最近の住宅に使用される外壁材は複数枚のボードを張り合わせる形の
窯業系サイディングが主流となってきています。ですが、これまでは
モルタルも非常に多くの建物に使用されてきた歴史を持ち、窯業系サイディングとは違った魅力が人気の外壁材です。ご自宅のモルタル外壁のメンテナンスについて知りたい方は、ぜひ本記事でメリットや劣化症状と合わせてご確認ください！
モルタルは、セメント、砂、水を混ぜて作られる建築材料です。日本では現在のサイディング外壁が主流になる以前に普及していたため、街中でもまだまだ見かけることの多い外壁材です。
洋風建築とは非常に外観の相性が良く、洋風の住宅が流行していた時期はほとんどのお住いがモルタル外壁となっていました。この後のメリットとしてもご紹介しますが、それまでの木造住宅が燃え広がりやすかったことに対し、モルタルは高い耐火性を有していたことも普及した大きな要因となっています。
モルタル外壁には、さまざまな利点があります。
まず、耐久性が高いため、長期間にわたって建物を保護することができます。セメントを主材料として使用しているため非常に丈夫です。
また、耐火性に優れていることが重要なメリットです。関東大震災などの地震による火災の経験から、日本の住宅には高い耐火性を求められるようになりました。現在の窯業系サイディングも耐火性に優れていますが、モルタルも依然として燃えにくい点は大きなメリットとなっています。
モルタル外壁は、その質感や風合いから美しい外観を持つことができます。モルタルの表面処理や色調を選ぶことで、建物の雰囲気やデザインを自由に演出することができます。職人の施工によって独自の模様やパターンを選択することも可能なため、街中でモルタル外壁を見比べてみると様々なデザインが存在していると分かるでしょう。
また、窯業系サイディングとの大きな違いはシームレスな仕上がりである点です。ボードを張り合わせる方法で目地が必ず生じるサイディング外壁と違い、モルタルは壁面に均一に塗られる部材ですので、見た目の統一感はかなり優れています。
モルタルの劣化として多いのはひび割れでしょう。ひび割れの程度によってメンテナンスの緊急性も変わってきます。特に幅が0.3㎜を超えるような構造クラックとなっている場合、ひび割れ部分から雨水が染み込んでモルタルが著しく劣化、さらに雨漏りの原因となることも考えられます。
モルタルは壁面が全て一体化しているため衝撃を逃がしにくく、地震や強風による建物の揺れの影響を受けやすいため、ひび割れはどうしても発生してしまいます。
また、セメントが使用されていることから耐水性はあまり高くなく、水分の吸収と乾燥を繰り返すことでもひび割れることがあります。
モルタル外壁は表面を塗膜で保護し、雨水を弾くことで低い耐水性を補っています。ですが塗膜は経年劣化や立地の環境によって傷んでしまうため、劣化に気が付いたら早めに塗り替えを行う必要があります。
塗膜の劣化症状としてはチョーキング現象の発生や、苔の繁殖が挙げられます。モルタル外壁はデザイン性が高い反面、表面の凹凸も増えるため汚れや雨水が引っかかりやすくもあります。それらが塗膜を傷めてしまう原因となりますので、定期的に塗膜の状態を確認して
塗り替えが必要か検討しましょう。
モルタル外壁には劣化や汚れが進行する可能性があります。そのため、定期的な外壁塗装が必要です。外壁塗装はモルタル外壁を保護し、美観を保つための重要なメンテナンス作業です。塗装によって劣化や汚れからの防御が行われ、建物の寿命を延ばすことができます。
モルタル外壁への外壁塗装は、以下の手順で行われます。
1. 基礎調査と打ち合わせ: 専門業者が現地を調査し、塗装の範囲や塗装の色などを打ち合わせます。
2. 準備作業: 塗装範囲を保護し、高圧洗浄等で付着物や既存の塗膜を除去します。また、ヒビや剥がれた箇所の修復も行います。
3. 下塗り: モルタル外壁の素地に下塗りを行います。下塗りは、塗膜の密着性や耐久性を高めるために重要です。
4. 中塗りと上塗り: 下塗りが乾燥した後、中塗りと上塗りを行います。中塗りは塗膜の厚みを調整し、上塗りは耐候性や美観を向上させるために行います。
5. 仕上げ: 塗装が完了したら、仕上げ作業を行います。これには、付帯部の塗装や清掃、最終的なチェックなどが含まれます。
モルタル外壁の塗装には
弾性塗料がオススメされる理由があります。
弾性塗料はその名前の通り、柔軟性や伸縮性に優れた特性を持っています。モルタル外壁は、気温の変化や建物の地震などの影響を受けることがあり、微小な変動や振動が生じます。そのため、通常の塗料では割れや剥がれが生じる可能性がありますが、弾性塗料はそのような問題を軽減することができます。
弾性塗料は、外壁の伸縮やひび割れに対して非常に優れた耐久性を持ちます。モルタル外壁の表面に微小なひび割れが生じた場合でも、弾性塗料はそのひび割れに追従し、塗膜が破損することを防ぎます。これにより、外壁の保護や劣化の進行を抑制することができます。
また、弾性塗料は防水性にも優れています。モルタル外壁は雨水や湿気の影響を受けやすいため、防水効果は非常に重要です。弾性塗料は優れた防水性能を持ち、建物内部への浸水や湿気の侵入を防止する役割を果たします。
以上の理由から、モルタル外壁の塗装には弾性塗料がオススメされます。耐久性、防水性、柔軟性に優れた弾性塗料は、モルタル外壁の保護と美観維持に効果的な選択肢となります。
ここまで、モルタルへの外壁塗装に関する情報を中心にお伝えいたしました。モルタル外壁の特徴から劣化症状、外壁塗装の手順やメリットなどを知り、適切な工事をご検討ください。
私たち街の外壁塗装やさんでは、点検とお見積もりの作成まで無料で承っております。
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記事内に記載されている金額は2023年06月27日時点での費用となります。
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