早速住宅の状態を見ていきましょう!新築時よりメンテナンスを行ったことがないとお話しを伺いましたので、一度しっかり点検を行った上で補修が必要な箇所があるか確認を行っていきましょう。
まずは築年数なりのサイディング外壁や付帯部の色褪せです。新築時に比べると紫外線で塗膜は劣化していき全体的に褪せてしまいます。また日陰や風通しの悪い場所は苔が付着しがちですが、美観だけでなく外壁の劣化に繋がります。苔は水分を含み滞留させるだけでなく、根を這わせ塗膜を突き破ってしまいます。塗膜の劣化状態によってサイディング外壁もボロボロにする可能性がありますので定期的に落とすことを心がけましょう!
サイディングに必ずといっていいほどある目地のコーキングですが、そもそも地震の揺れや建物の動きによって外壁材が割れないようにするためにわざわざ設置されています。つまり建物の傷みにつながる物を目地で受けているので、目地の傷みは建物の破損にも繋がります。通常コーキングは5年程で打替えや増し打ちのメンテナンスが必要と言われていて、ヒビや亀裂が無いように維持すべき箇所ですがついつい忘れがちになってしまいます。紫外線によっても劣化しますので日陰部分はそれほど痛みは見られませんが、汚れが多く付着しますと美観を損ねてしまいます。
軒天は雨風に大変さらされやすく汚れが付着している場所です。外壁に目が向いてしまいますが、軒天も外壁を1周囲っている住宅の方が多いですのでしっかり目を向けてみると「こんなに汚れてるんだ!」と感じるはずです。また劣化してしまうと塗装だけでは補修できず、ベニヤやケイカル板での張替をしなくてはなりません。 軒天と同じく長く取り付けられているのが雨樋です。こちらも色あせてしまい元の色が分からない状態です。塗膜が剥がれたとしても破損するという事はありませんが、外壁塗装をされる際にはまとめて塗装を行う事で全体が綺麗になります。雨樋にも劣化してしまう掴み金具や樋吊金具がありますので点検の際には交換が必要か、塗装で錆を補修できるか見させていただきます。
塗装工事の際に足場をかけさせていただきますが、意外にも植栽の確認が重要です。外壁に接触しているようですと塗装工事が綺麗に仕上がらないのと、足場の架設が困難になる為です。プランター程度であれば移動が可能ですが、工事の際にもし植栽が邪魔になる場合は伐採が必要となりますので費用がかかる場合があります。 屋根の状態を見ていきましょう!苔は緑という印象をお持ちの方多いですが、屋根のオレンジ色は全て苔です。北側の陽当たりが悪い面に発生しやすく苔・藻・カビでこのような色になりますが、スレート屋根材自体が水分を多く吸い込んでいる状態です。新築時から塗り替えていないようでしたら、塗膜も剥がれ全体的に苔が発生しやすくなりますが、このまま放置する事で屋根はどんどん劣化していきます。苔が雨水を長時間留まらせ紫外線によって蒸発、その繰り返しで屋根は浮いたり反ったりし割れやすくなります。
塗り替えを行わないことで板金自体も傷んでしまいます。本来錆びにくい棟板金ですが、雨と紫外線によって塗膜はなくなり撥水機能が失われます。傷が付いていれば錆が発生し大きな穴を開けてしまいます。劣化が進行すると住宅内に雨漏りを起こしてしまいますので交換が必要となりますが、この状態であれば塗り替えでまた長く使用することが可能です。 棟板金は貫板と呼ばれる木材に釘を打って固定されていますが、建物の揺れ等で釘は浮いてしまいますし、貫板は木材の住宅が多い為当然腐食していきます。貫板の状態によっては釘での固定が役立たない場合がありますのでその場合も交換が必要になります。浮いている釘を打ち戻して固定されるのであれば問題ありませんし、釘での固定がきかない場合は錆びにくいステンレスビスで打ち直します。
屋根材が一部破損していますが、防水紙が露出していない限りは大規模な補修工事は必要ありません。屋根材はあくまで雨を止めている防水紙の劣化防止と美観の為ですのでヒビ・割れは補修をして塗装施工が可能です。 屋根外壁以外の塗装箇所です。富津市は海が近い為土地柄、塩害に見舞われている住宅があります。雨戸等鉄部は錆びやすくなりますので、定期的に錆が発生しないよう、塗装をすることが大切です。錆びてしまうと腐食までとはいかなくとも開閉がしにくくなってしまいます。
住宅には様々な材質が使われている中で一番腐食しやすいのはベニヤや木材です。破風板の塗膜が剥がれ素地が出ていますので雨水が当たってしまうとそのまま水分を吸って腐りやすくなってしまいます。雨水が当たらなくても軒天や破風板は地面の上で湿気も上がってきてしまうので、塗り替えを行いますが腐食の有無は必ず確認していきます。換気フードも塗装が出来る材質であれば合わせて塗っていきます。
今回は予定通り屋根外壁塗装で補修可能ですので次は仕上がりのイメージです。弊社ではカラーシミュレーションでお客様のご希望の色の作成を行ったり、ご希望とは違うが試してみたい色をご提案させて頂きます。最近では白やクリームだけでなく、濃いブラウンやグレーでまとめている住宅もどんどん増加しています。お隣様の住宅もグレーの2トーンで仕上げ高級感あふれる住宅になりました。
また屋根の塗料も日々進化しています。今回ご提案させて頂いている遮熱塗料サーモアイは全40色でカラーバリエーションが豊富です。外壁と同じ色、全く違う色と全体のバランスで考えることが出来るので色決めも楽しくなりますね。何色もある中から決定したのが屋根は濃グレー系、外壁はブラウンです。塗り替えを多く行っていますが、濃い色を選ばれる方が増えてきたと実感します。
塗装工事の始まりは植栽の伐採です。夏で虫が多く発生している季節ですので、施工にも影響が出てしまいます。木には毛虫…伐採の許可を頂き、まとめてスッキリさせていきます。施工スタッフにも協力してもらいながらチェーンソーで伐採・撤去を行い、残した植栽には毛虫退治に殺虫剤を噴霧します。
噴霧している最中にも被害に遭いましたが、何とか工事が行えるまでになりました。毛虫の被害は赤く腫れあがりかぶれ数週間かゆみが続くほど恐ろしいものです!伐採のおかげで外壁にも接触せず、なんとか毛虫の被害に遭わず足場架設も順調に完了です。
水や汚れの飛散防止に足場にメッシュシートを掛け高圧洗浄を始めます。塗装工事で重要なのは塗料の質もありますが、全ては下地処理です。せっかくいい塗料を使用したとしても苔が残っているだけで充分な効果が発揮されません。洗浄によって苔だけでなく、剥がれる旧塗膜をしっかり洗い流していきます。まれに高圧洗浄はしなくていいです。という言葉も聞きますが、埃等が付いているだけで屋根材と塗料の密着力は落ちてしまいます。費用をかけてでもここはしっかりやるべき工程です。
続いて雨樋、破風板、外壁と続き洗っていきます。傷みやすい・水に弱い軒天は通気の役割もありますので洗浄は行いませんが、それ以外は充分に汚れを落としていきます。洗浄後になぜか窓だけ汚い…という事が無いように窓も簡単に洗い流していきます。ぜひ年末の大掃除の時期にしてもらいたい気持ちが沸いてきます。家全体を洗浄してみると想像以上に黒い水が駐車場に流れてきます。しっかり玄関周りから駐車場、排水溝にまで流していきます。 洗浄後は塗装面を乾燥させていきます。湿った状態ですと塗装をしても膨れや剥がれを起こしていきます。冬場は露があったりと開始時刻にも気を付けなければいけませんが、夏場は乾燥が早いので1日おいて翌日は朝から順調に進めていけます。
まずは屋根塗装です。苔を十分取った後に塗装を行っていくわけですが、塗るだけではありません。下塗り・中塗り・上塗りと3回塗りをしていきますが、屋根材同士がぴったりくっついてしまいます。密着してしまうと毛細管現象(狭い空間に重力・左右関係なく水が浸透していく現象)が発生し、住宅に雨漏りを起こしてしまいます。耐久性向上の為の塗装が住宅全体を腐食していく恐れがあります。スレート屋根には確実に水を排出するだけの空間の確保が必要不可欠になります。 そこで2つの方法どちらかで縁切り作業を行います。1つは皮スキで乾いた屋根材同士の隙間を切っていく方法です。但し、せっかく塗り替えた屋根にまた上り汚れてしまうのと、パリパリ切っていくのは問題です。また一度の作業では再度屋根材同士がくっついてしまうので縁切りが確実に出来る保障はありません。もう1つの方法は縁切り用のタスペーサーです。屋根材の隙間に入れて意図的に隙間を作る道具ですので、塗装後に上る必要がありません。屋根材1枚に対して1箇所設置のシングル工法もありますが、より確実に縁切りを行うために屋根材1枚に対し2箇所設置のダブル工法をしていきます。タスペーサーを使う事で屋根材が割れやすくなるという話もありますが、適切に使い急な衝撃を与えない限りは全く問題ありません。
屋根の塗料は日本ペイントの遮熱塗料サーモアイSiです。なぜ遮熱・断熱塗料が注目されているのかご存知でしょうか?社会問題にされている地球温暖化とヒートアイランド現象。エアコン・自動車・工場の排熱やガス・コンクリート地面等によって引き起こされる環境問題の中で1人1人が出来る取り組みがあります。更に環境問題に対して意識せずに取り組めたらどれだけいいでしょう!遮熱・断熱はその取り組みを手助けする為の物です。 サーモアイは下塗りまでも遮熱効果を加え、3工程塗装で高い日射反射率を持ちます。塗るだけで夏の暑い日の室内温度を下げることも可能です。個人差がありますが、2階の部屋でエアコンを使う必要が無くなった!という嬉しい報告を聞くこともあります!エアコンを使用しないことで電気代の節約、地球問題への貢献にも繋がりますので嬉しい特典ばかりです。 全40色は色によって日射反射率も違いますので、好みの色で選んでいただいても、暑さを考慮して明るい色を選ばれるのもいいかもしれませんね!今回の使用色はクールダークグレーです。
だんだんと下方に移っていきます。軒天は日本ペイントのケンエースで2回塗りです。湿気の影響を受けにくく、ヤニ・染み止め効果もありますので綺麗な状態を長続きさせてくれます。軒天は先ほども述べました通り、湿気がこもりやすい場所です。放っておくと軒天材自体が腐食してしまいますので塗装での保護は大変重要になっていきます。 続いて破風板や雨樋の塗装を黒色シリコン塗料で行います。どの部分もそのまま塗装することはありません。破風板は木材表面が傷んでいたり、塗膜が剥がれていたりします。洗浄で落としたと思っていてもしっかりケレンで表面を綺麗にしてから塗り直します。雨樋は表面がつるつるしているのでそのまま塗装をしてもすぐに剥がれてしまいます。ケレンであえて表面を傷つけることによって塗料との密着面積が広くなり剥がれにくくなります。塗り替えた直後は全て綺麗になりますが、ひと手間をするとしないでは数年後の塗膜の状態は全く違います。塗装で一番大事なのは本当に下地処理です!
とんとんと進んでしまいましたが、外壁の塗装は水谷ペイントの低汚染塗料ナノコンポジットWです。ナノレベルの細かいシリカ粒子が緻密に分散されることで汚れの侵入をブロック、さらに親水性の塗膜が降雨により汚れを洗い流します。環境によっても違いがありますが、汚れが付きにくく雨でのセルフクリーニング機能を果たしていますので明るい色での塗装を検討されている方もきっと綺麗を維持できるでしょう!また外壁はわざわざ掃除をしない・したくないという方にもピッタリな塗料と言えます。NC-24のブラウン色で大きくイメージチェンジです。塗料によっては塗り替え独特の艶有のものもありますが、ナノコンポジットWは艶なしの為、新築同様のマットな仕上がりになります。いかにも塗りました!というような艶感が苦手な方にもお勧めしたい塗料の一つです。 ちなみに弊社では塗装が可能な場所は全て塗装させて頂きます。水切りも全体の付帯部に合わせ黒色に塗り替えました。
塗り終わっただけでは外壁塗装は終わりません。目地の劣化していたコーキングの打替え・増し打ち作業になります。既存のコーキングは全てカッターで撤去、壁についている細かいものまでしっかり取り除いていきます。打替をする部分は住宅によっても様々ですが意外と多い物です。使用する塗料や外壁の状態によってコーキングと塗装の順番は変わります。
コーキングはオート化学工業のオートンイクシード15+です。5年でコーキングを補修するという事を欠かさずやっている方はまずいないと思います。しかしせっかくいい塗料を使っているのに、コーキングだけひび割れているというのも嫌ですよね。オートンイクシードは研究を重ね、耐久20年相当を実現しました!つまり今回打替えることで次回の塗装工事に補修がいらないのではと言われるほど耐久性に優れています。コーキングは柔らかさが重要です。しかし、柔らかさを追求するために今までは可塑剤を混入していました。すると経年によって可塑剤の成分が外壁に染み出し、ブリード現象という外壁の黒染みになっていました。オートンイクシード15+は可塑剤を一切含まず、柔らかさを長期間維持する技術を採用していますので、汚れもせず丈夫な目地が完成します。
サッシ廻りにも増し打ち作業を行い綺麗で丈夫な住宅に仕上げていきます。塗装後ですのでオートンイクシード15+も色を合わせてNマイスターココアを使用しています。作業後にオートンプロテクターで目地の汚れ付着を防止します。住宅の立地条件が土埃が多い場合等に効果を発揮します。 これで外壁・目地共に美観を長期的に維持できることかと思います。
少しずつ完成が近くなってきました。雨戸・戸袋の塗装です。通常2回塗りですが、鉄部は錆止め塗料が加わるので3回塗りです。雨戸はケレンで目粗しをしてから細かい部分をハケ塗り、全体をローラーで塗っていきます。
鉄部ですが、細かい部分はローラーではなくスプレーガンの方が綺麗に仕上がります。色はこげ茶の23-255を使用し、ブラウンで統一させています。塩害はそれほど影響はありませんでしたが、付着物は固まっていますのでしっかりケレンで落として少し傷を付けてからの塗装です。屋外の鉄部は錆止めを使用してでも3~4年で光沢が無くなっていき、チョーキング(白亜化)が発生すると言われています。適切な下地処理、錆止めと相性の良い塗料を塗装することで耐久性も上がりますが、適度に塗り替えることも大変重要です。その際にはまたしっかり下地処理を行わないと塗膜が厚くなり開閉に支障をきたしてしまうのでご注意ください!
全て塗り終わってから塗り残しがないか、タッチアップを行ていきます。下地の色が透けているだけで見栄えが悪くなってしまいますので細かく刷毛で塗り直していきます。換気フードも付帯部と同じ色で統一し綺麗に蘇りました。
記事内に記載されている金額は2021年06月24日時点での費用となります。
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