大事ですね。
最近のラジカル制御塗料の開発は新たな塗料メーカも加わり各社しのぎを競っています。菊水化学工業では従来とは違う独自の酸化チタン表面処理技術によりラジカルの発生を抑える事に成功し耐久性能を大幅に向上させる、キクスイロイヤルセレクションを最近発売しました。
解説書を見てみますと、発生したラジカルを食べてしまうラジカルトラップ剤(HALS)により劣化を大幅に抑える事ができます。
その他、紫外線が当たると、そのエネルギーを吸収し熱に変換する紫外線吸収技術や高レベルの低汚染性、防藻、防カビ性を兼ね備えた高耐候性の塗料です。
消費者としてはいろんな選択肢が増えて好い事だと思います。塗料の耐久性がよくてコストが安く施工できる商品の開発が進むことは喜ばしい事です。
記事内に記載されている金額は2018年05月04日時点での費用となります。
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