小田原市城山にお住まいのお客様より、屋根と外壁のメンテナンスのご相談を承りました。
お客様のお住まいは今年で築21年になるお住まいで、築10年目の時に外壁の塗装メンテナンスを行ったことがあるそうですが、今回は屋根を含めた塗装メンテナンスをご希望との事です。特に屋根に関しては今回が初めてのメンテナンスという事で、塗装でどのような対応ができるのか、どのくらい費用がかかるのか?といったご不安がおありだったそうです。
屋根だけでなく外壁もそうですが、傷み具合によっては塗装工事のみならず、補修工事が必要になり、場合によっては葺き替え工事やカバー工事等が発生する可能性もあり、多額な費用がかかってしまうケースもあり不安でいっぱいかと思いますが、まずはどのような工事が必要になるのか、どのようなプランがあるのか、ご予算の範囲で可能な工事のご提案をさせていただこうと思います。
まずはお住まいをぐるりと回りながら外壁の状態を見てみます。お客様の外壁は窯業サイディングを使用しています。一度塗装メンテナンスを行っているとの事で、比較的美しい外観が保たれています。前回の塗装から11年が経過していますので、塗膜はすでに劣化していますが、日の当たらない北側外壁を見てみましても、ほとんどカビや苔、藻などの繁殖も見られませんでした。ただサイデイングボードの目地に充填されているシーリングが劣化してひび割れが起こっています。完全に硬化していますので、このまま放置いたしますと外壁からボロボロと剥離してきてしまいます。このタイミングで打ち替え工事を行ったほうがいいでしょう。
続いて屋根の点検を行います。使用している屋根は化粧スレートです。スレート屋根というのはセメントと繊維材料を合せて作られた平板状の屋根材で、セメントベースですので撥水性や防水性がありません。雨水を防ぐには塗装が不可欠な素材で、定期的な塗装メンテナンスが必要となります。
お客様のスレートを見てみますと、表面の塗膜はすでにかなり劣化している状態にあり、全体的に藻や苔が繁殖してしまっている状態です。築21年という事ですが、塗料の寿命は環境にもよりますが、およそ7年から10年となります。すでに21年が経過していますので、防水性もすっかり失ってしまい、苔が繁殖し、塗膜も剥離してスレートの素地が見えてきている状態です。塗膜は残念ながら劣化してきてますが、スレート自体はまだ状態も良く、反りや変形もない状態です。歩いた感触からしても、フカフカと沈むような感触もないことから野地板や垂木の状態がしっかりしている事が伺えます。
お客様には撮影した写真をご覧いただきながら現状をご説明し、工事のご提案をさせていただきました。
屋根に対しては下地の状態の良さから塗装工事を、外壁に関しましてはシーリングの打ち替え工事と塗装工事を行う事に致しました。
まずは安全のため足場架設し、周囲への安全対策と塗装しない箇所を汚さないための養生を施していきます。
まずは化粧スレートの表面に付着している汚れや、カビや苔を高圧洗浄で洗い流していきます。非常に高圧ですので既存の塗膜も洗い流していきます。これだけでも十分にきれいになりました。しかし防水性や防藻性が復活するわけではないので、ここから塗装を行っていきます。
塗装の工程は下塗り・中塗り・上塗りの合計3回塗りを行っていきます。
まずはシーラーという下塗り専門の塗料を使用して下塗り塗装を行います。下塗りはスレート表面と仕上げ塗料の密着性を高める為にはとても重要な工程です。使用します塗料はサーモアイシーラーです。ローラーを使用して隅々まで丁寧に塗っていきます。
下塗りを終えた段階でタスペーサーを設置いたします。タスペーサーはスレート屋根には不可欠な器具で、スレートとスレートの間に設置してわざと隙間を作る器具です。屋根材の隙間から入ってしまった蒸気や湿気、雨水を排出する役目をします。下地に敷いている防水紙や野地板を雨水で傷めない処置です。
下塗りの塗料が十分に乾いたのち、仕上げ用塗料を塗っていきます。
今回使用しているのはサーモアイSiです。非常に遮熱性が高く、塗料で人気のある塗料です。
仕上げ塗装は中塗りと上塗りの2回行います。スレートに色をつけるだけでしたら1回の塗装だけでも可能ですが、塗り斑が起きたり塗膜の耐久性が低くなり、すぐに剥がれてしまったりしますので、しっかりと下厚みのある塗膜を形成するためには下塗りと合わせて3回塗る事が大切です。
棟板金を含めてすべて塗り終えたら屋根塗装工事の完了となります。
外壁は塗装作業に入る前に補修作業から入ります。
シーリングの打ち替えを行います。古く劣化したシーリングをカッターやペンチなどを使用して撤去していきます。きれいに剥がした後、溝の左右にマスキングを行います。その後で溝に専用の下地材、プライマーを塗布していきます。プライマーは下地材の一種で、屋根塗装のシーラーと同様、外壁とシーリングをより密着させるために塗布します。刷毛などを使って塗り残しのないように丁寧に塗っていきます。
プライマーを塗布した後、シーリング材を充填していきます。シーリングを充填した後、乾く前にヘラで均します。一見地味で目立たない目地ですが、外壁の外観に直接影響しますので丁寧に処理していきます。シーリングが完全に乾く前、マスキングテープを剥がしていきます。
いよいよ外壁の塗装です。塗らない部分、違う色を塗る部分にペンキがかからないように養生を施します。
今回塗装に使用する塗料は、下塗りにサーモアイウォールサーフ、仕上げ塗装にサーモアイウォールSiを使用します。カラーはND-280になります。サーモアイウォールSiは、屋根用のサーモアイSiと同様、非常に遮熱性の高い外壁用塗料となります。
塗装は屋根と同様、下塗り、中塗り、上塗りの計3回塗装を行います。
まずは下塗り用のサーモアイウォールサーフを塗っていきます。今回のサイディングはレンガを模した立体感のあるサイデイングボードですので、表面の凹凸に適応できるよう毛足の長いローラーを使います。付帯部分の近くなど細部は刷毛を使用して丁寧に塗っていきます。
下塗り塗布完了後は、充分に乾燥をさせた後、サーモアイウォールSiで2回の仕上げ塗装を行います。下地と同様ローラーと刷毛を使い分けて丁寧に塗っていきます。各工程ごとにしっかりと塗膜を乾燥させ、塗膜の厚みを付けていきます。厚みを付けるために一回の塗装で濃度の高い塗料を調合して塗膜を作るのではなく、適量に調剤した塗料を適切な回数で重ね塗りすることが大切です。適切な塗膜の厚みを付けることにより、メーカーが期待する性能を発揮できるのです。
鼻隠しや破風、天戸や戸袋といった付帯部分も塗っていきます。塗料はファインパーフェクトトップを使用します。ローラーや刷毛を使用して隅々まで塗っていきます。
最後に複数のスタッフにより、最終点検を行います。塗り残しが無いか、斑が起きてないか、他の色のペンキが付着していないか確かめ補修し、工事完了となります。
最後はお客様にご確認いただき、工事竣工です。
小田原市城山のお客様、屋根・外壁の塗装工事の竣工です。
塗膜に厚みが出たため、光沢が増しているのが分かります。お客様もご希望された色できれいに生まれ変わったお住まいに大変ご満足されたご様子でした。屋根・外壁の事でお悩みがございましたら、まずは街の外壁塗装やさんにご連絡ください。
記事内に記載されている金額は2019年10月10日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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