世田谷区砧にお住まいのお客様より、鉄骨階段が汚れてきたので塗装を考えているとご相談をいただき、現場を拝見しに行ったことが今回の工事のキッカケでした。外の鉄骨階段と伺っていましたが、実物はオシャレな螺旋階段でした。
八王子で階段が崩落して女性が転落死したニュースを受けて、最近は鉄骨階段のメンテナンス工事のご依頼を多く受けていました。今回の階段塗装工事もその中の1つですが、ご要望としてはメンテナンスの意味合いもあるが、目立つ部分に設置されている階段で汚れが特に目立ってしまうので綺麗にしたいというお気持ちが強いということでした。
鉄骨階段は塗装で錆を防いでいますが、長年ノーメンテナンスで放置していると塗膜が劣化して錆が発生してきてしまいます。昭和のころに扱われていた錆止めならば完全に錆を止めることもできたと聞きますが、当時使われていた素材は人体に悪影響があることが分かったということもあり、近年の錆止めでは強い素材を使うことができなくなっています。そのため、錆止めと言っても錆を抑制するだけで完全に止めることはできないというのが現状です。一度錆びてしまうと以降は錆と鼬ごっこで戦っていくことになってしまうので、錆が発生する前に早め早めに塗装メンテナンスをすることが理想的です。
高圧洗浄で周辺のコンクリートなども綺麗にして塗装工事を行ったことで、見違えるようにきれいな階段に生まれ変わりました。綺麗になった階段を見ると元気が出ると嬉しいお言葉をお客様から頂くことができました。
使用材料
ファインシリコンフレッシュ 19-85A
世田谷区砧にお住まいのF様より、ご自宅に設置された階段のメンテナンスを考えているので、見積と調査をお願いしたいとお問合せをいただいたことが今回の工事のキッカケでした。現場にお伺いすると白くておしゃれな鉄骨階段が玄関横にありました。昔は2階から直接外に出て上り下りでよく使っていたとのことでしたが、現在ではほとんど使わなくなってしまったとのことでした。10年程前に1度塗装工事をしてそのまま手つかずになっていたので、錆や苔の発生が目立ってきて気になっていた矢先、八王子での鉄骨階段崩落による死亡事故を受けて、そろそろメンテナンスをした方がよいかとご決断されたそうです。
八王子の鉄骨階段の事故の原因は鉄骨階段と踊り場の接続が設計を無視して木部との接続にされていた施工不良が原因であったため、普通の鉄骨階段に当てはまる内容の事故ではございません。とはいえ、錆びた階段を放置していれば強度の低下にもつながってくることは間違いないので、錆びないうちにこまめにメンテナンスをしてあげることが大事になってきます。
2階の踊り場部分の錆と苔汚れが特に目立つ状態でした。錆びても錆止めを塗れば錆は止まると考えられているお客様も多いのですが、現在市場に出回っている錆止めは厳密にいうと錆を止めることはできません。というのも、昭和の時代であれば鉛を使った強力な錆止め塗料が使われていたのですが、健康面の問題などもあり現在では生産されていません。現行品の場合、環境や健康へ配慮した厳しい基準が設けられているため、錆止めと言っても錆を抑制する機能となっており、錆を完全に止めることはできす進行を遅らせるというのが目的になっています。そのため、錆が発生する前のメンテナンスが大事になっています。
鉄骨階段の塗装だけであればケレン掛けからの開始となりますが、今回のF様のご要望は踏板や踊り場部分、階段近くの門も綺麗にしたいというご要望であったため、初めに高圧洗浄を行ってからの工事をご提案いたしました。踏板に関しては上から踏板用の滑り止め塗装なども可能ですが、現在使っていない階段にそこまで費用をかけることは考えていないとのことでした。高圧洗浄でどこまで綺麗になるかは実際に高圧洗浄をしてみないと何とも言えないところですが、今よりも綺麗になるのであればということで高圧洗浄という対応になりました。
高圧洗浄の様子です。10年かけてしっかりと生えていた苔と汚れではありましたが、高水圧の力でどんどん綺麗に落ちていきました。見ていてとても気持ちの良い光景でした。高圧洗浄の注意点としては、塗装が施された外壁などに実施すると、施工後は綺麗になったと感じるのですが、直ぐにまた汚れてしまうというリスクがあります。というのも、塗装面については塗膜が汚れをつきにくくしているのですが、高圧洗浄によって塗膜が削られてしまい汚れが付きやすい状態になってしまうからです。今回の様にコンクリート打ちっぱなしなどの部分についてはその限りではないので高圧洗浄も有効ですが、くれぐれも通常の外壁を高圧洗浄のみで洗浄することは避けていただければと思います。
高圧洗浄後の状態です。これだけでも非常にきれいになったと感じていただけるかと思います。高圧洗浄後は表面が水で濡れてしまっています。濡れた面に塗装をすると仕上がりにムラが出来たり、塗装後の膨れ・剥がれに繋がるため、必ず乾燥期間が必要となります。この日は高圧洗浄のみで終了とし、翌日まで乾燥させました。
乾燥も終了して、いよいよ塗装工事を始めていきます。鉄部塗装の場合、まずはケレン掛けという作業から始めます。これは、既に錆などが発生している箇所で塗膜が剥がれやすくなっている部分を剥がしたり、表面全体に小傷を付ける作業です。剥がれやすくなっている部分をそのまま上から塗装した場合、新しく塗った塗装ごとバリバリに剥がれてしまい、せっかく塗装したのに見た目が直ぐに悪くなってしまったということが起きてしまいます。塗装前のうちからシッカリと脆い部分を処理することで、より長く綺麗な塗膜を維持できるのです。
また、鉄部はつるつるとした表面となっているため、塗料が上手く食いつかずに
ツルンと剥がれてしまうことも珍しくありません。そのため、塗装前にあえて小傷を付けることで新しく塗る塗料の食いつきを良くして塗装が剥がれないようにするケレン作業をしっかり行うことが大事になってきます。
ケレン作業が終わったら下塗りに入ります。鉄部塗装での下塗りは基本的に錆止めを塗っていきます。今回は上塗りに日本ペイントのファインシリコンフレッシュという塗料を使うため、ファインシリコンフレッシュに適した下塗り用塗料であるハイポンファインプライマーⅡという錆止め塗料を使いました。上塗りに使う塗料に応じて下塗り材も合う合わないが存在するので、しっかりと選定したうえでの決定となっています。下塗り材は上塗り材を塗るときの塗り漏れを防ぐために真っ白などのわかりやすい色になっています。
下塗りが乾燥したら中塗り・上塗りと上塗り用の塗料の2回塗りで仕上げていきます。中塗りと上塗りの間にもやはり乾燥時間が必要となるため、規模が小さい塗装でも、乾燥時間のために2~3日にわたって作業をすることになります。適正な乾燥時間は塗料によって異なるので一概には言えませんが、1日で仕上げることは基本的にできないというのが塗装作業です。範囲が小さいから全ての工程を1日で終わらせると言われた場合は、乾燥の時間などについて言及すると良いでしょう。
今回は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り仕上げですが、これもメーカーさんの方で推奨されている回数がございます。基本的には3回塗りが多いですが、極端に少ない回数の塗りや逆に多すぎる塗装はかえって持ちを悪くする原因にもなりかねないので、適正な施工回数を守っているかどうかも工事を見るうえでのチェックポイントです。
今回使った塗料は日本ペイントさんのファインシリコンフレッシュの「19-85A」という色の塗料です。白い鉄骨階段でしたが、真っ白というよりは少しベージュに近い白色をしていたので、同じような色ということで今回の色を選定しました。できれば長持ちする塗料で塗装したいというご要望もあったため、耐用年数が11~15年の長持ちで、対候性に定評のある塗料ということでファインシリコンフレッシュを選んでいます。
全ての工程が終了し、外階段の塗装工事が完工となりました。錆や苔が目立っていた姿から、ピカピカの新築のような仕上がりになり、F様にも大変喜んでいただけました。玄関横という目立つ場所にあったので気になっていたが、今回綺麗になったことで見るたびに元気が湧いてくるという嬉しいお言葉をいただき、良い工事ができたと私も嬉しくなりました。
私たち街の外壁塗装やさんでは、感染拡大が続いている
新型コロナウィルスへの感染対策としてマスクの着用・手指の消毒を徹底して実施しています。お問い合わせの際はご安心いただけますと幸いです。
ファインシリコンフレッシュは対候性に優れたシリコン塗料です
今回の塗装で使ったファインシリコンフレッシュは日本ペイントから発売されているシリコン系の塗料です。フッ素ほどではないですが、そのほかのシリコン系塗料と比べてもワンランク上の高い耐用年数を誇る塗料です。特殊セラミック成分による親水化技術が、優れた低汚染性を発揮するため、外にある階段など汚れやすい塗装対象を塗装する際に、より長期的に美しさを持続させることができます。また、最先端のバイオ技術により
藻やカビの発生を制御する効果もあるため、緑色に汚れがついてくお馴染みの現象にも抑制効果を発揮します。
塗料は塗料ごとに塗装対象として適した素材がありますが、ファインシリコンフレッシュは今回のような鉄部だけでなく、モルタルやコンクリートといったセメント系の対象から、木部なども塗装することができる万能な塗料です。その分一般的なシリコン塗料に比べれば価格は数千円高いものになりますが、数千円で美しさがより長持ちするようになるのであれば、選択肢の一つとして考えていただいてもよい塗料かと存じます。
お客様のご要望に沿った最適な塗料をご提案させていただきます
私たち街の外壁塗装やさんでは、お客様のご希望に沿う塗装工事ができるように
塗料も最適なものをご提案させていただきます。先述したように、塗装する対象物に応じて合う塗料・合わない塗料というものが存在するため、一概に高い塗料で塗れば安心というわけでもないのが塗装工事の奥深い点です。このようにしたい、こんな塗料はないかなど、気になることがあればぜひお気軽にお問合せいただけますと幸いです。
記事内に記載されている金額は2021年11月18日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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