
お客様は築15年を過ぎた頃から外壁塗装の必要性を感じておられたものの、コロナ禍の影響でなかなか工事のタイミングが取れず、そのまま年月が経ってしまったそうです。築21年となった頃、ベランダの腰壁にひび割れが見え始め、ほかの部分の汚れや傷みも気になるようになり、和風住宅らしい木の意匠をできるだけ活かしながら手入れしたいとのご希望で、私たちへご相談いただきました。
和風住宅全体の意匠を保ちながら塗装計画が必要な状態でした

まずは建物全体を確認すると、立派な和風住宅で、瓦屋根と木部の組み合わせがとても印象的でした。
一方で、築年数相応に外装全体の保護力は落ち始めており、これから先も長く住み続けるためには計画的な塗装メンテナンスが必要な時期に入っていました。
特にこのようなお住まいは、単純に色を塗り替えるのではなく、
木の風合いを損なわずに耐久性を確保することが大切です。
私たちは全体の納まりや素材の違いを確認しながら、部位ごとに最適な施工方法を考えていきました。

外壁の近接調査では、表面に大きな剥がれはないものの、長年の紫外線や風雨の影響で塗膜の機能低下が進んでいました。
手をかざして確認した部分はざらつきがあり、表面保護の力が弱くなっているサインです。
こうした状態を放置すると、外壁が水分を吸いやすくなり、汚れが定着しやすくなるだけでなく、ひび割れの発生にもつながります。
見た目には大きな傷みがなくても、
塗り替え時期の見極めとしてはちょうど良いタイミングだったといえます。

こちらの面では、設備まわりを中心に縦方向の雨筋汚れが確認できました。
水が流れた跡に沿って汚れが集まり、外壁の色むらとしてはっきり見える状態です。
こうした汚れは美観を損ねるだけでなく、塗膜の防汚性が低下している目安にもなります。
特に配管や器具のまわりは水が滞留しやすく、汚れが残ることで湿気を抱え込みやすくなります。
塗装前には高圧洗浄でしっかりと汚れを落とし、付帯部との取り合いも丁寧に処理する必要がありました。

お客様が特に気にされていたベランダ腰壁では、縦方向にはっきりとしたひび割れが確認できました。
現状では大きく口が開いた状態ではありませんでしたが、外壁の角や取り合い部分に出たクラックは、雨水の浸入口になりやすい場所です。
こうしたひび割れをそのままにすると、内部まで水分が入り込み、下地の劣化や塗膜の膨れにつながる恐れがあります。
ひび割れは見た目以上に防水性へ影響する症状ですので、塗装前に適切な下地補修を行う計画としました。
配管まわりには隙間と補修跡があり防水上の不安がありました

外壁から配管が貫通している部分では、周囲の仕上げ材に欠けや隙間があり、テープによる応急的な処置も見受けられました。
こうした開口部まわりは、建物の中でも特に雨水の侵入リスクが高い箇所です。
小さな隙間でも、繰り返し雨が当たることで内部に湿気がたまり、下地材の傷みにつながることがあります。
今回は塗装だけでなく、こうした細かな取り合いも確認し、必要な補修を先に行ったうえで仕上げる方針としました。
見逃しやすい部分こそ丁寧な点検が大切です。

こちらは細い配線のような部材が外壁を貫通している部分ですが、周囲に隙間が生じていました。
面積は小さくても、このような穴まわりは風を伴う雨の際に水が入り込みやすく、意外と注意が必要です。
また、外壁の表面だけ塗り替えても、こうした開口部の処理が不十分だと防水性の改善にはつながりません。
塗装工事では色を整えることばかり注目されがちですが、私たちは
下地の納まりと防水処理を重視しており、建物を長持ちさせるための基本として丁寧に対応していきます。
漆喰部分には黒ずみ汚れと細かなひび割れが出ていました

和風住宅の表情をつくる漆喰部分では、広い範囲に黒ずみ汚れが付着し、表面には細かなひび割れも確認できました。
白い仕上げ材はどうしても汚れが目立ちやすく、塗膜の保護が弱くなると雨筋やカビ、藻の影響も受けやすくなります。
さらに、細かなクラックが進行すると美観だけでなく、防水性の低下にもつながります。
今回は既存意匠を損なわないよう、
漆喰部には専用の漆喰塗料で保護と美観回復を図るご提案を行いました。
木部は風合いを残しながら部位ごとの塗り分けが必要でした

玄関まわりの木部は、このお住まいの魅力を支える大切なデザインアクセントです。
ただし、日差しや雨が当たりやすい部位では色あせや乾燥が進み、保護機能が落ちていました。
木部はすべて同じ仕様で塗るのではなく、露出条件によって施工方法を変えることが重要です。
風雨に直接さらされる破風などはしっかりと塗り重ねて耐久性を高める必要がある一方、軒天のように比較的傷みの進行が穏やかな場所では、見た目と風合いのバランスを考えた仕上げが適しています。

施工に入る前には、足場の設置後に窓や床まわりをしっかり養生し、塗料の飛散を防ぎながら作業しやすい環境を整えました。
和風住宅は細かな部材や取り合いが多いため、養生の精度が仕上がりに大きく影響します。
また、ひび割れや貫通部の隙間といった調査時に確認した不具合には、先に補修処理を施してから塗装工程へ進みました。
きれいな仕上がりは下準備で決まるため、表面だけを塗り替えるのではなく、建物の状態に合わせて土台づくりを丁寧に進めています。
木部は風合いを活かすため部位に応じた塗装仕様を採用しました

玄関まわりの木部は、お住まいの印象を左右する大切な部分です。
そこで私たちは、木目や落ち着いた和の雰囲気を損なわないよう意識しながら施工を進めました。
特に雨や紫外線を受けやすい破風などの箇所には3回塗りを行い、塗膜の厚みを確保して耐久性を高めています。
一方で、軒天のように比較的傷みが緩やかな場所は1回塗りとし、過度に塗膜感を出さず自然な表情を残しました。
素材ごとではなく露出環境ごとに塗り分けることで、意匠性と保護性能の両立を目指しました。
漆喰部分は洗浄後に専用塗料で清潔感を取り戻しました

汚れや細かなひび割れが見られた漆喰部分は、まず表面の付着物を丁寧に落とし、下地の状態を確認しながら施工を進めました。
漆喰のような部位は、一般的な外壁と同じ感覚で塗るのではなく、素材の風合いや通気性にも配慮する必要があります。
今回は漆喰塗料を使用し、白さを取り戻しながら保護機能の向上を図りました。
黒ずみが目立っていた面が明るく整うことで、建物全体の印象もぐっと引き締まります。
見た目の回復だけでなく、今後の劣化進行を穏やかにするための大切な工程です。
付帯部まで丁寧に仕上げて和風住宅らしい統一感を整えました

仕上げの工程では、木部だけでなく雨樋や周辺の付帯部との色合い、艶感のバランスも確認しながら塗装を行いました。
和風住宅は一つひとつの部材が見えるつくりのため、どこか一部だけが不自然に目立ってしまうと全体の調和が崩れてしまいます。
そのため、私たちは各部位の仕上がりを細かく見ながら、自然で落ち着いた印象になるよう整えました。
耐久性を高める施工と、美観を大切にした納まりの両方を意識することで、長く安心して住み続けられる外装へと仕上げています。
今回の島田市での外壁塗装では、ベランダ腰壁のひび割れ、外壁の雨筋汚れ、配管まわりの隙間、そして漆喰部の黒ずみや細かな亀裂など、築21年を迎えたお住まいならではの劣化症状を丁寧に確認し、それぞれに合った方法で対応しました。
特に和風住宅では、ただ新しく見せるだけでなく、木部の風合いを活かしながら住まいを守ることがとても重要です。
私たちは部位ごとの傷み方や素材の特徴を見極め、破風は3回塗り、軒天は1回塗り、漆喰部は専用塗料で仕上げるなど、過不足のないご提案を大切にしています。
街の外壁塗装やさんでは、外壁や木部、漆喰の状態を細かく確認する無料調査を行っております。
ひび割れや汚れが少し気になり始めた段階でも、早めに状態を知っておくことで無駄のないメンテナンスにつながります。
大切なお住まいを長持ちさせたい方は、どうぞお気軽にご相談ください!
記事内に記載されている金額は2026年10月10日時点での費用となります。
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