1階建てのモルタル外壁の住宅です。南側に開口部が多いので陽当たり良好でしょうね!長い間、雨戸を閉じ無人の状態が続いていたようで湿度が多くカビ臭かったと仰っていました。一般的に空き家は締め切られた状態で維持されます。更に虫の侵入を防ぐために通気口等も閉じていることでしょう。換気や採光がされないまま放置しますと、気密性の高い住宅ほど湿度はこもりがちです。
モルタル外壁は太陽光や雨風を受けて徐々に劣化していきます。気温の変化による塗膜の収縮や、凍結と融解の繰り返しによってひび割れが起こったり、地震等で大きな力が加わりクラックが発生しやすくなります。 クラックは大きさや溝の深さによって補修方法が変わります。0.2~0.3mmほどの細いヘアークラックは下塗りのフィラー等で刷り込み埋めることが出来るため補修作業は必要ありません。0.3mm以上の構造クラックとよばれるひび割れはシーリング材で埋めてから補修を行う必要があります。0.7mm以上になってしまうとVカットで一度外壁を削りシーリング材を充填します。
雨戸もすっかり退色してしまっています。海が近い住宅は塩害で錆びてしまっていたり、何かがぶつかり変形している雨戸もしばしばありますが、建付は悪かったものの状態は良好でしたので下地処理を行い塗装仕上げを行っていきます。 吹き抜け部分にはビッシリと赤カビが発生しています。北面で陽が当たらない場所になっていますので水分を含みカビが発生してしまっています。
北側のサッシ廻りにも赤カビが発生しています。また木枠の腐食が多々あります。結露で木枠が腐食を起こしてしまいますが、木材が腐朽すると白アリが好む物質が多く発生するため、結露によって白アリが寄ってくることも考えられます。 木材を触り叩いてみると、塗膜が剥がれているだけだから大丈夫というわけではなく、内部まで腐食が進行しているかそうでないかが分かります。腐食が目に見えてわかる場合は取り替えてしまうしかありません。
雨樋周辺です。破風板も色褪せや剥がれが見られますが、支持金具はステンレスですので錆てたりはしていません。雨樋自体がところどころ継手が外れていたり、大きく歪んでいました。また破損している場所はテープで固定し直して何とか繋ぎ合わせていたようです。
軒天はベニヤ板でしたが表面が剥がれ始めていました。軒天はあまり気にされない方もいらっしゃいますし、直接雨が当たるわけでもないので劣化するはずがないと考えられる方もいらっしゃいます。地上のアスファルト等からの照り返しによる色褪せや、湿度によってのカビや藻の発生、塗膜剥離が起きてしまいます。剥がれ始めてしまうとベニヤの耐久性は復活しませんので、下地の状況に合わせ増し張りをするか張り替えを行っていきましょう‼
左写真が塗装前状況です。暗く見えていますが、白い外壁が全体的に汚れてしまっています。右写真は外壁を茶系にしたものです。
イエロー系の明るい印象と清潔感たっぷりのホワイトです。今回のお客様のご希望は真っ白!ということで外壁から付帯部まで真っ白に仕上げていきます。雨樋は破損しているため白の角樋で新規取替を行います。
近隣挨拶を行っての施工開始です。ご近所様が「空き家の期間が長かったため引っ越してきてくれて嬉しい!」と楽しみにされていました!平屋で高さもそれほどはないのですが、軒天・雨樋補修と安全性の為に足場の架設を行います。 近隣住宅がお隣1件だけですので飛散防止シートを1面だけかけたうえで施工にあたります。
高圧洗浄を吹き抜け部分から始めていきます。屋根の塗装は致しませんが勾配が汚れが見えてしまうため出来る限り洗浄で洗い流していきます。この屋根の洗浄が意外と時間がかかってしまいましたがその分全体的に見栄えの良い住宅になります。 続いては材料の搬入です。外壁の下塗りに日本ペイントのパーフェクトサーフ、上塗りにパーフェクトトップを使用します。このパーフェクトシリーズはシリコングレードよりも高い耐候性をもつ塗膜を形成しますので、綺麗な外壁を長期的に保つことができます。
外壁の塗装工事をするにあたってまずは下地処理です。スズカファインのラフトン逆プライマーを使用し配線などの穴埋めを行っているシリコンコーキングの上に塗っていきます。シリコンコーキングは作業性も耐久性も良いのですが、塗料が乗らないため塗装が出来ません。本来撤去してしまう事が一番いい手ですが、モルタルのようなザラザラした外壁に付着したコーキングの完全撤去は至極困難です。専用のプライマーで保護した上に塗装施工を行います。逆プライマーは可塑剤移行防止材であり、塗膜の粘着・汚染を抑え上塗り材との密着性も高めます。
モルタル外壁のクラックは0.7mmにも達していないほどのヘアークラックですので1液弾性エポキシ樹脂を注入し補修を行います。このHSS工法は電気・ガス・コンプレッサーを一切使用しないため移動性・作業性がとても高く、ひび割れの拡張も起こさせません。またクラック内部が湿潤していても硬化する湿気硬化型ですので安心してクラックの補修することが可能です。
クラック、プライマーによって下地処理を行ってからようやくパーフェクトサーフで下塗りを行います。微弾性塗料ですので細かいクラックには追従しますし、きめが細かく上塗りの吸い込みを抑えますので仕上がり感に優れています。下地の隠ぺい性も高いので白く塗装する場合でも綺麗に塗り替えることが可能です。
軒天補修です。既存ベニヤを撤去し、下地の調整を行います。軒天の内部には染みなども見られないためこのまま軒天の改修にあたります。
ベニヤの張替を行い有孔板の通気口を確保しケイカル板の張り付けを行っていきます。ケイカル板はベニヤと比べ耐久性・耐火性・耐水性に優れており、最近ではベニヤであった住宅はケイカル板に張り替える方、多いです。汚さないためと風化を抑えるために塗装工事を行う方が尚良いでしょう!
軒天は通気性確保の為にも軒天用塗料「ケンエース」で塗装していきます。しみ・汚れ・ヤニ止め効果に優れ付着性にも優れているため作業性としても仕上がりもとても綺麗になります。まずは刷毛で細かい部分を塗りこんでいきます。
ローラーでしっかりムラがないよう2回塗りを行います。2回塗りで仕上がらない場合は3回塗りで仕上げます。
付帯部にもシリコン塗料を使用していきます。日本ペイントのファインSiは防藻・防カビ性、そして優れた耐久性を持っているため次回の外壁塗装と同じサイクルでメンテナンス出来ることを期待しています。塗装部分はしっかりペーパーでケレン、目粗しをし塗料の密着性を高めます。
付帯部の塗装も2回塗りです。雨樋も通常ファインSiで綺麗に塗装致しますが、今回は角樋でまた新しく取り替えましたので今回塗装は致しませんでした。支持金具も新しく取り替えましたが雨樋には塗料を付けないように気を付けながら作業を進めていきます。
雨戸の塗装に入ります。外壁と合わせ雨戸も全て白色になりますので大きくイメージチェンジするかと思います。鉄部の塗装には剥がれかかっている塗膜や錆を落とすケレン作業が必要になります。サンドペーパーを掛ける程度やケレン専用の工具を使用しなければならない程の錆もありますので状況次第で施工方法も変わります。今回は比較的綺麗な状態ですのでサンドペーパーで表面を綺麗にしていきます。下地処理が終わり次第スプレーガンで塗料を吹き付けていきます。周りに飛び散らないように養生をしムラなく仕上げるには本当に職人の技ですね!
全体的に綺麗に仕上げていくと塗っていない部分が異様に目立つことに気づきます。終盤に差し掛かり、玄関ドアの飾り模様もスプレーガンで吹付黒に塗り直していきます。白と黒、メリハリのある住宅に変身していきますね。
窓枠の塗装です。鉄部と同じように表面には汚れが付いていますのでしっかりケレン作業で落としていきます。最初は刷毛で丁寧に周りから塗装を行います。
次にローラーでムラなく塗っていきます。補修で取り替えた部分の窓枠も継ぎ目を埋め綺麗に塗り直していきます。
記事内に記載されている金額は2021年06月24日時点での費用となります。
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