外壁目地に施されたシーリングの剥離が全体的に発生していました。シーリングは、目地を埋めるだけでなく、建物の収縮でズレが生じても、弾力性のあるシーリングが吸収し微調整する働きを持っています。
シーリングが劣化する要因として、日光、気温の変化、雨や風などの影響があります。
シーリングの耐用年数の目安は大体、新築から7－10年ですが、特に多い症状はヒビ割れです。
＜シーリングの劣化症状＞
・ヒビ割れ：シーリングにヒビが入る
・剥離(はくり)：外壁とシーリング材との間に隙間ができる
・破断(はだん)：シーリング材の真ん中が切れる
・欠落(けつらく)：シーリング材がとれた状態
シーリングの状態を確認すると、ヒビ割れはほとんど見受けられず、外壁とシーリング材との間に隙間ができる剥離（界面剥離）でした。
今回の剥離（界面剥離）の原因は、プライマーの塗布が不十分だったと思われます。
プライマーは、シーリング材をサイディングに密着させる効果がある接着剤のようなものです。
ほかにも、目地の幅や深さが不足していたり、二面接着のところ、三面接着になっている場合にも剥離などが起こることがあります。
雨水などの浸入を防ぐ為にもシーリングの打ち替えが必要です。
ベランダの部分の水切りは、腰壁の内側に入ってきた水を正しく排出するための雨仕舞（あまじまい）という仕様です。
建物の基礎部分を覆っているモルタル（基礎巾木）が劣化し、剥がれていました。
※基礎のコンクリート部分をモルタルなどで塗った仕上げ（化粧）を基礎巾木（きそはばき）といいます。
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