長年転勤族だった施主様が「いよいよ地元で暮らせそう」ということで、ご相談いただきました。
築23年の住宅で、今まで一度も手を入れていないとのことでしたので、詳しく点検させていただきました。
全体的に傷み具合が激しく、
ベランダの笠木部分からは外壁内部への雨漏り、飾り格子の下は爆裂が起きていました。
長持ちする施工法で・・・というご希望がありましたので、いくつかご提案させていただきました。
施工内容
外壁塗装 工事全般 足場工事 現場調査・点検 防水工事 屋根カバー工事 ベランダ外壁カバー 付帯部塗装
使用材料
【外壁】エポパワーシーラー,リファインSi-IR(バーチグレー)【付帯部】マルチエースⅡ-JY(バーチグレー),マックスシールドSi-JY(ウィザードコッパー)【屋根】SGL鋼板(ブラックパール色)
築20年以上一度もメンテナンスをしていないという住宅の外装工事です。
外壁は窯業系サイディングで屋根はスレート屋根。どちらも劣化症状が多く出ていました。
外壁は塗装して、ベランダと屋根はカバー工法工事を行うことになりました。
では、現場調査・点検の様子からご紹介していきます。
外壁は遠目にも色あせたようすが分かりました。
窯業系サイディングは外壁材そのものには防水機能がないので表面塗装がその機能を担っているのですが、塗膜が劣化してくるとサイディング自体が吸水し、カビや苔類が付着したり反りや浮きが出てきてしまいます。
軒天や破風板も色褪せて黒ずんでいるのが分かりますね。
パナホーム住宅の特徴でもあるベランダの飾り格子ですが、黒ずみがひときわ目立つ部分がありました。
カビや苔が付着し、爆裂しています。
防水機能が落ちて、もろくなったサイディングが吸水して凍結と融解を繰り返すと、こうした現象が起こります。
さらにベランダの笠木部分ですが、プラスチックでできていて、紫外線による劣化で破損していました。
さらに、ここから外壁内部への雨漏りが発生していました。
笠木は金属製のものに交換し、ベランダの外壁も金属サイディングでカバー工法をすることになりました。
全面にコケがびっしり付着し、屋根材が浮いているところも確認できました。
スレート屋根も塗膜が劣化することにより、屋根材自体が吸水と乾燥を繰り返して反ってきてしまうことがあります。
とりあえず、塗装によるメンテナンスを提案する業者さんもいますが、状態によっては弊社ではあまりお勧めしていません。
今後10年を目安にまた再塗装を考えなければいけない、もしくは、いよいよ10年後にはカバーか葺き替えを考えなければいけない・・・
という事を踏まえ、
施主様のライフプランに即してご提案しています。
また、
同じスレート屋根でも塗装できない屋根もありますので、是非専門の業者さんに点検してもらうことをお勧めします!
スレート屋根の寿命は、きちんとメンテナンスをしていれば20~25年と言われています。
今回は20年以上手入れをしていないという事でしたし、今後
長持ちする施工法をご希望という事でしたので、カバー工法をご提案しました。
工事はまず足場を組み立てるところから始まります。
今回は擁壁の下から組み上げていくので、まるで要塞のような足場になります。
屋根は一般的に6寸以上の傾斜がある屋根を急勾配とし、ここで作業する場合は
屋根足場が必要となります。
メッシュシートを取り付けて足場が完成しました。
この後、塗装職人が入ります。
屋根はカバー工事をしますが、コケが大量に付着していたので外壁同様高圧洗浄を行いました。
雨樋も一緒に洗浄しています。
そして外壁とベランダも洗浄します。
ベランダはトップコートの塗替えを行います。
古い塗膜や蓄積された汚れが残っていると、塗装をしても施工不良を起こす場合がありますので、念入りにきれいに汚れを落とします。
屋根カバー工法は、既存の屋根を下地にします。
そのため、まず棟や雪止めなどを撤去してフラットな状態にします。
その後、防水シートを敷き詰めます。
この防水シートにもグレードがあるのですが、一度屋根を葺いてしまうとそうそう変えられるものではないので、良いものを使うことをお勧めします。
今回もやはり通常のアスファルトルーフィングではなく「改質アスファルトルーフィング」という高性能なものを使用しています。
軒先やケラバなど、屋根の先端部には板金役物を設置します。
屋根材を屋根の上に上げる荷揚げ作業を行い、下から順にSGL鋼板を葺いていきます。
T字型の雪止め金具も取付けました。
最後に、貫板を取り付けて棟板金を施工し、煙突や下屋根の取り合い部分には木下地を取り付けて雨押え板金を施工します。
こうした場所からの雨漏りのトラブルが非常に多いので、仕上げは特に丁寧に行います。
因みに、パナホームの特徴でもあり、換気棟の役割を果たしている煙突部もSGL鋼板でカバーしています。
下屋根もきれいに仕上がりました。
そして施主様が長年悩まされていたという、雨樋への落ち葉詰り。
「落葉除けネット」というものがあるので、そちらを取り付けて対策を講じてみました。
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3工程で仕上げます。
汚れやはみだしを気にすることなく作業を進めるために、専用のビニールであらかじめ塗装しないところを覆う「養生」という作業をします。
窓だけでなく、換気フードやエアコンの室外機なども覆います!
まず下塗りに使用した塗料は、アステックペイント社の「
エポパーワーシーラー」です。
配合されている樹脂サイズが非常に小さいため下地の奥まで浸透し、さらに樹脂と下地、樹脂同士つまりこの後に塗装する上塗り材との付着力を高める役割があります。
中塗りと上塗りは同じ塗料を使います。
下塗りと同じくアステックペイント社の超低汚染シリーズ「
リファインSi-IR」という遮熱シリコン系の塗料を使用しました。
色は「バーチグレー」といって、和名は「煤(すす)色」です。少し温かみのあるグレーです。
下塗りと同様、ハケとローラーを使って細かい所と広い面を塗り分けています。
この超低汚染シリーズは、シリコン系といえども無機成分を豊富に配合しており、その名の通り耐候性に優れた塗膜を形成します。
そこにさらに、「アステックプラスSW」という防カビ防藻剤を添加しています。
湿気の多い立地でカビや藻に悩まされているというお宅にはお勧めです!
軒天は日当たりが悪くて湿気が多く、カビが付着しやすい場所です。
ここには「マルチエースⅡーJY」というアクリル系の塗料を使用しました。
やはり防カビ・防藻性があり、屋内にも使える優れた塗料です。
外壁と同じ「バーチグレー」という色で塗装しました。
雨樋や破風板には「
マックスシールド1500Si-JY」という塗料を使用しました。
高耐候性を誇り、やはり防カビ・防藻性も兼ね備えた塗料です。
この塗料を使うところは「ウィザードコッパー」という濃い目のグレーを採用しました。
良いアクセントになると思います。
ベランダはトップコートの塗替えを行いました。
外壁や屋根の塗装と同じく、洗浄して下地調整してからプライマーを塗布し、トップコートを塗り重ねて仕上げます。
トップコートはベランダの防水層の保護のために塗装されているものです。
定期的な塗り替えが必要で、防水層にダメージが及ぶ前にメンテナンスできるとベストです!
最後に、ベランダ外壁のカバー工事を行います。
まず床面に養生をして、笠木上の手すりを取り外します。
ベランダの腰壁の下端に、土台水切り役物を設置します。
既存の外壁サイディングの上に、新たに透湿防水シートを張って防水層を設けます。
その後、金属サイディングを張るためのスターター役物を取り付けます。
そしていよいよ金属サイディングを張っていきます。
今回は横張で、下端から材料をかみ合わせてビスで固定しながら張っていきます。
ジョイント部や出隅などは、それぞれ役物を取り付けて納めています。
使用した金属サイディングは、ニチハ株式会社の「センターサイディングモノカラーシリーズFB型影光」のライトグレーです。
金属サイディングを張り終わったら、最初に取り外しておいた笠木上の手すりを取り付け、入隅部へコーキング処理をします。
爆裂を起こし、傷んでいたベランダが内も外もきれいによみがえりました。
金属サイディングなので、今後のメンテナンスの手間も軽減されると思います。
ここから毎年夏に開催される花火大会が見渡せるそうなので、ベランダがきれいになってご満足いただくことができました!
大きなイメージチェンジはしていませんが、上品な美しさを取り戻したような外観になりました。
施工前にベランダにあった飾り格子は一見おしゃれなのですが、年月が経つと雨だれのあとがついてしまったり、雨漏りの原因にもなりやすい場所となります。
今回は金属サイディングでカバーしたので、そうした雨だれの黒ずみや爆裂の心配もなくなりました。
外壁塗装に使用した塗料も低汚染シリーズの高性能な塗料を使用しましたので、この美観が長期間にわたって維持できると思います。
下から見上げるだけでは判りませんが、屋根も別の家が建てられたかのように美しく生まれ変わりました!
こちらもSGL鋼板で仕上げているので、今後しばらくはメンテナンスや雨漏りの心配をすることなく過ごせると思います。
アフターメンテナンスでまたお伺いしますので、お家のようすを見せて頂くのが私どもも楽しみです!
今回は外壁だけでなく、屋根もベランダも全て手を入れましたが、もちろん、外壁だけ、屋根だけ、ベランダだけ、または屋根の煙突だけでも、ご相談いただければ対応したします!
住宅のことで何か気になるところがございましたら、遠慮なくご連絡いただきたいと思います!
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