浄化槽や集合プロパンなど多くの方が共有しているような施設はなかなかメンテナンスが行き届かない傾向があります。例えば修繕費用の徴収方法、誰がメインとなってメンテナンスを行うのか、代表者が任期満了で交代してしまった等様々です。もちろん全員でメンテナンス時期を決めるということがベストですが、その地域を離れる人、越してくる人の入れ替わりもあるのでそう考えると非常に億劫になってしまいますよね?隣人関係が疎遠になりつつある現代では殊更厄介です。
そんな中、富里市根木名の自治会様より今回のご相談を頂きました。きっかけはお住まいの近所で塗装工事を行っていた私たち街の外壁塗装やさんの施工の様子を見て、「信頼できそう」と感じていただきお声をかけていただきました。一般住宅とは設備も仕様も違う管理棟のメンテナンスですがもちろん工事可能です。劣化が気になり始めたという事ですので、しっかり状態を見て適切なメンテナンスをご提案させていただきました。
ビフォーアフター
工事基本情報
点検の様子
~外壁~
まずは管理棟外壁です。30年経過する中で地震や台風、大雨による劣化は常に付きまといますのでダメージは至る所に現れますのでやはりメンテナンスは欠かせません。外壁に現れやすい劣化のサインとしては
①色あせ・汚れ
②クラックの発生や目地の肉痩せ
③外壁材の浮きや剥がれ
が挙げられます。①は塗膜の劣化によって起こる第1のサインですので塗装を検討する必要があるのですが、意外と変化が見極められずメンテナンスを逃すことが多いのです。その理由が毎日見ている場所だからこそ変化に気づきにくいというものです。頻繁に見ているからこそ毎日積み上げられているダメージに気付かないのです。そのため、可能であれば数年ごとにしっかりチェックしながら見ていく必要があります。
最も簡単なチェック方法がチョーキングの確認です。外壁を手で触るだけなのですが、白い粉が付着するようであれば塗り替えのサインです。これは太陽光や雨水に晒されることで塗膜が粉状(チョーキング)化し、手に付着しているのです。既に塗膜としての役割は果たせずその後は雨水に流されてしまうだけですので、手に粉が付くようであれば塗装を検討しましょう。中にはチョーキングが発生しにくい外壁材も存在しますのでクラック(ひび割れ)が発生していないか、汚れがこびりついていないかを確認してみましょう。
塗膜の劣化以外に外壁材が劣化する原因は地震や台風など自然災害です。特に地震は倒壊までは起こさずともクラックを起こすことが多々あります。そのままにしてしまうと外壁材が剥離したり、大きなずれを起こしたりと補修では済まない状態を招いてしまう恐れがありますので注意が必要です。
赤く囲っている部分は外壁材の表面がはがれてしまった部分です。飛来物が当たりそこから剥がれてしまったのか、密着力が弱かったのか、はたまた内部に雨水が入り込んだことで剥離したのか、原因は様々ですが、外壁材の素地にあたる下地が露出してしまう状況は、建物全体の寿命を縮めてしまいますので補修を行うことが大切です。
外壁のコーナー部分ではクラック部分が膨れるように盛り上がってしまっていました。恐らくはクラックから雨水が入り込んだことで表面が吸水してしまったのでしょう。施工時にご紹介しますが、既に剥がれかけている部分はしっかり剥がし補修し直すことで綺麗に仕上がりますので、DIYでの応急処置や放置はせずにまずはご相談くださいね。
躯体はコンクリートですが、コンクリートにもクラックが入りそのラインで表面がはがれてしまっています。それこそ地震でクラックが発生してしまったことで起きた可能性が高いのですが、建築直後にも起こりうる現象です。
コンクリート・・・セメント+水+砂+砂利
モルタル・・・セメント+砂+水
モルタル外壁の方はご存じかと思いますが、モルタルは元々ひび割れが起きやすい成分で出来ています。コンクリートも同様で配分を誤る、施工時の湿気が多い、乾燥時間に差異が生じる…etc。様々な要因でクラックが起こってしまう為、強度は高いですが定期的な補修は必要です。
良くクラックが大きくなるほどに「補修しても無駄…」という諦めに入る方いらっしゃいますが、適切な補修を行う事で改善させることもできますのでお気軽にご相談くださいね!
外壁の劣化が出やすい部分は下端とサッシ等違う素材との取り合い部分です。下端は地面の揺れと吸水、サッシ廻りは素材の違いにより伸縮・膨張等素材の動きが違うためです。
内部は外的要因とは無縁だと思われがちですが、躯体は同じですのでやはりクラックが発生する可能性があります。木造住宅でも揺れでクロスが歪むことがありますので建物全般的に考え方は同じです。また屋内と屋外で温度差が生じれば結露によってカビが発生することもありますので注意が必要です。
~陸屋根~
続いては屋上です。陸屋根と呼ばれるフラットな屋根形状は、勾配のある屋根とは違い防水処理で雨漏りを防いでいます。歩行も容易ですのでチェックは簡単ですが劣化の度合いを判断するのは難しい為、雨漏りを起こしてから補修を行うケースも少なくありません。もちろん今回のように雨漏りが起きていない状態のうちにメンテナンスを行うことが最善です。
防水は大きく分けてアスファルト防水・シート防水・ウレタン防水・FRP防水の4種類です。このように大きな面積、且つSRC造・RC造などコンクリートを使用している建物はアスファルト防水で施工されていることが多く、続いて躯体の動きに追従できるシート防水が多い印象です。経年によってヒビ等はありますが大きな損害もなく簡単な下地処理で綺麗に仕上がると思います。
陸屋根の最大の弱点は勾配がほとんどないという点です。通常勾配のある屋根は雨水を受けても傾斜で流れていきますが、陸屋根は歩いても気づかないほどのわずかな傾斜(勾配)が排水溝に向かってついているだけです。初めは問題なく排水口に流れていくのですが、徐々にごみや草木が溜まると排水がうまくいかず、滞留し始めます。すると下地も吸水し苔や藻が発生、更に土も溜まり雑草が繁殖することもあります。特に木々が多いと早い段階でごみが溜まってしまいますので清掃をしない限り排水能力が悪くなる一方です。
排水口の近くに苔や藻があるということは勾配に問題はないものの、水が溜まってしまう状態だったということが分かります。この排水口も陸屋根の弱点です。面積に応じて排水口の数は決められていますが、溜まった水は全て排水口任せで流さなければいけません。経年により錆や劣化が生じた排水口は徐々に排水が出来なくなるばかりか、内部で漏水を起こす危険もありますので防水工事とセットで排水口の補修も行うことが大事です。
~キュービクル~
管理棟に併せ屋外に設置されているキュービクルも点検しました。キュービクルとは大きなビルや商業施設にもあるのですが、大量の電気が必要な施設はキュービクルが発電所から直接受電し、必要な場所に配電することで安定した電力を使用することができます。つまり内部には非常に大事な電気機器がたくさんあるのですが、キュービクルが錆び穴が開くと漏水し、内部にまで悪影響を及ぼすこともあります。
今回点検したキュービクルは全体的に経度な劣化がみられますが、塗装保護で問題ありません。錆びてしまった部分は塗膜がはがれないよう十分な下地処理を施していきたいと思います。
ご提案させていただいたフルメンテナンス
品番・品目 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
仮設足場工事 | 204,350 | ||||
仮設足場工事 | 211.0 | ㎡ | 850 | 179,350 | 楔式仮設足場 |
メッシュシート | 1 | 式 | 25,000 | ||
防水工事 | 1,667,790 | ||||
高圧洗浄 | 1 | 式 | 50,000 | ||
下地処理(樹脂モルタル) | 100.8 | ㎡ | 1,800 | 181,440 | クラック補修等 |
ウレタン塗膜防水 平場 | 100.8 | ㎡ | 11,000 | 1,108,800 | 通気緩衝工法 |
ウレタン塗膜防水 立上り・笠木 | 19.3 | ㎡ | 8,500 | 164,050 | 密着工法 |
改修用ドレン | 4 | カショ | 19,000 | 76,000 | |
脱気筒 | 3 | カショ | 12,500 | 37,500 | SUS製 |
廃材処分費 | 1 | 式 | 50,000 | ||
外壁塗装工事 | 550,400 | ||||
下地処理・養生 | 1 | 式 | 80,000 | クラック・爆裂補修 | |
下塗り | 112.0 | ㎡ | 450 | 50,400 | シーラー |
中~上塗り 2回塗り | 112.0 | ㎡ | 3,750 | 420,000 | シリコングレード以上 |
付帯部塗装 | 91,295 | ||||
軒天(2回塗り) | 21.7 | ㎡ | 3,750 | 81,375 | シリコングレード以上 |
雨樋(2回塗り) | 12.4 | m | 800 | 9,920 | ファインSi |
その他 | |||||
屋内下地処理・養生 | 1 | 式 | 20,000 | ||
室内壁(2回塗り) | 52.8 | ㎡ | 1,500 | 79,200 | エコフラット70 |
変電設備(キュービクル) | 1 | 式 | 110,000 | ||
下地処理・養生 | |||||
下塗り | 錆止め塗料 | ||||
中~上塗り 2回塗り | ファインSi | ||||
調査の結果ご提案させていただいたメンテナンスは
1.陸屋根の防水工事
2.外壁・付帯部・屋内塗装
3.キュービクル塗装
です。ウレタン防水工事は密着工法と絶縁工法と呼ばれる施工で分かれますが、下地の状態と築年数、今後のメンテナンスサイクルを考慮し絶縁工法を提案致しました。この際に排水口となるドレンの改修も行います。
外壁塗装ではクラックの補修はもちろんですが、今後クラックが発生しにくくなるよう柔軟性の高い塗料を使用していきます。
工事の必要性、施工内容をご説明させていただきご了承の上お申し込みを頂きましたので工事スケジュールを組み早速工事に取り掛かりました。
初回訪問時のアンケート
工事の様子
~陸屋根~ウレタン塗膜防水工事(通気緩衝工法)
工事にあたってまずは周辺住宅の方へ作業車の出入り、騒音や施工時の注意点等をご説明させていただく為近隣挨拶を行い、施工に取り掛かります。外壁への高所作業、水の飛散が考えられますので足場仮設工事とメッシュシートの取り付けを行いました。
防水工事、外壁塗装工事前は必ず下地を綺麗にするため高圧洗浄を行います。洗浄した部分を見ると一目瞭然ですが、経年によりごみや汚れが付着していることが良くわかります。家庭用の高圧洗浄機も販売されていますが、工事で使用している高圧洗浄機の水圧は人が怪我をするほどのもので比べ物になりません。洗うというよりは削るようにしっかり下地に付着している汚れを取り除き、十分に乾燥させた後防水施工に取り掛かります。
排水口は陸屋根の面積にあわせて口径が変わります。排水口がしっかり排水し、尚且つ内部で漏水を起こさないよう補修をしなければなりませんが、躯体を削り内部の補修を行うのはかえって別の場所にクラックを生じさせ雨漏りリスクを高める恐れがあります。そのため改修用ドレンという部材を差し込み排水の入り口から内部まで十分にカバーできるような施工を行っていきます。
陸屋根が十分に乾燥したらまずは樹脂モルタルで小さなくぼみやクラックを埋めていきます。施工する絶縁工法というのは下地に密着させない施工ではありますが、わずかな下地の窪みが部分的に水をためる(排水不良を起こす)原因にもなりますので、最低限の補修として行っておくべき補修内容です。
樹脂モルタルで平滑な下地を形成した後はシーラーで密着性を高めます。笠木や立上りは絶縁工法が出来ない部分ですので、メッシュシートを張り合わせ補強を行ってから防水処理を行います。
排水口部分もしっかりシーラーを塗ってから改修用ドレンの取り付けを行います。
改修用ドレンとは鉛のプレートと強化ホースが接合された部材ですが、既存ドレンの内部に差し込むことで内部のカバーを行いながら排水が出来るという画期的な部材です。躯体を傷めることなく排水部分の補修が出来る為多く使用されますが、注意点は口径が以前より小さい仕上がりになります。そのため現状で既に排水が間に合っていない場合は別の補修方法を検討しなければなりませんので、調査時にヒアリングと調査を徹底しています。
築20年以上の場合はチェック!
鉛は加工が簡単な為ハンマーで叩いて下地と隙間ができないよう加工していきます。更にシーリングで接合部もふさぎ完全に漏水をブロックします。今回排水が下に向いている為タテ型を使用しましたが、立上りから排水させるタイプのヨコ型もありますのでご安心ください。
今回は問題有りませんでしたが、勾配が十分とれていない場合や改修用ドレンを取り付けた時点でわずかでも段差が出来てしまうような下地は、勾配が十分にとれるよう不陸調整を行います。
シーリング施工後更にメッシュシートで補強し全面のシーラーを進めます。ここまでは密着工法と同じ手順です。密着工法はここからウレタン塗料で層を作り、トップコートを塗り完了ですが、下地が吸水するような状態だと今度塗膜が膨れを起こす可能性があります。築年数が経過し下地が傷んでいる場合、雨漏りを起こし既に吸水している場合がそれに該当しますので密着工法は不向きです。
そこで自着シート(通気緩衝シート)を貼り下地との完全密着を防ぐ絶縁工法(通気緩衝工法)の出番です。まず広面積に重ならないよう、しかし隙間ができないよう丁寧にシートを張っていきます。
立上り部分で止めジョイントテープで隙間をふさいでいきます。シート防水でも絶縁工法があるのですが施工方法は全く異なり、機械的固定工法と呼ばれています。シート自体が防水層となるシート防水は固定ディスクと呼ばれる部材を下地に取り付け、等間隔に設置したディスクとシートを固定することで完全密着を防ぎます。ディスクをシート防水上に設置するか、下に固定しておくかでも変わりますが、ウレタン防水、シート防水のどちらも密着工法よりも絶縁工法の方が下地の影響を受けにくく耐用年数が長くなります。
湿気は逃がすが水は通さない脱気筒
シートには無数の穴が開いていますので完全に密着を防いでいるわけではなく、部分的な密着を行います。そうすることで防水層と下地の間にはシートで作ったわずかな空間ができ、下地が吸水していたとしても水蒸気をわずかな空間で逃がすことができます。その溜まった水蒸気を逃がすのが脱気筒・脱気盤です。
面積や用途に合わせ脱気装置を取り付け水蒸気を逃がすことで、防水層自体には影響がなく膨れや剥がれを防ぎます。また水蒸気を逃がす脱気装置ですが、雨水は浸入させない為雨漏りの心配もありません。ちなみに勾配屋根で同じ役割を果たすのが換気棟です。
脱気筒取り付け後の状態です。滅多に歩行しない陸屋根であれば問題ありませんが、洗濯物干し等を行うバルコニーやベランダには歩行の邪魔にならない脱気盤を取り付けます。
ここまで準備を整えていよいよウレタン塗膜防水工事を行います。防水工事の基本は立上り→平場ですので、笠木や立上りにメッシュシートが剥がれないよう塗布していきます。ウレタン防水工事は厚みがまばらになると勾配不良で水が流れなくなったり部分的に水溜まりが出来てしまいますので、1層目から均一に仕上がるよう丁寧に施工します。
ウレタン防水1層目
平場はローラーで塗料を流すように広げていきます。外壁塗装等で使用するような塗料よりも厚みのある塗膜ができますし、この時点で既に空の様子を反映させるほどの輝き・艶がありますが1層ではまだ不完全です。十分に乾燥させてから2層目のウレタン防水を行います。
ウレタン防水2層目
2層目も1層目同様、笠木・立上りから塗布し平場を流していきます。同じ色ですので1層目よりも均一に塗布する難易度が高くなりますが丁寧に塗っていきます。粘性が高い塗料ですのでさらさらというよりはキュッキュッといった仕上がりです。
2層目塗布完了後の様子です。施工前の状況が確認できない程綺麗な艶が青空を反射させていて綺麗ですね。しかしこれで終わりではありません。ウレタン塗膜防水は高耐久ではありますが、太陽光でも歩行でも傷んでしまいます。そこで最後にトップコートと呼ばれる塗料でコーティングをしていきます。
トップコート
色はお客様のお好みで選べますが、艶を抑えた塗料で表面をコーティングしていきます。トップコートを塗ることでウレタン防水層を太陽光等から保護し劣化を食い止めます。トップコートは硬膜ですので劣化すると割れるようなひび割れが起こり始めますが、ウレタンの防水層が劣化しない限り雨漏りを起こす心配はありません。5年程度でひび割れは発生しますので完全に割れを起こしてしまう前に再塗装で補修してあげましょう。
排水口は改修用ドレンを差し込んだことにより一回り口径が小さくなっています。以前よりもごみが詰まりやすくなっている状態ですのでカバーを取り付け、つまりを防ぐ他定期的な清掃で水の滞留が起きないようメンテナンスしていきましょう。
ウレタン塗膜防水工事完了
ウレタン防水工事が完了しました。密着工法ではなく通気緩衝工法を行っておりますので下地の影響を受けない防水層です。今後はトップコートに割れがないか、排水につまりが起きていないかを定期的にチェックするだけで、雨漏りを起こさない陸屋根を維持することができます。
~外壁~塗装メンテナンス
続いては外壁塗装です。まずは防水工事と同じように高圧洗浄で付着している汚れを落としていきます。防水工事と塗装工事は施工内容が似ているということから同じ施工業者かと思われがちですが、使用する塗料も下地の補修方法にも違いがある事から資格も全く違います。防水工事もできるという塗装業者も多くいらっしゃるようですが、必ず知識が伴っているのか、資格等を有しているのかを確認しておきましょう。
外壁材で剥がれを起こしている、既に浮いていて剥がれそうな部分はしっかり剥がしておきます。
クラック徹底補修
クラック補修にはエポキシ樹脂の湿気があってもしっかり硬化するスムースエポを使用します。高い弾性性能で本来UカットやVカットが必要なクラックにもしっかり入り込み、クラックを埋め今後の拡大もしっかり防ぎます。ガンを押さえ撫でるようにクラックを埋めていくことで、周りも汚さず綺麗な仕上がりの下地が完成です。
クラックが気になるサッシ周りや軒天も綺麗に仕上げ塗装前の下地処理は完了です。大きく爆裂を起こしている場所はクラック補修ではなくモルタルで凹凸が目立たないよう処理を施します。
屋内も補修材を隙間に埋めるパテ埋め作業を行い十分乾燥させます。特に湿気が多い時期だとパテが十分に乾燥するまでに時間がかかるため、早い段階で作業を行っておくことが重要になります。
高弾性塗料エラストコート
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの計3回塗装です。まずはワイドシーラーで密着性を高めていきます。仕上げ塗料はブライトンのエラストコート(B-951)です。
シリコン塗料やフッ素塗料が人気を集めている中、エラストコートはアクリル塗料です。アクリルと聞くと耐用年数が短い安価な塗料と思われがちですが、不純物が入っていない純アクリル塗料は非常に耐久性・弾性が高く高品質な塗料で、エラストコートが純アクリルにあたります。どんな下地にも塗る事が出来ますが、その仕上がりは下地の特徴を損なわず塗った感を出さない落ち着いた仕上がりです。
骨材も入っていない為下地の状態も変えることがない純粋な塗装が可能です。にも拘わらず、モルタル等のクラックはしっかり埋め膨れや剥がれを起こすことなく、クラックを発生しにくい外壁にしますので新築時の状態に戻すことが出来るのです。
外壁塗装工事完了
今回使用したのはさわやかなホワイト系のB-951です、濃色は苦手なエラストコートですが、調色でなるべく濃い色を作ることもできます(見本帳にて末尾4程度の色)。クラック補修の痕跡すら感じさせない劣化知らずの外壁が完成しました。エラストコートは水洗いが可能な塗膜を形成しますので、少し汚れが付着し気になるときは柔らかいブラシで優しくこすりながら外壁を洗って綺麗な状態を維持しましょう。
ちなみにエラストコートは下塗り不要の塗料ですが、下地の劣化具合・補修箇所との密着性向上のため下塗りを行いました。
室内はエコフラット70です。パテ埋めを行った壁にしっかり塗り重ねていきます。室内塗装では臭いや有機物の発生が作業後も気になるところです。しかしエコフラットは揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含まず、臭気もほとんどありません。施工時・施工後も環境・健康に配慮した室内塗装専用塗料といえます。
室内塗装工事が完了した様子です。屋内は外壁と較べれば周囲の環境を受けにくく汚れにくい場所です。しかし服が擦れたり、屋外との温度差によって結露が発生しカビが発生することもあります。塗装で塗膜を形成することで汚れもつきにくくなりますし、今まで目立っていた汚れもしっかり隠すこともできます。普段見ている場所はわずかな変化に気づきにくいかと思いますが、しっかり状態確認をし定期的な塗り替えやクロス張り替えを検討していきましょう。
~キュービクル~塗装
キュービクル塗装工事完了
工事を終えて
記事内に記載されている金額は2021年01月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
外壁塗装、屋根塗装、外壁・屋根塗装、ベランダ防水の料金プランはそれぞれのリンクからご確認いただけます。