遮熱塗装の原理
夏場の都市部においてのヒートアイランド現象による気温上昇が問題視されていますが、この状況下において、夏季に於いての省エネ対策として遮熱塗装に期待する声が高まっています。
太陽光のうち熱に関与すると言われている近遠赤外線を塗膜表面で反射させる高機能性塗料が開発され、その効果が期待されています。
太陽熱を反射させる塗膜における原理には次の2種類が有ります。
1、太陽熱を透過させる塗料の下に太陽光を反射させる白い塗料を塗り、熱線を反射させる。
2、濃い色彩でも熱がこもらないように、特殊な顔料によって熱線を反射させ、遮熱性能を付与させる。
遮熱塗料と同一の色彩の一般塗料の分光光度計による反射スぺクトルを比較した所、遮熱塗料の方が赤外線領域で780~2100mmにおいて光線を反射している事が判明しています。
赤外線領域を選択的に反射したものについて効果があると、予測しています。
遮熱塗料の品質は2011年に「JIS K5675 屋根用高日射反射率塗料」として設定されました。水性と油性の2種類に分かれています。
日射反射率(近赤外波長日射反射率)%・全日射反射率%で、その性能を規定しています。
施工に関しては標準的なJASSなどの取り決めができておらず、一般的には戸建住宅の屋根部分の適用が主であるが、高度の耐久性が要求される部位であるため、材料は建築用耐候性上塗り塗料に用いられるウレタン系・アクリルシリコン系・フッソ系が中心となっています。
被塗物の種類は屋根部材のスレート・セメント系瓦、鋼板屋根などとなります。
地球温暖化に向けて、遮熱塗料の果たす効果は地球環境に大きな影響を与える素晴らしい材料です。各メーカーも高性能な遮熱塗料の開発により一層の努力を期待されています。
遮熱塗料の日射反射率は色によって、大きく差が有ります。各メーカーによって多少の違いはありますが、何と言っても日射反射率が一番いいのは白色です。
あるメーカーのデータでは、白色の全日射反射率は91%、近赤外日射反射率は88%になっています。
一方で黒色の場合では、全日射反射率は28%、近赤外日射反射率は61%というデータが出ています。
色によってこんなにも差が出ていますので、やはりお勧めは白色になります。白色は汚れるという点も気になるところですが、反射率で約3倍ぐらいの差があるのは無視できません。遮熱効果を優先させるべきだと思います。
遮熱塗料は現状屋根用が主流になっていますが、外壁用の遮熱塗料も各メーカー開発していますので徐々に普及するのは時間の問題でしょう。
遮熱塗料によって夏場のヒートアイランド現象の削減に繋がる日が早くこる事が期待されます。
記事内に記載されている金額は2018年05月04日時点での費用となります。
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