「毛細管現象」という言葉を皆さんもどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。簡単にご説明すると、細い空間の中を液体が吸い上げられていく物理現象です。例えば、コップに入った水にストローを指すとストロー内部の水面が他の部分よりも高くなっていることを目にしたことがあるのではないでしょうか。
実はこれと同じ現象が、屋根の表面でも発生する可能性があります。
それは屋根材にスレート(コロニアル・カラーベスト)が使われている場合、重なりの部分が狭い空間となっているため、そこに雨水が吸い上げられる可能性があります。そのため、スレートの重なり部分には毛細管現象が起こらないよう、適切な隙間を設けてあげる必要があります。新築の場合は適切な隙間ができるよう設計されているので問題ないのですが、年数を重ねるごとに汚れが溜まったり、苔が生えてしまうとこの隙間は狭くなっていき、毛細管現象が発生しやすくなるのです。また、屋根塗装する際は塗料によっても隙間が狭くなってしまいますから、しっかりと隙間を作ってあげなくてはいけません。この作業を縁切りと言います。現在では「タスペーサー」というものを挿入し、隙間を確保します。
スレート屋根を塗装する際、縁切りするのは屋根工事業者として常識です。現在では大分減りましたが、一昔前までは縁切りのことを知らない塗装業者もいたそうです。その証拠に今でもお住まいを点検に訪れると縁切りされていないスレート屋根を見かけます。また、数年前に他業者が屋根塗装してから雨漏りするようになったというご相談もいただきます。屋根塗装と言ってもただ塗れば良いワケではないのです。それぞれの屋根材の特徴を知り、それに合わせた適切な工事が必要です。お住まいがスレート屋根の方は屋根塗装する際にタスペーサーを使うかどうかを必ず業者に確かめてください。
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