お住まいの外壁塗装というのは私たち街の外壁塗装やさんのような塗装業者や建築業者でない限りそう何度も経験するものではありません。何度も経験することではないが故にその数回の塗装に際しては様々なことに慎重にならなくてはいけません。
塗装業者はどこにお願いしようか、色は何色に塗ろうか、塗料はどういう塗料を使おうかなど塗装すると一口に言っても様々な点を決めていかなければならないのです。塗装のための様々な要因の中で、最善の選択をするというのは難しいものですが、最善ではないものの良い選択というのは塗装に慣れていないという方でもきっととれるはずです。
そこでこのページではそんな塗装工事の際の業者選びや色選び、塗料選びなど様々なことを決めていく際の注意点をご紹介していきます。
外壁塗装をお考えの際はぜひこのページを参考に決めてみてください。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
↓ ↓ ↓
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
工事を業者に丸投げするのは失敗と後悔の元です
塗装工事を検討し、決定する際に「塗装工事と言っても専門的なことはわからないから業者さんにおまかせする」と考えて塗装業者に様々なことを丸投げにしてしまう方もいらっしゃいますがそれは絶対にやってはいけません。
打ち合わせの段階で「どのような塗装工事」を「どういう工程」で「どのくらいの期間」で行うかを塗装業者と決めていきますがその具体的な中身は塗装業者に説明してもらいましょう。
そして塗装業者の説明を聞いた上で契約するわけですが、普通の業者であれば特に嫌がることもなくそういった具体的な詳細説明をしてくれるものです。
また実際に塗装工事が始まってからは責任者が作業開始前にその日の作業内容を説明し、作業終了後は進捗状況の説明をしてくれるというのが普通の業者です。
普通の業者であれば仮に契約と違う作業が行われていたり、決定した塗料とは異なる塗料が使われたりしていても何故そうなったかを尋ねることができます。
塗装をご依頼される方の中には「素人がプロのやり方に口出しするのは気が引ける」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが少しでも疑問点や不明な点があったら確認するのが一番で、それが後悔や失敗を事前に防ぐ手段にもなります。私たち街の塗装屋さんではどのようなご意見・ご質問にもしっかりとお答えさせていただきます。
養生で分かるお客様・ご近隣の方への配慮
アメリカのように1軒1軒の敷地が広く、お隣のお住まいとの間に広い間隔が空いていれば良いのですが、国土の7割を森林に覆われ、お隣のお住まいとの間隔が狭い日本では作業用のスペースが十分でないことがほとんどです。特に日本で戸建住宅が建てられる住宅地は区画の大きさもだいたい一緒でそれが前後左右に並んでいるというケースが多く見られます。
そういった住宅地ではお隣同士の距離もほとんど一緒で若干のスペースはあっても余裕がないのが現状です。
ある程度の土地があれば別かもしれませんが、都市部の住宅密集地などでは塗装工事の際に高圧洗浄の水飛沫がお隣に飛散したり、使用する塗料の飛沫が飛散しお隣の外壁を汚してしまうという可能性もあります。水飛沫や塗料の飛散は後々トラブルの元となるためしっかり防がなくてはいけません。
そういった事態を予防するためにも工事範囲を足場で囲いメッシュシートで覆う養生が重要になるのです。足場を仮設しシートで覆うのはもちろん、お隣との境に塀があればそちらも養生し、カーポートなどお隣にエクステリアがあればそこに飛散しないようにお隣の方の許可を得て養生するということもあります。
無事にお住まいの塗装工事が完了してもご近所との間にトラブルの種を残しては塗装工事が成功したとは言えません。
そういったご近所トラブルを防ぐ配慮をあらかじめ行うのは現在では一般的なことで、実はこの養生をきちんとできるかが腕の良い業者であるかを見極めるポイントになるのです。
塗装に関わらずどのような職人の世界でも腕の良い職人は段取りや手際が良いものです。これは養生に限らず作業の進め方であったり道具の整理などで見ることができます。
例えば、塗装場所から距離があり塗料が飛散する心配もないような植栽などに養生を施している職人を見たら皆さんはどうお考えになるでしょうか。「配慮が行き届いているなぁ」、「丁寧に仕事をするんだなぁ」と感じるかもしれませんが職人が行う養生にはそれ以上の意味があるのです。
一見すると塗料の飛散がしないであろう場所まで養生を行うのは、万が一のことを考えているのはもちろんその職人が作業をするにあたって「自分の仕事の影響がどこまで及ぶか」を今までの経験から予測しているからなのです。
実際には万が一ということが起きることもなく無事に作業が完了します。このように丁寧に養生を行うというだけでその職人が相当腕が良いことが窺えます。
塗装工事における養生というのは「塗装範囲外への塗料の付着を防ぐ」ことを目的にしていますが、それ以外にも塗る部分と塗らない部分の境目を綺麗に見せるという目的も大きいのです。
養生を細かく丁寧に行うのは準備も含めるとそれなりに手間と時間がかかります。しかし依頼したお客様の視点で考えると「手際よく作業をしている」よりも「時間をかけてやっている」と思える仕事ぶりの方が仕上がりに期待が持てます。そのため多少時間が掛かっても丁寧に仕事をやるということは塗装の品質を高めるためにも正しいことなのです。
塗料と塗装面の相性が問題ないかを確認していますか
新築から20年、30年と経過し、思い出の詰まったお住まいや外壁塗装によるメンテナンスを何度も行ったようなお住まいというのは誰しも愛着がわくものです。しかし愛着がわくほど長く暮らしているお住まいだと使われている外壁材が何なのか、過去の外壁塗装はどのように行ったかなど時間が経過し過ぎて分からないことも増えてきます。
過去にどのような外壁塗装を行ったか、その時どんな塗料を使ったかなどの詳細が不明なまま新たに外壁塗装をしてしまうとメーカーの定めている耐用年数を迎える前に塗装が剥がれたりひび割れを起こしたり不具合が発生してしまう可能性もあります。
誠実ではない塗装業者が塗装工事を行ってからすぐに塗装の剥がれやひび割れなどの不具合を起こした際に「外壁材と塗料の相性が悪かった」と言い逃れようとするケースがあります。しかし塗装の剥がれやひび割れはあくまで経年劣化や施工不良が原因で発生することであり、「外壁材と塗料の相性が悪かった」という簡単な言葉で片付けてはいけないのです。
適合しなかった理由はいろいろありますが例えば、外壁材と塗料の電気的性質が同一(プラス同士やマイナス同士)で定着しなかったなど科学的な根拠を交えて理由を説明できます。
最近の塗料は科学の進歩に伴い進化を遂げています。そのため相性というような曖昧な理由でトラブルということは起こらないことがほとんどです。
しかし外壁塗装というのはお客様が高額な費用を負担し行う工事であるため、万が一にもトラブルがあってはいけません。そのため私たち街の外壁塗装やさんではお客様の同意を得られれば本格的に塗装を行う前に外壁に部分的に塗装を行い、外壁材と塗料の適合を確認するテストを行うこともございます。
もちろんこのテストは数日様子を見るだけなので塗装の剥がれや割れといった劣化現象は起こりませんが外壁材と塗料が適合しているかどうかの判断は可能です。
また現在ではここまでご紹介してきたような不適合を避けるためのシーラーという下塗り塗料もあるためそちらの使用をおすすめすることがあります。外壁塗装工事の予定がある、もしくはご検討されていて塗料がしっかり外壁材に付着してくれるか気になるなどのお悩みがありましたら私たち街の外壁塗装やさんにご相談ください。
下地調整は外壁塗装における超重要項目
外壁塗装工事を行えばお住まいの外観が生まれ変わったように綺麗になります。しかし塗装工事が成功だったかというのはすぐには判断できません。外観の美しさと外壁の防水性能が業者から受けた説明通りの寿命を迎えてようやく塗装は成功だったと言えるわけであって、これが外壁塗装の最も難しい部分と言えます。
塗料だけで言えばメーカーの指定通りの塗装方法で塗ることでメーカーが設定している耐用年数に近い寿命が期待できるでしょう。
塗料の塗り方については各塗料メーカーが具体的に説明している場合がほとんどです。しかし塗装前に行う下地調整については「高圧洗浄などで汚れを落として~」や「クラックやひび割れが起きている箇所を補修してから~」などと大雑把な説明がされるだけで具体的にどのように下地調整を行うかという詳細を説明していることはほとんどありません。
外壁塗装用の塗料は当然ながら塗り替えのリフォームだけではなく、新築の塗装にも使われるため入念な下地処理について詳しく説明されないのも仕方のない部分はあります。そこでここからは外壁の塗り替えリフォームの際にどのような下地処理を行えばよいのかを外壁材の種類ごとにご紹介していきます。
外壁材別 下地調整の方法
窯業系サイディング
窯業系のサイディングはセメントと木質系の繊維を混ぜ合わせて成型した外壁材です。バリエーションも豊富なことから人気の高い窯業系サイディングですが、セメントを使っている特性上しっかりと塗装を行っても経年劣化などにより塗膜が薄くなったり穴が開いたりしてしまえばそこから水が染み込みやすいという弱点もあります。そのため紫外線や雨による塗膜の劣化には注意しなくてはいけません。
そんな窯業系サイディングの塗り替えリフォームを行う際は塗装の劣化などにより水が染み込みやすくなっている箇所や外壁材を固定している釘が緩んだ箇所、外壁材が欠けている箇所などがないかをチェックし、そういった箇所にはパテや樹脂、シーリング材を塗りこみ下地調整を行いましょう。
モルタル
モルタルでできている外壁は何と言ってもクラックが発生しやすく、幅の小さいヘアクラック程度であれば問題ありませんが、幅の大きい構造クラックとなると樹脂を充填する等の補修作業をしなくてはいけません。窯業系サイディング同様にセメントを使用しているモルタルは水に弱く一度入り込むとそこから全体の劣化にも繋がりかねないため窯業系サイディング同様に注意が必要です。
そんなモルタル外壁の下地調整ではクラックへの対応が主な作業となります。幅の大きい構造クラックの補修については電動工具を使ってVカットやUカットで補修材を十分に充填できるスペースを確保し、その上でシーリングや樹脂を充填し補修しましょう。1面の外壁にクラックがいくつも発生しているような場合はクラックの動きに対応しやすいUカットがおすすめです。
金属サイディング(ガルバリウム)
金属系サイディングは近年人気を博している外壁材で、窯業系よりも軽量なことから外壁のリフォームにも多く使われている外壁材です。金属系サイディングは主にガルバリウム鋼板というアルミニウムと亜鉛を混ぜた合金で金属でありながら錆に強く耐用年数も長いという特徴があります。
しかし錆に強いと言っても金属である以上必ず錆は発生するため金属系サイディングの下地調整では発生した錆を丁寧に除去しなければいけません。錆を除去したら金属系サイディング全体に下塗りとして錆止め塗料を塗り下地調整が完了となります。
セメントをつかった外壁も金属系の外壁も水分が大敵というのは共通です。そのためどのようにしてこれまでの水分の影響を除去し、今後の水分の浸入を防ぐかを踏まえて下地処理を行いましょう。
保証期間の長さに注目しましょう
ここまで外壁塗装を行う上での注意点として「塗料と外壁材の科学的な適合について正しい知識があり、その上で適合テストを行うこと」と「外壁材ごとに異なる性質に関する知識があり、適切な下地調整を行うこと」をご紹介してきました。この2つが揃うことで外壁塗装の耐用年数は塗料メーカーが設定している程度の年数が期待できます。
そして良い塗装業者はこういった正しい知識を持ちながら、それを実践できるため外壁塗装の保証期間を長く設定できるのです。しかし塗装業者の中には保証期間を長めに設定しお客様に安心感を与えて契約を結ぼうとする業者もいます。
そういった業者は自分たちが不利になりそうだと感じると築年数の長さや外壁材と塗料の相性を理由に保証期間について曖昧にしようとします。
新築から数年のうちに外壁塗装を行った建物と築数十年の建物で全く同じ外壁塗装の保証をつけるというのは、外壁材の劣化や建物の部位ごとに異なる劣化具合などもありますので無理な話です。しかし優良な塗装業者であればお住まいの状況に応じて適切な保証期間を設定できるため、保証期間が極端に短いということはありません。
また優良業者であれば「この箇所については劣化が進んでいるので保証期間も短くなってしまいますがこちらの箇所は劣化もさほど進んでいないので弊社の規定通りの保証期間を設定いたします」という風に保証期間や内容についてしっかりとした説明があるはずです。
一方で、まだ新築から10年程度のお住まいでの最初の塗り替え工事においてお住まい全体で一律に保証期間を短く設定するような業者は何らかの問題を抱えている可能性があります。
このように工事や工程について、外壁材と使用する塗料の科学的な適合について、下地調整の具体的な方法について、外壁塗装の保証内容と期間についてなど外壁塗装を行う際には注意すべきポイントがいくつもあります。
今回ご紹介した内容が、外壁塗装工事をご検討される際の業者選びにお役立ていただければ幸いです。依頼しようとしている業者が本当に工事を任せて大丈夫な業者かを見極め、後悔のない外壁塗装工事をしましょう。
私たち街の外壁塗装やさんではお住まいの外壁や屋根に関するちょっとした困りごとから本格的な塗装やリフォームまで幅広くご相談をお伺いしております。お住まいの外装に関する点検・相談は無料で承っておりますのでお気軽にご相談ください。